閉じていた口を舌先でこじ開けると、甘い果実臭が口中に吹きこまれた。
「ふ……ンむっ」
鼻から洩れる小さな吐息が、なんとも愛くるしい。
人生初めてのキスに、卓郎は脳髄が蕩けるような感覚に陥った。
心臓が早鐘を打ち、海綿体が大量の血液に満たされる。
ジャージの前面部は、瞬時にしてこんもりとした三角の頂を描いていった。
(ああ、す、すごい! キスだけで、こんなに感じるなんて!!)
可憐な唇を存分に貪ったあと、舌先でツルツルとした歯、引き締まった歯茎を舐めあげる。
やがて口中にすべりこませた舌先に、柔らかい口腔粘膜と舌が絡みついてきた。
生温かい唾液がプチュンと音を立て、淫情をこれでもかとあおりたてる。
舌をつついては重ね合わせ、上下左右にそよがせると、澪の肌は次第にしっとりと汗ばんでいった。
瑞々しい身体は、もう火の玉のように熱い。
やがて微かに舌先を蠢かし、卓郎のぎこちないキスに応えはじめる。
唾液が絡み合ったとたん、凄まじい感激に胸が張り裂けそうになった。
右手をバストに這わせても、澪は拒否の姿勢を見せない。
さわさわと揉みこめば、腰がくねり、膝がこすり合わされる。
「は……ふうっ」
今度は力いっぱい抱きしめると、さすがに息苦しかったのか、美少女は唇をスッと離した。
艶々の頬は、リンゴのように真っ赤だ。
(か、かわいい! なんてかわいいんだ!!)
食べてしまいたくなるほどの愛くるしさに、気持ちが昂る。
再び唇を奪おうとした刹那、澪は恥ずかしそうに口を開いた。
「……当たってる」
「え?」
「下のほう」
眼下を見下ろせば、もっこりとした膨らみが少女の下腹に押しあてられている。
薄い布地越しのふんわりとした感触に、ペニスは早くもジンジンと疼いていた。
「キスしただけでも、そうなるの?」
「み、澪ちゃんが、レオタードを着てるから……」
「レオタードを着てるから?」
「あ、いや、大好きだから、こうなるんだよ」
「……エッチ」
甘く睨みつけられただけで、脳みそがとろとろに蕩けそうだ。
「前にも言ったでしょ? 好きな子を前にしたら……あっ!?」
下腹部に走った突然の快美に、卓郎は目をひんむいた。
驚いたことに、澪が両手で股間の膨らみを包みこんできたのである。
(あ、あ……澪ちゃんが、俺のチンポを!?)
ジャージ越しとはいえ、ふっくらとした指腹の感触がはっきりと伝わってくる。
美少女は顔を下に向け、不思議そうに勃起の量感と質感を確かめていた。
「あう……あうっ」
「気持ちいいの?」
「き、き、き、気持ちいいよっ」
あまりの昂奮と高揚感に、このまま発射してしまいそうだ。
腰を引いても、指先の動きは止まらない。
まるでハープを爪弾くような指づかいで、股間の膨らみをまさぐってくる。
「硬くて……大きい」
「ロ、ロッジで、見たでしょ?」
「びっくりして、よく見なかったの」
「う、嘘。瞬きもせずに、穴があくほど、じっくりと見てたじゃない」
反論する言葉が上ずり、卓郎の鼻息は自然と荒くなっていった。
「じっくりとなんか、見てないもん」
「はうぅぅぅっ」
ムッとさせてしまったのか、手に力が込められ、ブリーフの中であらぬ方向に突っ張ったペニスに痛みが走る。
勃起を解放したい心境に駆られた卓郎は、とんでもないセリフを投げかけていた。
「じゃ、じっくりと見る?」
もちろん断られることを前提にした問いかけだったが、澪は意外にもコクリと頷いた。
(う、嘘ーっ!?)
麗しの美少女は、清楚で淑やかな外見とは裏腹に、やはり性に興味津々なのかもしれない。
羞恥心に苛まれながらも、卓郎はすぐさまジャージの上縁に手を添え、パンツごと一気に剥き下ろした。
「きゃっ」
包皮を半分ほど被ったペニスが、ジャックナイフのように跳ねあがる。
先端の切れ目には、すでに先走りの汁が透明な珠を結び、胴体には今にも破裂しそうな静脈が幾筋も浮きあがっていた。
間近で目にする怒張の逞しさに圧倒されたのか、美少女は愕然とした顔つきをしている。やがて喉をコクンと鳴らし、右手を恐るおそる伸ばしてきた。
「あ、あうっ!」
指先が胴体に軽く触れただけで、甘美な性電流が背筋を駆け抜ける。
澪はよほどびっくりしたのか、おののいたように手を引っこめた。
「い、痛いの?」
「い、いや、気持ちがよすぎるんだ。もっと触って」
少女は腫れ物でも触るかのように、人差し指と親指で亀頭をぷにぷにと押しこむ。
尿管が圧迫され、前触れ液が鈴割れからじわりと滲みだすと、雁首から胴体にツツッと滴り落ちた。
「……濡れてる」
「お、男も、感じると濡れるんだよ」
澪の瞳が、おもちゃを与えられた子供のようにキラキラしはじめた。
陰茎の造形や感触を確かめるかのように、指先で撫でまわしては、ギュッギュッと握りこんでくる。
そのたびに卓郎は、切なそうに小さな喘ぎ声をあげた。
(や、やばい。このままいじられたら……イッちゃうかも)
憧れの美少女に恥部をまさぐられているという事実、そして柔らかくて温かい指先の感触が性感をグングンと上昇させていく。
軽く上下にしごかれただけで、秘肛がひくつき、睾丸が吊りあがった。
「あ……あ」
包皮がやや下に捲られた瞬間、指の動きがピタリと止まった。
澪はロッジの浴室で、姉たちの包茎矯正を見ていたはずだ。