恥辱の風習 捧げられた新妻

恥辱の風習
捧げられた新妻

小説:天草白

挿絵:ロッコ

リアルドリーム文庫

恥辱の風習 捧げられた新妻

登場人物

かわさき みず

二十五歳の新妻。短い黒髪とGカップ巨乳が映える、清楚で温和な美人。結婚を機に夫の田舎である稲盛村に引っ越してきた。

はた あや

川崎家の隣家の人妻。切れ長の瞳とグラマラスな体形があいまって妖艶な雰囲気を醸す三十六歳。数年前に瑞穂と同じく結婚後に稲盛村に引っ越してきた。

かわさき しょういち

瑞穂の夫。子供の頃から稲盛村に住んでいた。

ごう

毛深くがっちりした体形の、好色な四十過ぎの男。川崎家の、畑野家とは逆側の隣に住む。

第一章 強いられたフェラチオ奉仕

川崎正一かわさきしょういちは暗闇の中にいた。

周囲は無数のかがりで赤く照らされている。その照り返しを受けて、いくつもの白い肌がなまめかしい光沢を放つ。生々しい汗の匂いを発散しながら、何組もの男女が裸体を絡ませ、ぶつけ合っていた。

──汗で滑る尻を抱えこみ、後背位で人妻を犯す老人。

むっちりとした雄大な尻の谷間に、枯れ木のような体に不似合いな太いペニスを潜りこませ、勢いのいい抽送とともに、ぐちゅ、ぐちゅ、と結合部から欲望の飛沫を散らしている。

人妻は不倫の背徳感に浸るかのように眉間を寄せ、エクスタシーの嬌声を連続して響かせる。

老人は気持ちよさそうに喉を鳴らして呻きながら、なおもバックピストンを繰り出した。

──立位のまま互いに腰を打ちつける少年と少女。

少女の未成熟な乳房が少年の胸板に押し潰され、引き締まった腰は抽送のたびに細かな震えを起こす。

まだあまり経験がなさそうな肉づきの薄いクレヴァスは限界まで拡張され、太い肉根を呑みこんでいた。

ぱん、ぱん、ぱん、ぱんっ。連続してぶつかる腰と腰がリズミカルな肉音を発する。思春期特有のしなやかな裸体と裸体を擦り合わせて激しく交わる様子はまるでスポーツのように爽やかで、それでいて淫靡だ。

──熱烈なキスをしながら騎乗位で交わる熟女と若者。

肉づきのよい豊満な裸体で自分より二十も年下の青年にのしかかり、その熟女は腰を振りたくっていた。

量感たっぷりの乳房がダイナミックに揺れ、弾む。

下になった青年は熟練した腰遣いに呻きっぱなしで、いつ射精してもおかしくないといった様相だ。

至る所で繰り広げられる乱交シーンの向こうには、縦長の神輿みこしが置かれていた。先端部が赤黒く張り出したそれは男根を模した淫靡な形状をしている。

その周囲で舞い踊る巫女はいずれも肌が透けるほど薄い巫女衣装をまとい、よく目を凝らせば豊かに膨らんだ胸の頂点に赤い尖りを確認できた。

巫女の一人が神輿に取りつき、まるでフェラチオをするかのように、神輿の先端部──ペニスでいえば亀頭に当たる部分に口づけし、ときにはねっとりと舌を這わせて上気した顔で喘いだ。

と、

「はぁっ……あっ、も、もっと……ぉっ……!」

どこからか、一際大きく聞こえてくる喘ぎ声に正一はハッとなった。

彼がよく知った者の声だ。

そしてそれは、永遠の愛を誓い合った女性の声だった。

慌てて周囲を見回し、声の出所を探す。

声は、乱交する男女の中心──折り重なった肉の狭間から聞こえてきた。

「まさか……」

信じられない、嘘であってくれと思いながら、彼は弱々しく歩みを進めた。

嘘だ。あり得ない。彼女がそんなことをするはずがない。

不安と焦燥に突き動かされ、彼は進んだ。

誰もが一心不乱に目の前の相手と交わり、肉の悦楽を追求し、彼の行動など気にも留めない。

そんな中、一歩、また一歩。

そこにたどり着くまでのわずかな距離がもどかしい。

「どうして──」

重い足取りを進め、ようやくその場所に到着した正一は愕然と呻いた。呆然と目を見開き、その光景を見つめる。

口で男根を美味そうに頬張り、膣には男根を根元まで呑みこみ、尻穴にまで男根を受け入れていた。

さらに両の手で二本の男根をしごきながら、順番待ちをしている男たちに向かって淫蕩な笑みを浮かべる。

無数の男たちに身を委ね、白濁した体液に染まったグラマラスな裸身を妖しくくねらせる妙齢の女。

それは、彼の最愛の妻の姿だった。

「はあっ、はあっ、はあっ……」

正一は布団から上体を起こし、荒い息を吐き出した。

心臓が破れそうなほど鼓動を速めている。

「……夢か」

深いため息とともに、それだけの言葉をやっと吐き出した。

隣で眠る美しい妻に目を向ける。

彼女──みずはすやすやと安らかな寝息を立てていた。

「なんて馬鹿げた夢を見たんだ、僕は」

自分で自分に苦笑する。

悪夢を見たショックが急速に薄らぎ、代わりに喜びと期待が込み上げる。

明日は記念すべき日なのだ。

そう、彼女と一緒に故郷での新婚生活が始まる日だった。

川崎瑞穂は二月の澄んだ空気を胸いっぱいに吸いこんだ。

都会とは空気の清らかさが違う──そんな実感が心地よい。

周囲には高層ビルもアスファルトの道路も雑然とした人ごみも何もない。

あるのはまばらに点在する家々、どこまでも広がる田んぼ、砂利道という牧歌的な田園風景だった。

昨日まで住んでいた都心部と違い、こちらでは夜のうちに雨が降っていたらしく、足元にはいくつも水たまりができていた。