恥辱の風習 捧げられた新妻

「ああんっ、いっぱい出てるわ……!」

「あなた! そんな──」

彩香の中にたっぷりと射精している正一の姿を、瑞穂は愕然とした面持ちで見つめる。自分の中で何かが壊れる音を聞いたような気がした。

瑞穂は呆然自失としながら、自分以外の女の体内で達してしまった最愛の夫の姿を見つめていた。

「はあ、はあ、はあ……す、すごかった……ふう」

正一は気持ちよさそうに惚けた顔だ。中出しされてうっとりとしている彩香がその彼に顔を寄せ、ねっとりとキスを始める。

彼もまた遠慮がちに唇を押しつけ返してキスに応え、さらにお互いの舌を絡め合った。くちゅ、くちゅ、という唾液の音が瑞穂の耳元にまで届く。まるで夫婦のような濃密な後戯に絶望感がますます募った。

「ん、ちゅ……私たちがここまで……れろぉ……お膳立て、してあげたのよ。そろそろ堕ちなさい……ちゅぅぅ……瑞穂さん……んっ」

断続的なキスの合間にこちらへ視線を向けた彩香は、切れ長の瞳を楽しげに細めた。

正一から唇を離し、艶気のある笑み混じりに瑞穂に顔を向ける。

「覚えてるでしょう、あなたが初めて郷田さんに犯された夜──あれはね、私と郷田さんの間であらかじめ企んでいたことなのよ」

「ひひひ、あんたはワシらが村ぐるみで仕掛けた罠に搦め捕られておったということじゃよ」

「じゃあ今までのことも全部……んんっ」

呆然と顔を上げたところで、子宮の辺りを亀頭でグリグリと押しこまれる。下腹部全体に広がった甘い刺激が思考を乱す。

「今さらどうにもならんし逃げることもできん。そうら、ワシらもイクとするか」

歯が抜けた口で笑いながら、増山がフィニッシュに向けて小刻みな律動を繰り返す。

「くうっ、ま、ますます締まって……これほど具合がいいオマ○コは初めてかも……くおおっ、し、しれんわいっ」

胎内では増山のペニスがさらに硬く、太く膨張していく。

来る──。

自分を貫くヒヒ爺がまもなく射精に達しようとしていることを予感しながら、瑞穂は心の片隅でそれを心待ちにしている自分を発見していた。

夫だってよその女に中出ししたのだ、自分だって──という対抗心がなかったとはいえない。

だが何よりもこの異様な雰囲気に、瑞穂自身が魅了されていたのだ。もはやそれに抗する気力も、理性も、彼女の中から消え去っていた。

ただこの雰囲気に呑まれ、快楽の渦に堕ちていきたい──。

今や清楚だった若妻を支配しているのは、そんな背徳的な願望だけだった。

「そろそろ出そうだわい。ひひひ、どこに出してほしい? どうしても嫌なら外にするか? ん?」

「わ、私は──あうんっ」

増山の緩やかな打ちこみが入り口から奥に向かって、ずずずっ、と膣粘膜をまくっていき、やがて子宮の近くにまで届いた。

瑞穂は背筋を弓なりに仰け反らせて喘いだ。ちらり、と視界の端に夫を捉える。

興奮と嫉妬の入り混じった表情でこちらを見ている夫の存在を痛いほどに意識しながら、彼女は薄れる理性の中、震える声で告げた。

「中に……中に、出してください」

「ええのか? 孕んじまうかもしれんぞ」

「い、いいです。もう、どうなっても……はぁっ、ああっ」

自暴自棄な言葉は瑞穂の本音だった。

膣内射精によってどうなっても構わない。たとえ夫以外の子供を妊娠することになったとしても──。

今はただ全身が灼けるようなこの快楽に浸っていたい。破滅的とさえいえる欲情が瑞穂の心を支配していた。

「ぐうっ、出すぞ! ワシの子を孕めい、瑞穂っ!」

恥辱の風習 捧げられた新妻

老人らしからぬ雄々しい叫びとともに、増山が瑞穂の膣を深々と貫き通した。

最大限に膨張した肉杭に射止められたまま、瑞穂は夫のほうを向く。

夫もまた彼女を見ていた。

興奮と嫉妬と。

焦燥と被虐と。

最愛の女性が寝取られる場面を目の当たりにしたことで生じる感情は、一言で言い表せるような単純な感情ではないのだろう。

正一は今どんな気持ちでいるのか──そこに思いを巡らせようとしたそのとき、胎内深くに受け入れた老人のペニスが勢いよく爆ぜた。さすがに若者ほどの勢いはないが、量だけならまったく劣らない大量の精液が瑞穂の膣内に迸る。

「熱っ……ああ、ドクドク出てるぅ! もっと、もっと出してぇ!」

夫の前だというのに──いや、夫の前だからこそなのか、他の男から膣内に子種を注ぎこまれるという背徳極まりないシチュエーションが、瑞穂を異様なまでのオルガスムスへと押し上げる。

膣と子宮に熱い奔流を感じるたび、全身に甘ったるい肉悦が津波となって幾重にも広がり、満たされる。今まで経験したどんな絶頂感よりもはるかな高みへと、瑞穂の女体は連れ去られていく。

「ああっ、まだ……出て……ああっ、孕む! 孕んじゃうっ……!」

この一発で受精したかもしれない、と女の直感が告げていた。

それでも構わないと思えた。未来のことよりも今この一瞬の悦楽に浸りたい、という本能が瑞穂の体中を浸していた。

「ふうっ、すっきりしたわい」

膣にあふれ返るほどの大量のスペルマを放出し、増山はようやく瑞穂の中から出ていった。

ぽっかりと開きっぱなしの赤い肉唇の狭間からは、内部に収まりきらなかった白濁の樹液が、ごぽり、ごぽり、と泡立ちながら逆流し、床に白い液だまりを作り出している。