恥辱の風習 捧げられた新妻

男は興奮の吐息を漏らしながら、熱い切っ先を菊孔に押し当てた。

「まさか、本当にお尻に──」

名も知らぬ男が瑞穂のアナルバージンを奪おうとしているのだと気づき、さすがに身をこわばらせる。

排泄器官を使った性行為があるということは、知識として小耳に挟んだことがあった。OL時代に耳年増な友人から聞かされたのだ。

だがそんな変態的な性交を自分が経験するなど、考えたこともない。当然、夫も瑞穂にアナルセックスなど求めたことは一度もなかった。

「そこだけは許して。いくらなんでもお尻になんて!」

助けを求めて周囲を見回した。

が、一番の味方である正一は呆けたようにこちらを見ているだけだし、

「はぁぁぁっ、太いわぁ……あんっ、奥まで届くぅ!」

彩香に至っては、瑞穂と同じように下から膣を貫かれ、さらに掲げた尻を別の男に抱えられてアナルセックスを許している。

生まれて初めて目にする二穴挿入に目の前が真っ赤に染まった。今までの性常識も、倫理も、すべてが覆されて粉々に破壊されていくような衝撃だった。

「ほら、お前もあんな風になるんだ」

背後からの男の声に、瑞穂は答える気力すらない。

だが同時に、不安や忌避感を覆い尽くす勢いで、未知の性悦を知ってみたいという好奇心が湧き上がってくるのも自覚せざるを得なかった。

(私は──)

腰の芯が熱く疼く。

ぐり、ぐり、と硬く熱い切っ先が未通の菊孔に押しつけられていた。ローションによってヌルヌルに濡れそぼったそこは、あとほんの少し背後の男が体重をかければ、押し入ってきそうだ。

今ならまだ拒絶できるかもしれない。

今ならまだ引き返せるかもしれない。

フッと全身から力が抜けた。双尻が震える。排泄のための器官がまるで膣のように甘い疼きを宿していた。

夫が見ている前で、名も知らぬ男に『処女』を捧げる──その背徳感が、清楚だった若妻の肢体を官能的に燃え立たせる。

「い、いいわ、奪って……!」

告げた瞬間、背後にかかる体重が一気に増した。

「くああっ!」

猛々しいものが肛門を押し広げながら入ってきて、瑞穂は清楚な容貌に似合わぬ獣じみた声を上げた。

人妻でありながら未だ男を知らないその場所が──小さなアナルがペニスの太さにまで拡張され、内部に入ってきているという事実が信じられなかった。

が、直腸に感じる熱く硬い感触はまぎれもなく男根のそれだ。

夫にも許さなかった第二の処女を奪われている。その実感が陶酔となって全身を甘美に震えさせた。腰が痺れ、四肢から力が抜ける。

脱力して上体が崩れ落ち、藤野の胸板の上に突っ伏した。

なおも尻だけは掲げさせられたまま、背後の男に貫かれ続ける。

ずぶぶぅぅぅっ、と濡れた音を立て、太い肉根が根元まで直腸の内部に沈みこんだ。

生まれて初めてのアナル挿入、そして生まれて初めての二穴挿入。

夫の眼前で果たした二種類の『初体験』に瑞穂の全身が熱く燃え上がった。

「あ……ああ……」

正一はもはや言葉として意味を成さない呻き声を漏らすだけだ。

瑞穂の胎内と腸内で二人の男が同時に動き始めた。

最初はキツかったアナルも、異常な状況のせいかまるで痛みを感じず、一打ちごとに男のモノに馴染んでいく。直腸粘膜が急速にこなれていく感触とともに、肛門の奥にじわりじわりと快感の熱が宿り出す。

膣とアナルに侵入した二本の肉塊が薄い壁を通して、ごつ、ごつ、とぶつかり合い、二穴を同時に刺激する。

「ああ、中で……はあっ、に、二本が当たっ……あああああっ」

前後の結合部からそれぞれ互いの体液がブレンドされた淫液が盛大に飛び散り、周囲に甘ったるい性臭を振りまいていく。

その匂いに陶酔感を高めながら、瑞穂は首を伸ばして藤野にキスをし、さらに背後を振り返るとアナル処女を奪った男にも口づけを与えた。

「ちゅっ、む、れろぉ……もっと突いて……イカせてぇ……! れろぉ……!」

前後の男と交互に濃厚な接吻を交わしながら、ロデオさながらに腰を揺らしてさらなる抽送を懇願する瑞穂。

すでに一度ならずアクメに達している女体は一突きごとにその感度をさらに高め、腰の中心から脳髄にまで官能の電流が駆け抜ける。意識が背徳と快楽に染まっていくのを自覚する。

もはや逃れられない。甘美な諦念とともに瑞穂の意識は、体内の二つの穴を擦り立てる肉棒の感触だけに集中していった。肉の悦楽がすべてを忘却させ、倫理も貞操観念も丸ごと洗い流す。

男たちは自ら肉悦を甘受する新妻の堕落ぶりに俄然ハッスルし、それぞれストロークを一気に強めた。

膣の最奥を連続して突かれ、直腸内部が燃え上がるほどの抽送摩擦を受ける。四肢に甘痒い痺れが何度も何度も走り抜ける。膣と子宮が煮えたぎり、下半身全体が快楽の連鎖爆発に襲われる。

「ああああっ……そ、そうよ、いいっ! イクわ! イクぅぅぅっ!」

秘孔とアナルに深々と男根が突き刺さった瞬間、瑞穂は汗に濡れた黒髪を振り乱してエクスタシーの絶叫を上げた。

ほぼ同時に男たちも達する。

膣内と腸内にそれぞれ大量のスペルマが注ぎこまれた。熱いエキスを二穴同時に受けて、瑞穂はさらなる絶頂感へと押し上げられる。全身に甘美な稲妻がひっきりなしに走っているような快美感だった。

「ああ、瑞穂……」