一打ちごとに膣内に咥えこんだ男のペニスが太さを増すのが分かった。
性急で小刻みな腰の動きは、若者のフィニッシュが近いことを予感させる。
「本当に駄目、今日は危ない日だから……ああっ」
懸命に逃れようと腰を振る瑞穂。
前回、郷田に犯されて中出しを許してしまった悪夢が頭をよぎる。
しかも前回と違い、今日は受胎する可能性が格段に高い日だ。本当に彼の子供を妊娠してしまうかもしれない。
だがもはや抵抗する気力も、ペニスを抜き取る暇さえも、哀れな彼女には与えられていなかった。
次の瞬間、
「出しますよ、奥さんっ!」
藤野は雄たけびを上げて瑞穂の内部に根元まで差しこみ、下腹部をブルブルと震わせた。
内部で若いペニスがぶわっと膨張したような感覚とともに、熱いものをぶちまけられた。
どくっ、どくっ、と勢いよく脈打った肉棒から大量のザーメンが瑞穂の膣に注ぎこまれる。胎内に信じられないほどの灼熱感が広がった。無防備な粘膜いっぱいに新鮮な子種が吸いこまれ、子宮にまで到達してそこであふれ返る。
「嫌ぁっ!」
瑞穂は嫌悪感を剥き出しにして絶叫した。
膣内射精されてしまったショックで、部屋の外に声が聞こえるかもしれないという危惧など頭から吹き飛んでいた。
(妊娠するかもしれない……)
想像しただけで絶望感が込み上げる。
藤野に下半身を固定されたまま射精を受け続けていると、種付けされているという実感が強烈に湧いてきて目の前が暗くなった。
「ああ……熱い……んっ、まだ出て……ふあぁっ……」
そして、そんな絶望とは裏腹に、子宮に直撃した精液が女の芯をカッと熱くした。背徳的な官能が下半身を甘く蕩かせ始めている。
いけない、と思いつつも、瑞穂は唇を噛みしめ、喘ぎを押し殺してその甘美さに浸った。抵抗できない以上、浸らざるを得なかった。
やがて長い射精が終わると、精液でドロドロになった膣から長い肉棒が引き抜かれた。
ちゅぽん、と湿った音とともに内部を埋めていた肉塊が完全に抜け去り、瑞穂は荒い息を吐き出して四肢を投げ出す。
「ふうっ、たっぷり出させてもらったっすよ。精子も若くて元気があるから、一発で孕んじまったかもしれませんね、へへへ」
征服感たっぷりに自分を見下ろす藤野の顔に、瑞穂はあらためて絶望を覚えた。
だが、その絶望感に浸る暇すら、憐れな人妻には与えられない。
「次は俺の番だぜ。手や口だけじゃ物足りねぇと思ってたんだ。この前みたいにオマ○コのほうも味わわせてもらうからな」
期待感に満ちた笑みを浮かべて郷田が瑞穂の体を引っ張り起こした。
膣内射精のショックで体に力が入らない彼女は、ほとんど彼の為すがままに四つん這いの姿勢を取らされる。
二十五歳という女としての絶頂期にある美尻は、こんもりと盛り上がった二つの肉の丘も、その狭間に息づく薄桃色の菊孔も、余すところなく下劣な男の視線に晒されていた。
郷田の視線を痛いほどに意識しながら、瑞穂は尻を高々と掲げ続け、男に屈従するポーズを維持する。
「ああ……」
我知らず嘆声が漏れた。
夫相手ならともかく他の男に対して尻を捧げる姿勢を取るなど、人妻にとって最大の屈辱だった。肉体よりも先に精神をレイプされているような絶望感。
しかし、そんな屈辱や絶望すらすぐに薄れてしまい、ぼんやりとしか知覚できなくなるほど、今の瑞穂は混乱し、呆然としていた。
ごつごつとした指でむっちりとした臀肉を鷲掴みにされ、そのまま抱えこまれた。
「あうっ……あ、当たってる、ぅ……!」
焼き鏝と錯覚するほど熱を孕んだ先端部が体液にまみれて濡れそぼった秘唇にあてがわれる。
入ってくる、と反射的に身構え、四肢をこわばらせた瑞穂だが、予想した挿入の圧力は訪れなかった。
郷田は入り口に亀頭をあてがった状態のまま制止している。
「すっかりヌルヌルだな、へへ。俺のチンポにまでこんなについちまってるよ」
若い男と違って、その態度には年齢相応の余裕があった。
性急に挿入しようとはせず、ぬちゅ、ぬちゃ、と漏出する愛液と精液をローション代わりに、亀頭でクレヴァスを上下になぞってくる。
射精を受けた直後の弛緩した下腹部にじわじわと肉悦の火が駆け上がってきた。
「どうだ、早く入れてほしいか? んん?」
挑発的な台詞とは裏腹に、郷田は挿入しようとしない。
ただひたすらに肉の切っ先で花弁の合わせ目をツーッとなぞり、表面を濡らす精液と愛液を撹拌していく。
時には先端部を軽く嵌めこんではすぐに腰を引き、彼女を翻弄する。
「だ、駄目、そんな……」
焦らされている──その思いが半ば無意識に瑞穂の下半身をくねらせる。
これでは、まるで郷田に挿入をねだっているようだ。
(こんなことをしてはいけない)
無理やり犯されているはずが、これでは立場が逆転してしまっている。その事実に気づき、瑞穂は腰の動きを止めようとする。
が、郷田が引き続き肉の唇を擦り立てると、快美感はますます増して、反射的に腰をくねらせてしまう。
「ははは、すっかり開発されてきたみたいだな。やっぱり淫乱の素質持ちだぜ、奥さんは」
背後から郷田の勝ち誇った声が聞こえた。
屈辱感が下腹をカッと熱くした。
「わ、私、淫乱なんかじゃありません!」
「ほう、だったらこれでもヨガらずにいられるかな?」