恥辱の風習 捧げられた新妻

径が太いペニスは膣粘膜をグイグイと押し広げ、夫のサイズに馴染んだ胎内を郷田のサイズに再調整していく。

その強烈な圧迫感が決して不快なものではないことに、瑞穂は頭の片隅で気づいていた。

張り出したカリ首で内壁を引っかかれる擦過刺激で膣が燃え上がる。

熱く、それでいて甘い摩擦の感覚が下半身全体を痺れさせた。内部はすでに愛液で潤っているため、郷田が腰をローリングさせて肉壺をかき回されるたびに、ぐちゅぐちゅと湿った淫音を奏でてしまう。

恥辱の風習 捧げられた新妻

「どうして……私の体、こんな……ああっ」

「前戯からたっぷりサービスしてやったからな。嫌がっていても、体のほうはとっくに燃えちまってるわけだ」

「っ……!」

郷田がふたたび浮かべた勝利の笑みを見て、瑞穂は今さらながらに彼の企みに気づいた。

同時に、どうにもならない罠に嵌まってしまったことを悟り、唇を噛みしめる。

夫のフリをして近づいてきたのは、彼女を騙して体を奪うためだけではなかった。

相手が夫だと信じれば瑞穂の警戒心は消え、その女体は素直に快感を享受しようとする。

快感を得やすい心理状態にした上で前戯や本番行為を施し、自分がセックスをしている相手が正一ではなく郷田だと気づいたときには、すでに後戻りできないくらいに快感で全身が燃え上がった状態にされてしまったのだ。

しかも助けを求めようにも、すでに体を奪われたこの状態では誰かに見られるわけにもいかない。

一つ屋根の下には味方である彩香がいるのだが、声を上げてここに呼び寄せれば、不倫の現場を見られてしまうことになる。八方塞がりだった。

(この人、そこまで計算して──)

何もかもが仕組まれていたことだったのだと悟り、戦慄で背筋が粟立った。しかも運悪く酒に酔って寝入ってしまったことも、彼の悪魔じみた計画を手助けする形になってしまった。

「随分と気持ちよさそうじゃねェか。思った通り淫乱の素質がありそうだな」

「んぐっ」

一瞬の隙を衝かれてキスを奪われてしまう。

瑞穂の目が張り裂けんばかりに見開かれ、やがて、その縁からつうっと一筋の涙がこぼれ落ちた。体を奪われただけでなく唇まで盗まれてしまったショックで目の前が真っ暗になる。

前回、フェラチオを強要されたときも、こうして体を奪われている今も、唇へのキスだけは許さなかったし、許すつもりもなかった。そこは愛する男だけに許可する聖域なのだ。

「ん、うぅ……ちゅ……んぐぅ」

あふれる涙で視界が歪む。しかし人妻として最後に守ろうとした誇りさえも、不意打ちに近い格好であえなく奪われ、汚されてしまった。

(ああ、どうしてこんなことに……!)

悔しさと絶望感で全身が鉛のように重くなった。

「へへへ、口が蕩けそうだぜ」

その間も勝利宣言のような郷田のキスは続いている。

全体重を預けて上体で豊かな乳房を押し潰しつつ、唇を強烈に密着させてくる。

ぶちゅ、くちゅ、と舌を絡められ、唾液を注ぎこまれる濁った音が、我知らず淫靡な気持ちを煽った。

濃厚な口づけを交わしたままのピストンが妖しい気分を高めていく。ブラウスの下で背中にじっとりと汗がにじんだ。深々と貫かれた秘孔が燃えるように熱い。

郷田を相手に、まるで心の底から愛し合っている夫婦のようなセックスをしている──夫への申し訳なさと裏切りの背徳感が、腰骨から背筋にかけてゾクリと妖しい痺れを駆け上がらせた。

「こ、これ以上は……ちゅ、ぐぅ……嫌、許し……ちゅぅ……はああっ」

キスで唇を塞がれながら、途切れ途切れに拒否の意思を示す瑞穂。

が、その言葉さえも甘い吐息混じりでは説得力に欠けていた。

もはや彼女自身にも否定しようがないほどに、二十五歳の女体は背徳の官能で燃え盛っていた。

腰の芯が甘酸っぱく蕩け、隣家の男のモノを深々と咥えこんだ膣孔からはとめどなく欲情の蜜が漏れ出していた。

「うおっ、また締めつけてきたぜ、奥さん」

郷田が疲れを知らない腰遣いで連続した抽送を浴びせてくる。

力強いストロークで成熟した肉壺をかき回されるたびに、じゅぷっ、じゅぷっ、と濁った音が耳元で淫猥に鳴り響き、この下卑た男との肉の交わりで快感を得てしまっている事実を否応なく突きつけられる。

(ああ、ごめんなさい、あなた──)

夫への罪悪感がかろうじて瑞穂の理性を繋ぎ止めていた。

しかし、膣と子宮に燃え広がる肉悦の炎は、そんな最後の理性さえも今にも焼き尽くしてしまいそうだ。

自分が自分でなくなってしまう。

今までずっと守ってきた貞操という名の誇りは地に堕ちる寸前だった。

(ダメ、こんな男に心までいいようにされてたまるもんですか)

「随分と頑張るな。遠慮せずにイッていいんだぜ?」

「お、夫としているわけでも……あんっ……ないのに、気持ち……はぁぁっ、あうっ……い、いいわけがないでしょうっ……!」

瑞穂は必死で表情を引き締め、己の体の上で彼女の蜜壺を貪る憎い男を睨みつけた。

最後まで、肉の快感にだけは溺れない──。

唇も、貞操も奪われてしまった今、それだけが人妻として彼女に残された最後の矜持だった。

「へへ、蕩けるみてぇだ。こんな具合のいいオマ○コは初めてだぜ。そらっ、そうらっ、お前ももっとヨガれぇっ!」

「だ、誰が……あっ、ふあぁっ……嫌っ……!」