恥辱の風習 捧げられた新妻

瑞穂の口内を太いペニスが何度も往復しては口腔粘膜をこそぐ。口の端から唾液の飛沫があふれて飛び散った。勢いが強すぎて技巧を凝らすどころではない。

人妻である自分の口を、まるで精液の排泄場所のように扱われている事実が屈辱感を煽る。

それでも、早く終わらせなければ、という気持ちだけで舌をくねらせ、突きこまれる亀頭を迎え撃とうとする。

郷田は不満げに息を漏らした。

「おいおい、舌遣いがなってないぜ。この間教えてやっただろうが」

「そ、そんなこと……ちゅ、む……んん、言われ、てぇっ……はむぅ」

亀頭の丸みに舌を巻きつける。必死だった。チュウチュウと鈴口を吸うと、頭上で郷田が喜悦の声を上げた。

「そうそう、やればできるじゃねぇか……うっ、いいぞ……!」

「ちゅ、ちゅぱ……れろぉ……んんっ」

頬を窄めてペニスの側面を優しく擦りつつ、カリ首の辺りを丹念に舐め上げる。

「いい調子だな。よし藤野。入って来ていいぞ」

「へへへ、待ってました」

障子戸を開けて入ってきたのは一人の若い男だった。瑞穂よりもいくつか若い。たぶんまだ二十歳そこそこだろう。

「えっ……!?」

驚いて口内のペニスを吐き出す瑞穂。

(見られた……!)

彼女が郷田にフェラチオするところを──不倫の現場を目撃されてしまった。

「うわー、清純そうな見た目なのにエロいじゃないっすか」

長く伸ばした金に近い茶髪に人工的に浅黒く日焼けさせた肌。首や腕、上着やジーンズのあちこちからシルバーアクセサリーをじゃらじゃらと垂らし、いかにもチャラい若者といった外見の藤野は、外見通りの下卑た態度でそんな感想を漏らす。

「いやー持つべきものは幼なじみっすね。こんな綺麗な奥さん連れて帰ってくれるなんて」

(幼なじみ……?)

彼の言葉に、瑞穂はハッと思い出した。

引っ越し初日に出会った藤野夫人は、息子と夫が幼なじみだと言っていた。それが彼なのだ。

「お前も早く嫁さん見つけろ」

「いやー、この村にいれば女には不自由しねぇし。それより俺も最近溜まってたんすよ。さっそくお相手してもらおうかな、っと」

不安に戦く彼女を尻目に、彼はいきなりジッパーを下ろしていきり立ったモノを露出した。

まるでそうするのが当然と言わんばかりの態度で、瑞穂の眼前に勃起した男のシンボルを突きつけてきた。

フェラチオをしろ、という意思表示だろう。

瑞穂は呆然となって眼前で揺れる赤黒く艶々とした亀頭や若者らしい張りにあふれた逞しい肉竿を見つめていた。

(一人でも不本意なのに、二人なんて!)

「おいおい、自分の立場を考えろよ、奥さん。騒がしくしてもいいんだぜ? 今度こそ正一くんも目を覚ましちまうかもな、へへへ」

「なっ……卑怯です!」

「そういきり立つなって。おっと、いきり立ってるのは俺らのチンポのほうか、へへ」

この期に及んでの下品な冗談に、瑞穂は眉をひそめた。

「村ってのは仲間意識が強い場所でな。皆で楽しく過ごしたいってだけさ」

「お相伴にあずかれて光栄っすよ、奥さん」

藤野はにやけた笑みを浮かべながら、瑞穂の体を舐め回すように見つめる。

きっと頭の中では彼女を裸に剥いて淫らな行為に及んでいるのだろう。想像するだにおぞましい。

「くっ……」

瑞穂は唇を噛みしめてうつむいた。

「そう深刻に考えることもねぇだろ。これは酔った勢いってやつさ。あんたの責任じゃない。酒が悪いんだ」

「そうそう、酒の席なんだしブレーコーですよ、ブレーコー」

軽薄な笑い声を上げて追従する藤野。

(こんな人たちに──)

夫に永遠の愛を誓った人妻である自分が下卑た男たちに身を委ねるなど、目の前が真っ暗になるような屈辱だった。

「ほら、舐めるんだ」

「ぐむぅっ……!」

反射的に顔を背けようとするが、剛棒が瑞穂の口を割って入ってくるほうが早かった。

熱く火照ったペニスが唇を押し広げるようにして根元まで突き入れられる。そのまま硬く尖った亀頭で喉奥をズンと突かれ、軽くえずく。

いきなり強要されたディープスロートに瑞穂はすっかりペースを乱され、目を白黒させるばかりだ。

郷田のほうはうっとりと目を細めながら、腰を小刻みに揺らしている。瑞穂の口をヴァギナに見立てての抽送だ。

じゅぷっ、じゅぽっ、と水っぽい淫音混じりに唾液を飛び散らせながら、桃色の唇の内部で郷田のペニスが前後にスライドする。

「へへへ、郷田さんばっかりズルいっすよ」

さらに郷田が肉茎を引き抜いたとたん、心得たように藤野が瑞穂の口内にペニスを突き入れてきた。

乱れた呼吸を整えるために口を大きく開いていた彼女に、避ける術などない。そのまま抵抗もできずに太い男根を咥えさせられてしまう。

「奥さんの口、あったかくて気持ちいい……ふうっ、こんな綺麗な人にしゃぶってもらえるなんて感動っすよ」

頭上から心地よさそうな声が降ってきた。藤野は背中を大きく仰け反らせ、腰を突き出しながら愉悦の吐息を断続的に漏らす。

「んっ……ふぐぅ」

一方の瑞穂は呑まされた逸物の長大さに目を白黒とさせていた。

太さは郷田に及ばないが、長さではわずかにこちらが上だろうか。ごつ、ごつ、と若さに任せてパワフルに喉奥を突いてくる抽送に、瑞穂はふたたび目を白黒とさせ、小鼻を膨らませて喘いだ。