彼女が制服を脱いだら 清楚な学級委員と快活巨乳同級生と女教師

彼女が制服を脱いだら
清楚な学級委員と快活巨乳同級生と女教師

小説:大泉りか

挿絵:羽津樹

リアルドリーム文庫

彼女が制服を脱いだら 清楚な学級委員と快活巨乳同級生と女教師

登場人物

やまかわ 寿としはる

高校二年の二学期に親の都合で転校することになった少年。美術部所属。

かげまみ

寿治の転校したクラスでクラス委員を務める少女。つぶらな瞳にあどけなさを残した可愛らしい容姿ながら、胸は大きい。面倒見のよい性格で、クラスでの信頼も厚い。

かみ

明るく快活な寿治のクラスメイト。寿治に一目惚れし、転校初日から気さくに接してくる。栗色のポニーテールと、セーラー服を押し上げるほどの巨乳が目を引く少女。

よしなが

寿治の担任であり、美術部の顧問も担当する美人教師。白いシャツに無理やり詰め込んだような豊乳の持ち主。

第一章 九月 夏の終わりの童貞喪失 女教師と美術準備室で

「えっと、君がやまかわ寿としはるくん?」

「はい……そうですけど」

生まれて初めての転校に、そわそわと落ち着かない思いで、職員室の隅に置かれた椅子に座っていると、ひとりの女性が近づいてきた。

「緊張してるかな?」

女性は寿治に目線を合わせるようにしゃがみ込むと、じっと顔を覗き込んでそう尋ねる。

年の頃は二十五歳を少し過ぎたところだろうか。

こざっぱりとしたショートカットから小さな耳が覗いている。瓜実形の顔に、整って配置された、少し垂れ目がちの大きな眼。濡れたようにつやつやと光る唇に、肌理の細かい頬はすべすべとしていて、真っ白いシャツと、その下に無理やりに詰め込んだような胸の膨らみが目に眩しい。

(綺麗な人、だなぁ……)

大学を出たばかりといっても通じる初々しい雰囲気とは裏腹に、背伸びして大人っぽくしているかのような黒いタイトスカートとストッキングに包まれた下半身はむっちりと熟していて、いかにも柔らかそう。目前にある膝小僧の間からその奥が見えてしまいそうで、ジロジロと見てはいけないと思いつつも、ついつい視線が向いてしまう。

「あ……はい、少し……」

目のやり場に困ってドギマギしながら頷くと、女性は人懐こい微笑みを浮かべ、寿治の顔を覗き込んで言った。

「そっか。転校は初めての経験?」

「はい、そうです」

父親の転勤が決まったのをきっかけに、ずっと不仲だった両親が離婚することに決まったのは夏休み直前のことだった。

北海道の実家に帰るという母親についていくか、父親とともに東京に行くか。二つの選択を迫られて悩んだ挙句、東京へ行くことを選んだのは、一年半後に迫った大学受験を視野に入れてのことだった。

寿治が東京行きを選んだ時、「そうよね、パパについていったほうが、トシの未来のためになるものね」と自分に言い聞かせるように言う母親の寂しそうな顔に、間違った選択をしてしまったかとも思ったし、父親とふたり暮らしなんて、いったいどうなるんだろうと心配する気持ちもあったが、実際に暮らしてみると、男ふたりの生活にもすぐに慣れることができた。

仕事で毎晩遅くに帰宅する父に代わり、食事の支度や洗濯や掃除などは寿治の役割だが、洗い物といっても父親のワイシャツはクリーニングに出しているし、ふたり暮らしでは、部屋もそう散らかることもない。食事だってコンビニや弁当屋の惣菜や、ファーストフードで十分に賄える。

もちろんたまには、母親の手作りの食事が食べたいと思わないこともなかったが、そういう時は定食屋で紛らわしたり、時には見様見真似で自炊に挑戦してみたりして、なんとかやり過ごせることがわかった。

ひと夏かけて父親との生活に慣れ、そして二学期が始まる今日、九月一日。緊張しながらも編入先の私立F学園高等部に登校したのだった。

「クラスメイトもみんないい子たちばっかりだから、すぐに慣れるわ。さっ、一緒に教室に行きましょう。わたしは君の担任になるよしなが。専門は美術よ。よろしくね」

絵里子は親しみやすい笑顔を浮かべると、さっと立ち上がった。ふわっとシャンプーの清潔な匂いが鼻をくすぐる。

(この人が担任の先生なんだ……優しそうだし、綺麗だし、嬉しいな)

さっきまで感じていた新生活への不安が掻き消え、代わりにワクワクとした期待感みたいなものがこみ上げてきた。

「はいっ、よろしくお願いします」

慌てて椅子から立ち上がると、絵里子の背中を追いかけて廊下へと向かった。

「今日から、このクラスの仲間になった山川寿治くんよ、みんな、よろしくね。さ、山川くん、挨拶して」

黒板にチョークで大きく寿治の名前を書き終えると、絵里子はクラスを見回して言った。

(うわぁ、人前で挨拶なんて緊張する……)

覚悟してきたものの、実際にこうやって教室の一番前に立ってみると、緊張で胸がドキドキと鳴る。

(それに、みんな……同じ年なのに大人っぽい)

東京という大都市に住んでいるせいだろうか。

女子生徒だけではなく、男子生徒もきちんとセットした洒落た髪型をしていて、制服の着こなしも、どことなくこなれている。

「あの……山梨県から引っ越してきました山川寿治です。えっと……よろしくお願いします」

高校二年の二学期という中途半端な時期に転入してきた転校生がよほど珍しいのだろう。今日からクラスメイトになる皆の、好奇心たっぷりの視線を一身に感じながら、ぺこりとお辞儀をすると、教室がざわめきに包まれた。