「はぁ……なんか……だんだん気持ちよくなってきたかも……」
やがて、亜季も寿治の腰の動きに合わせるように、腰を遣い始めた。寿治の首に手を回したまま、膝を使って身体を上下させる。
(うっ……動かれると……ヤバイ!)
自分で動いているのとはまた別の、まるでコントロールすることのできない快感が下半身を襲う。ふたりの交接部からは、粘膜同士が擦れあう、くちゅくちゅという淫らな水音が響き、快感曲線は急カーブで迫り上がっていく。
「はぁっ……すごい、アソコの奥がジンジンして……なんかヘン、ヘンだけど気持ちいいのぉ」
「ぼくもだよ、ぼくのおちんちんも、亜季ちゃんの中で、どんどん気持ちよくなっていってるっ!」
女に目覚めた少女の身体は、この短時間で、大人の肉体へと急成長を遂げたようだった。最初はきつく、男根を拒んでさえもいたような膣道は、今やトロットロに解れ、複雑に折り重なった肉襞が、内へ内へと蠕動して吸引する。
「本当? 亜季で気持ちよくなってくれてるの?」
「うん、亜季ちゃんのココ、すごく気持ちいいんだ……」
亀頭の先に触れる子宮は熱く、ぴたぴたと鈴口に吸い付くようだ。頭の芯がジンジンと痺れて、ただただ本能的に腰だけが動いてしまう。
「はうっ……なんかっ……どうしよぉ……気持ちがよくって、腰が止まらないよぉ……どんどん、どんどん気持ちがよくなっちゃうっ……あぁっ!」
じゅぶっ、じゅるっ、じゅぼっ、ぐじゅっ。
太ももまでもがぐっしょりと濡れるほどの愛液を淫割から滴らせながら、少女が身体を仰け反らせた。その反動でぶるりと揺れる乳房を掴みあげると、乳首をこりりとしこる。
「あぁっ、おっぱいも気持ちいい……」
「ここ?」
「んっ、どんどん身体がヘンな感じになっていっちゃう……」
ピストンに合わせてくいっくいっと乳首を捻りあげると、亜季は長い髪を振り乱して甘い声をあげた。くびれた腰を快感を貪るようにくねらせては、接合部から愛液をじゅぶじゅぶと垂れ流す。
「亜季ちゃんの中、どんどん締まってきてる。それにすっごく熱い……」
ただでさえ火照りきった雄雌の生殖器は、互いの熱を伝播しあい、さらに摩擦によってますます滾っていく。
むっちりと張ったヒップが寿治の太ももに当たるパンパンという音と、子宮から溢れるとろみを帯びた愛液が跳ねる水音のハーモニーに、頭がじんじんと痺れて、暴走を始めた肉体は、ただひたすらに快感の頂点に向かって昇っていく。
「ああっ……い、いいっ……すごく奥……トシくんのおちんちん、亜季の一番奥に当たってるよぉ……」
亜季もまた、恍惚に襲われていた。自らの身体を襲う凄まじい快感に耐えるように、ぶるぶると細かく震えている。
「ああっ……亜季ちゃん、気持ちいいっ」
「んっ……くぁぁっ!!」
亀頭の段までもが見えるほどに腰を引き、一気に奥まで突き上げると、亜季の秘壺が爆発手前まで猛りきった男根をぎゅっと絞る。
「あっ……ダメだ……イクっ!」
下半身で爆発のような刺激が走った。陰茎がブルブルっと少女の奥で震えた次の瞬間、頭が真っ白になり、亀頭の先端から溜まりに溜まった精液が我慢できずに溢れ出して少女の胎内へと降り注ぐ。
いったいどれくらいの間、排出し続けていただろうか。すべてを出しきると、少年の身体に甘い満足感で充たされた。
「はぁあっ、どうしよう、トシくん。亜季、すっごく幸せだよぉ……」
少女もまた、同じようで、うっとりと目を潤ませたまま、甘えるように唇を寄せてくる。
「亜季ちゃん……」
恍惚に震える少女をぎゅっと抱きしめると、すっかり嗅ぎ慣れた少女の汗の匂いが香る。
リンリン、リンリンリン。
どこからか、虫の音が聞こえてくることに初めて気がついた。
第三章 十一月 校庭の裏庭で秘密の立ちバック 同級生の口淫
「トシくーん、はい、これ、今日のお弁当っ」
昼休みを迎え、束の間の自由を楽しむ生徒たちの喧騒に溢れた教室に、ひときわ弾んだ声が響いた。
昼食をとるために、机を移動してくっつけたり、連れ立って購買へと向かおうとしていた生徒たちの何人かが動きを止め、声の主である亜季に注目し、そして、その視線をゆっくりと寿治へと移す。
「ひゅーっ、相変わらず、熱っついねぇ、おふたりさんっ!」
「あちーっ。ヤケドしちゃいそうっ!」
冷やかしのブーイングがすかさず飛んできた。恥ずかしさに顔がかぁっと熱くなってしまう。
「亜季ちゃん、あの……お弁当は有り難いんだけど、あんまり大きい声で、そういうことを言われると……」
「なんでぇ? 亜季のお弁当、嬉しくない?」
「いや、嬉しいは嬉しいんだけど……」
ほぼ毎日繰り返される亜季と寿治のやり取りを、クラスメイトたちは遠まきにニヤニヤと観察している。
夜の公園で結ばれたあの日以来、亜季と恋人として付き合うことになった。
まみへの密かな思いがあったから、エッチが終わった後に「付き合ってくれるよね」と亜季に言われた時、躊躇する気持ちがないこともなかったが、しかし、少女の純情を思うと、断るわけにもいかずに承諾したのだった。
もちろん、いざ付き合うと、楽しいこともいっぱいあった。
毎日弁当を作ってくれるのはありがたいし、日曜日はデートとして、東京のいろんなところを案内してくれるのも助かっている。エッチも、寿治が求めればたいがい許してくれるし、健気で可愛らしくもったいないくらいの彼女だ。けれど──。