絵里子がシコシコと手を上下させるたびに、屹立に血液が流れ込み、屹立の強張りはさらに増していく。
(女の人の指でされるのが、こんなに気持ちいいだなんて……!)
自分でするのとは、まるで違った快感に、ソファに置いた手のひらをぎゅっと握り締めて耐えていると、絵里子が寿治の顔を覗き込んで言った。
「ねぇ、君はキスってしたことがあるの?」
「な……ないです」
「じゃあ、わたしとしてみようか?」
「は、はい……」
憧れのファーストキス。女性の唇は、いったいどんな感触なのだろうか。ときめきに胸を高鳴らせている寿治の唇に、絵里子がつやつやの唇を寄せる。
少し湿り気を盛ったぷにっとした感触が唇に触れる。まるで微量の電流が奔ったかのようにひりっと刺激が奔った。
(キ、キスしちゃったんだ……!!!)
ぴったりと密着した絵里子の唇は蕩けそうに柔らかく、唾液と珈琲とがミックスされた香りがさっきよりも強く感じられた。
(これが……女の人の唇……)
何物にも代えがたい魅惑の感触。触れている部分だけではなく、身体全体が痺れ、甘く切ない感激がこみ上げてきて胸がジーンとする。
やがてリードするように絵里子の舌が、寿治の口の中へとぬるりと入り込んできた。
温かな唾液をたっぷりとまとった舌ベロが上下の歯の間からそっと差し込まれて寿治の舌に触れる。
(うわぁ、柔らかい……)
ぬるぬると口内を這い回る絵里子の舌は滑らかで心地よく、しなやかによく動く。
緊張を解すように、優しく口内を舐め回されると、ガチガチに強張っていた身体がだんだんとリラックスしてきた。
(先生……いま、どんな顔をしてるんだろう)
ぎゅっと瞑っていた目を薄く開けてみると、瞼を閉じた綺麗な顔が間近に見られた。目の下辺りが少し赤みを帯びていて、長い睫がふるふると揺れている。
(なんて……なんて綺麗なんだろう)
女の人の顔をこんなに間近で見たのは初めてだった。
うっすらと薄化粧された肌は、まるでベールがかかったかのようにすべすべときめ細かく、頬はほんのりと桜色がかって艶やかだ。出かける前に、鏡台に向かっていた母から匂ったのと同じ、おしろいのような匂いが鼻腔をくすぐる。
「あ、先生……」
もっと顔をじっくりと見ていたかったが、女教師は情熱的な舌使いで、上あごや歯茎をレロレロと舐めては、甘い唾液を送り込んでくる。おまけに手は休めることなくペニスを擦りあげるのだからたまらない。
「うふふ、ねぇ、君のおねだり汁でわたしの手、こんなになっちゃった」
女教師は陰茎を擦っていた手を離すと、寿治の前へと差し出した。見ると、ほっそりとした指はカウパー液で濡れ、ぬらぬらとてかってしまっている。
「あっ……よ、汚しちゃって……すみません」
「山川くんってば、今日は謝ってばかりね。三回目よ」
「あっ……すみません」
「ほらぁ、また。いいのよ。感じてくれて嬉しいわ」
絵里子はくすりと笑うと、寿治の唇にチュッと軽くくちづけた。
(大人の女の人って、優しいんだなぁ)
年上の女性の気さくで甘やかな態度にすっと気が楽になる。
「本当は、手だけでって思ってたんだけど、もっとしてあげたくなっちゃったわ。君が可愛すぎるからいけないんだぞ、山川くん」
絵里子は身体を大きく前屈させると、童貞少年の股間に小さな顔を近づけて、亀頭のクビレにむちゅりとくちづけた。
「あっ……ひゃぁっ!」
先端に温かな舌の感触を感じたと思った次の瞬間、温かく湿った粘膜にすっぽりと包み込まれてしまった。
「あ……う……っ」
まさか口で咥えて貰えるだなんて! 感激に胸を震わせている寿治の全身を、温かな唾でたっぷりと潤った口内から生み出される凄まじい快感が駆け巡る。
(よ、世の中にこんな気持ちいいことがあるだなんて!)
さっきまで手で触られていたのも相当に気持ちがよかったが、口の中の感覚はまた別物だ。
温かくしっとりと濡れていて、ヌメヌメとした唾液がじゅっぽりとまとわりついてくる。つるんとした内頬に亀頭を撫でられながら、レロレロと舌先で裏筋を刺激されると、すぐにでも出してしまいそうな愉悦が、ジンジンと精道を迫り上がってくる。
「ううっ……先生の口の中、気持ちいいです……」
「うふふ、もっともっと気持ちよくしてあげるわ」
口の中に入れられているだけでも、背筋がゾクゾクするほどに気持ちがいいというのに、女教師は年下の少年をさらに翻弄する。
全体をぱっくりと咥え込んだ唇から、舌だけをぺろりとはみ出させて裏筋をペロペロと先端まで舐めあげたと思ったら、唇の端から白く泡立つほどの大量の唾を出して先っぽからゆっくりゆっくりと口の中に沈めていったりする。
「あっ、先生、そんなのヤバいです……」
窓の外からは、下校する生徒たちの声が聞こえてくる。まるで、この教室だけがぽっかりと異次元に迷い込んでしまったようだ。
(あぁ、先生に……こんな特別なことをしてもらえるだなんて……)
愛おしげに目を細めて屹立を頬張ってくれている年上の女性のふくよかな胸が、太ももに当たってたぷたぷとたわんでいる。
(あぁ、先生の……おっぱいが……)
本能に突き動かされるまま、女教師の肉体に手を伸ばすと、清潔な白シャツに包まれた胸の膨らみに触れた。