しかし、少女を冷静に観察している余裕は、寿治にもすでになかった。搾り出すような淫穴の動きに、肉棒がわなわなと戦慄き、はじけるような快感に腰が勝手に動きだす。
「あっ、うっ、あぁあっ!」
オルガスムスの快感で蠢く牝内に、我慢できずに腰を思いっきり引いた次の瞬間、叩きつけるように奥まで差し込む。
快感にのた打つ少女の乳房を、がっしりと鷲掴みすると、腰骨が尻にぶつかるパンパンという音も気にせずに、亀頭のクビレがはっきりと露出するほどのストロークでピストンする。鈴口の寸前まで精液が迫り上がった肉竿を、抜いて挿してを繰り返す度に、快感が上増しされていく。
「ぐ……おおっ!」
ひときわ強く腰を打ちつけ、亀頭の先端が子宮口にくちづけた瞬間、興奮が頂点に達した。腰の奥で小爆発が起き、堰を切ったように熱い精液が溢れ出す。
「う……あぁっ……ぐっ……」
慌ててペニスを抜くと、少女のむっちりとした白尻に向けて、どぴゅりと精液を飛ばした。
二度目の射精だというのに、呆れるほどの大量の白濁汁が噴出され、尻ぺただけではなく制服の紺スカートにまで跳ねて、ねっとりと付着する。
「あっ、ごめん……スカート、汚しちゃった……」
「ん……大丈夫……トシくん……」
初めてのアクメを経験した少女は、頬をほんのりと紅く染めて放心した表情で振り返ると、寿治に手を伸ばしてきゅっと抱きついた。
「トシくん……好き……世界で一番……大好きっ」
「ぼくも……だよ」
火照った肌に心地よい秋風が吹き過ぎていく。亜季の背中に手を回すと、強く抱きしめ返した。
「ねぇ、やっぱりニーハイソックスにはリボンをつけたほうがいいんじゃない?」
「そこは各自アレンジで」
「あれー、ストローってどこにあるの?」
「うわぁ、ホットケーキが焦げたぁっ!」
文化祭をいよいよ明日に控え、校内は、どことなくそわそわした雰囲気が充満している。寿治のクラスもまた、放課後になっても、皆居残ったまま、模擬店として出すメイド喫茶の最終仕上げに勤しんでいた。
「じゃあ、ごめん、ぼくは美術部のアーチ作りがあるから……」
まだいくらでも仕事は残っているようだが、美術部の仕事もあるから、クラスに掛かりっきりというわけにもいかない。メニューに載せるカットイラストを書き終え、文化祭実行委員に断りを入れて教室を抜け出そうとしていたところ、背後から肩を叩かれた。
「ご・しゅ・じ・ん・さ・ま!」
「うわっ、どうしたの? その格好」
振り返ると、ミニ丈のメイド服に身を包んだ亜季がそこに立っていた。
「明日のウエイトレスのコスチューム。ね、ね、ね? 亜季に似合うかな?」
亜季は花道でポーズを決めるモデルのように、その場でくるりと一回転した。下にたっぷりとパニエの仕込まれたミニスカートがひらりと舞って太ももがちらりと覗く。
「うん、とっても可愛いよ!」
黒地のワンピースに白いフリル付きのエプロン、クラスの漫画に詳しいヤツが言うには『絶対領域』と言われているという、太もも丈のニーハイソックスを身につけたその姿は、その存在感の華やかさも手伝って、『メイド』というよりはアイドルのステージ衣装のようだ。
「なんか熱が籠もってないなぁ。似合わない?」
亜季が頬をぷくっと膨らませて抗議した。
「いや、そんなことないよ、とっても可愛いし、似合ってる」
「えへへ、よかったぁ」
慌てて褒め直すと、すぐにいつもの笑顔へと戻ったので一安心する。
(そっか、メイド喫茶だもんな。女の子たちは、みんなこれを着るんだ。まみちゃんも……似合うだろうな……見てみたいな)
清楚なまみのエプロンドレス姿を思い浮かべながら、ついつい無意識に視線でその姿を探してしまう。しかし、クラス委員を務めるまみの姿は、クラスの中には見当たらなかった。
「どうしたの? トシくん」
きょろきょろと教室を見回す寿治に、亜季は不思議そうに首を傾げた。
「いや、なんでもないよ……ごめん、ぼく、美術部のアーチ作りの仕上げがあるんだ。帰りは遅くなるだろうから、待ってなくていいからね」
「はぁい、行ってらっしゃーい。じゃあ、明日の文化祭で。ね、自由時間は一緒に回ろうね」
メイド服を着れることがよっぽど嬉しいのか、いつにも増して上機嫌の亜季に見送られて教室を後にすると、美術室へと急いだ。
「遅くなりましたぁっ……あれ、他の部員は?」
しかし、美術室のドアを開けると、そこにいたのは美術部の顧問を務める絵里子だけだった。寿治のほかにふたりいるはずの部員の姿が見えない。
「みんな、クラス展示のほうの準備が忙しいみたいで。抜けられ次第、こっちに顔を出すって、さっき言われたんだけど……期待はできないわね」
絵里子は、手に持っていた画集をぱたんと閉じると立ち上がってアーチに目をやった。
「本当ですか? うわぁ……」
正門を飾るアーチは、基礎部分は九割方完成しているとはいうものの、風船を膨らませて飾りつけるという仕事がまだ残っている。
「仕方ないわね、わたしも手伝うわ」
さすがに寿治ひとりでは荷が重いと思ったのか、絵里子が手伝いを申し出てくれ、ひとまずふたりで完成に近づけることになった。
「はい、これで最後の……五十個目」