なまめく美人三姉妹 レオタードの誘惑

雨足は徐々に激しくなっていき、窓のひさしから滝のように流れ落ちていった。

(傘は、澪ちゃんに借りるしかないか)

そう思いながら壁時計を見あげると、時刻は午後三時を回ったばかり。もう一回ぐらいは、淫らな行為に没頭できるかもしれない。

(エッチは無理でも、手コキやフェラならしてくれるかも)

できれば美少女の恥芯を、もっとじっくりと観察しておきたい。

海綿体に血流が漲り、萎えたペニスに芯が入っていく。

腰をもぞりと動かした卓郎は、その直後、階下から響いてきた物音に眉を顰めた。

(な、何だ? 何の音だ?)

音は浴室ではなく、玄関口のほうから聞こえてきたような気がする。

卓郎はすぐさまベッドから下り立ち、出口に歩み寄ると、扉を微かに開け、耳をそばだてた。

「よかったわ。早めに帰ってきて」

「もうちょっと遅かったら、ずぶ濡れになっているところだったね」

明らかに、杏奈と友梨香の声だった。

澪の話では、夕方過ぎに帰宅するはずだったが、空模様の怪しさから予定を変更したのだろう。

(う、嘘だろっ!?)

卓郎は扉をぴっちりと閉めたあと、ベッド脇に取って返し、慌てて衣服を身に着けていった。

(澪ちゃんは下着や服を浴室に持っていったし、二人が直接リビングに行ってくれれば、見つからなくて済むかも)

ところが微かな望みも虚しく、階段を駆けのぼってくる音が聞こえてくる。

「澪っ、澪! いるの!?」

声の主は、紛れもなく友梨香だ。

(ああ、やばい! どうしよう)

内鍵をかけたかったが、扉を閉めたまま返事をしないのはあまりにも不自然だ。

卓郎は本棚から参考書を取りだすと、慌てて椅子に腰掛け、勉強しているフリを装った。

「澪、寝てるの? あなたの好きなお菓子、買ってきたわよ。杏奈お姉ちゃんがお茶いれてるから、リビングに……あら?」

扉が開けられ、顔を覗かせた友梨香が目を丸くする。

「あ、ど、どうも、こんにちは。お邪魔してます」

「……何をやってるの?」

「え? ええ。実は勉強でどうしてもわからないところがあって、澪ちゃんに聞きにきたんです」

平静を装いながらも、脇の下は汗でびっしょりだ。

「澪は?」

「あ、あの……ジュースを服にこぼしちゃって、浴室に行きました。ベトベトで、気持ちが悪いって……」

とっさに思いついた言い訳は、完璧だと思われた。

たとえ客が来ていても、清潔好きの女の子ならシャワーを浴びても不思議はないはずだ。

「ふーん。あのさ、嘘をつくんだったら、もう少しうまい言い訳を考えなさいよ」

「へ?」

「あんたが勉強しにきただなんて、そんなことあるはずないでしょ?」

(そっちかよ!?)

ホッとしたのも束の間、友梨香は意味深な笑みを浮かべ、そのまま室内に足を踏み入れてくる。

卓郎が肩をビクンと震わせた直後、勝ち気な少女は股間に手を伸ばしてきた。

「あうっ!」

「本当のことを言いなさいよ。私に会いに来たんでしょ?」

「は……は?」

「あれから、五日も経ってるもんね。我慢できなくなっても、無理はないわ」

そう言いながら、友梨香は肉筒を指先でギュッギュッと握りこむ。

なんと思いこみの強い女の子なのだろう。

卓郎が澪に会いにきたとは、微塵も考えていないようだ。

「ち、違います。や……やめてください」

「違うはずないでしょ。あんたの年頃でエッチを知ったら、お猿さんになるはずだもの。あいつだって、会うたびに求めてきたんだから!」

またもや元彼のことを思いだしたのか、友梨香は眉尻を吊りあげ、股間の膨らみをゴシゴシとしごきあげる。

「あうううっ」

「正直に言いなさいよ! 私と、またエッチしたいんでしょ!?」

「そ、そんなこと……あっ!?」

身を捩らせながら顔を上げたとたん、瞳に信じられない光景が飛びこんできた。

開けられたままの扉の向こうに、澪が呆然とした表情で佇んでいたのだ。

「み、澪ちゃん!?」

「きゃっ」

椅子から立ちあがり、友梨香を押しのけて扉に駆け寄るも、顔面蒼白の美少女は逃げるようにその場をあとにした。

「澪ちゃん、ま、待って!」

澪は階段を駆け下り、廊下を走り抜けていく。そして派手な音に気づいたのか、リビングから出て来た杏奈の前を通りすぎ、一番奥の部屋へ飛びこんだ。

「清瀬君、何でここにいるの? 澪はどうしたの? なんか泣いていたみたいだけど」

女教師の問いかけに答える余裕もなく、ひたすら部屋の扉を拳で叩く。

「澪ちゃん、話を聞いて! ここを開けて!!」

部屋には内鍵がかけられ、卓郎がいくら呼びかけても、澪の声はひとつも返ってこなかった。

第六章 永遠へと続く姉妹どんぶり

翌週に入って、初めての部活の日、澪は新体操部に顔を出さなかった。

彼女と同じクラスの部員の話では、学校にはちゃんと登校しているらしい。

(ようするに、俺に会いたくないというわけか。そりゃ、そうだよな。自分のお姉さんと彼氏が、エッチしてたんだから)

澪は最後まで部屋から出てくることはなく、卓郎は杏奈の「話は聞いておくから」という言葉に促され、そのまま家をあとにしたのである。

この三日間、澪の携帯に何度もメールを送ったものの、返信は一度もなかった。

(まさか……このまま、終わっちゃうんだろうか。信じられないよ、ようやく彼女とひとつに結ばれたその日に別れることになるなんて)