心の内を見抜かれてしまったのか。
いささか残念な気持ちもあったが、まだメインディッシュが残っているのだ。
卓郎は澪の両足をくの字にさせ、爪先の手前に膝をついた。
やや前屈みの姿勢で両手を膝頭にあてがい、左右にゆっくりと割り開いていく。
「……あ、やっ」
いざとなると、やはり羞恥心が勝るのか、足の筋肉がガチガチに強ばる。
澪はいやいやをするように首を小さく振ったが、卓郎の目は野獣のごとく吊りあがっていた。
ここで怯んでいては、いつまで経っても先には進めない。
腕に渾身の力を込めると、美少女は「ああっ」という失意の溜め息を放ち、顔を両手で覆い隠した。
(おマ○コ……澪ちゃんのおマ○コだ)
ふっくらとしたヴィーナスの丘に、簡素な縦筋だけが見て取れる。
恥肉全体は限りなく肌の色に近く、肉びらや陰核は淫裂の中に隠れているのか、まるで幼女のような秘園だ。
卓郎は瞬きもせず、無垢な女芯を穴があくほど注視した。
(きれいだ。きれいすぎるよ)
穢れなき美少女の果肉が、熱い感動を込みあげさせる。
「卓郎君、そんなに見ないで。恥ずかしい……あンっ」
艶々とした割れ目に指をそっと伸ばすと、澪は上半身をピクッと震わせ、小さな喘ぎ声を放った。
上体を仰け反らせるのと同時に顔から両手を離し、シーツをギュッと鷲掴む。
「あ……やっ」
指先を上下にすべらせるごとに、女肉全体が赤みを増していき、恥割れから薄い花びらが顔を覗かせた。
(あ、ぬ、濡れてる!?)
キスをしたときから昂奮していたのか、それとも指での愛撫が性感を揺り動かしたのか、ヌルッとした花蜜が淫裂から滲みでてくる。
澪は眉尻を切なげに下げ、全身の筋肉を強ばらせていた。
自らの肉体に襲いかかる快楽に、戸惑っているかのような表情だ。
粘った淫水が潤滑油の役目を果たし、指の動きがスムーズになる。
卓郎は瞬きもせずに、無我夢中で指先を縦筋に戯れさせた。
やがて花びらはすっかりとほころび、肥厚しながら外側に捲れあがってくる。
肉帽子を被った小さな陰核も、申し訳程度に顔を覗かせていた。
「は……ン、や、ンっ。だめっ……は、ぅぅぅぅンっ」
チラリと上目遣いで見つめると、美少女の瞳はいつの間にか虚ろと化し、肌を小刻みに震わせている。
(す、すごいや! ヌルヌルがどんどん溢れてくる)
オリーブオイルのようなとろみ汁は、会陰からシーツに滴り落ち、卓郎の手のひらまでぐっしょりと濡らしていた。
バージンの女の子が、こんなに愛液を垂れ流すものだろうか。
頭の片隅で疑念を抱いたものの、性欲の嵐は吹きすさぶばかり。下腹に張りついた剛直は、早くも熱い脈動を訴えていた。
先走りの汁は鈴割れから小水のように溢れだし、肉胴から陰嚢を伝っている。
ちょっとでも気を緩めれば、すぐに射精へのスイッチが入ってしまいそうだった。
「き、気持ちいいの?」
少しでも澪の心の内を知りたくて、ついデリカシーのない質問を投げかけてしまう。
「き、聞かないで……あ、ン!」
胸がいっぱいなのか、すでに少女の言葉は上ずり、やや嗄れている。
引き絞られたシーツに無数の皺が寄った瞬間、澪は乳房を波打たせ、上半身をビクンと引き攣らせた。
どうやら指先が、可憐な肉芽をこすりあげたようだ。
(やっぱり……クリトリスが一番感じるんだ)
薄皮の莢をそっと剥きあげ、桃色の小さな弾丸を露わにさせる。
パールピンクの芯はすでにしこり勃ち、ヌラヌラとした輝きを放っていた。
「ひ……ンぅぅぅっ!」
指先で撫であげ、いらい、はたまた優しくこねまわす。
張りつめたクリットを爪弾くたびに、澪は下唇をキュッと噛みしめ、上半身を上下左右に跳ね躍らせた。
身体が火の玉のように燃えあがっているのか、頬がすっかり上気している。
美少女の凄艶な悶絶ぶりを凝視しながら、卓郎は何度も喉をゴクリと鳴らしていた。
一刻も早く挿入したいという衝動に駆られる。
愛する彼女とひとつに繋がり、至高の射精を迎えたいという気持ちもある。
だが卓郎の頭の中では、このあと澪がどんな痴態を見せるのかという好奇心のほうが勝っていた。
快楽の海原に放りだされた少女は、すでに「アンアン」と、小気味のいい喘ぎをスタッカートさせている。
コリコリと凝った肉粒に指腹を押しあて、猛烈なスピードで小刻みな振動を与えると、澪は上体を捩らせ、電流を走らせたかのようにヒップを痙攣させた。
両足が窄まり、凄まじい力で手が挟まれる。
そのままピクリとも動かず、やがて全身からゆっくりと力が抜けていった。
「……澪ちゃん?」
麗しの美少女は双眸を閉じ、穏やかな表情をしている。
(ひょっ……ひょっとして、イッたのか?)
達成感に嬉々とする一方、少々不安でもある。
杏奈を絶頂へ導いた経験があるとはいえ、彼女は性感の発達した大人の女性なのだ。
処女が悶え苦しんだ末にエクスタシーに達したとは、どうにも考えにくい。
(考えてみても……しょうがないか。性体験があるかどうかは、すぐにわかることなんだから)
今の澪は、身体の筋肉を弛緩させている。
心ゆくまで秘園の眼福にあずかり、唇や舌で舐めまわしたい。そして、目いっぱい匂いを堪能したい。
快楽の余韻に浸っているこのチャンスを、無駄にすることはできなかった。