いくら純真な少女でも、さすがにこの状況ともなれば、何をされているのか気づいたようだ。澪のひと言で、すぐさま正気を取り戻したものの、今度は友梨香が語気鋭く言い放った。
「何を言ってるの。卓郎君が一途な性格だって言うから、それが本当かどうか確かめているだけじゃない」
「そうよ。澪、あんたも高校生になるんだから、男の生態はちゃんと知っておくべきだわ」
止める立場であるはずの長女は、もう頼りにはならなかった。
二人の美女に股間をまさぐられ、ペニスは限界ぎりぎりまで張りつめる。
(ああ、何が浮気なんかしないだよ! 気持ちよすぎて、拒否することすらできないじゃないか!!)
心の片隅に生じた自己嫌悪も、しなやかな指やふっくらとした手のひらが蠢くたびに、快楽一色へと染められていった。
魂まで揺さぶられるような愉悦に、身体の筋肉が硬直していく。
ひたすら喘ぎ声を抑えていた卓郎は、次の瞬間、身体がふわりと浮きあがる感覚に慌てふためいた。
杏奈と友梨香は目配せをしたあと、少年の腰に手を回し、同時に立ちあがったのである。
「あ……そ、そんなっ!?」
湯船から強引に身体を引きあげられ、剥きだしの下半身が澪の眼前に晒される。
股間を隠そうにも、両脇から身体を強く押しつけられているため、腕を動かすことができない。しかも二人は卓郎の足を左右に大きく広げ、自分たちの太腿の上に片足ずつ乗せていったのである。
「きゃっ!」
「あ、ああぁぁぁぁっ!」
卓郎は、身が八つ裂きにされそうな羞恥に襲われた。
澪との距離は、わずか一・五メートルほど。
清らかな乙女の目の前で、欲情した牡の証を大股開きで見せつけているのだ。
少女は小さな悲鳴をあげ、すぐさま顔を背けたものの、下腹部の昂りはいっこうに収まらず、猛々しい逞しさを誇っていた。
異様なシチュエーションが、さらなる昂奮を喚起させているのか、肉筒には稲光を走らせたような静脈が無数に浮き立っている。
「いやーん、包茎おチンチンがコチコチ!」
「あら、けっこう立派なモノを持ってるじゃない。ふふっ、オナニーばかりしてたんでしょ?」
セクシーな長女は、さすがに成熟した大人の女性だ。
図星を指され、顔面が火箸を当てられたように熱くなる。
「や、やめ……あふぅぅぅぅっ」
拒絶しようとした刹那、二人の手がニュッと伸び、またもや剛直をもてあそびはじめた。
細長い指が肉幹に絡まり、上下にしごきたてられる。
生温かい指腹が胴体にぴったりと吸いつき、尿道がキュッと締められる。
瞬時にして、鈴割れから前触れ液がとろりと溢れだした。
「あっ、エッチなお汁がもう出てきた! 卓郎君、口ほどにもないじゃない」
「仕方ないわよね、男はみんなエッチなんだから」
「はふっ、はふっ」
心臓が暴れ、いっさいのセリフが喉の奥から出てこない。
「お、お姉ちゃん……やっ! やめて」
澪が目を逸らしたまま、卓郎の代わりに拒絶の言葉を放つと、杏奈はやや尖った口調で命じた。
「澪、ちゃんと見なさい。男の生理を知るのに、こんないい機会はないんだから。卓郎君だって、すごく気持ちよさそうな顔をしてるわよ」
最後の言葉が気になったのか、澪がチラリと視線を向けてくる。そしてまがまがしい股間の肉槍を目にしたとたん、下唇を噛みしめ、再び顔を横に振った。
「ほら、おチンチンの先っぽが皮に包まれてるでしょ? これを包茎って言うのよ」
末っ子の嫌悪などおかまいなく、杏奈が男性器のレクチャーを始める。
卓郎はただ虚ろな瞳で、自身の下腹部を見下ろすことしかできなかった。
「卓郎君は、仮性包茎かな?」
「そ、そ、そうです」
「それなら、皮はちゃんと剥いておかなきゃだめよ」
「お姉ちゃん、剥いてみたら?」
「そうね。痛かったら、言ってね」
「あ、くうっ」
グラマラスな美女は宝冠部を指先でつまみ、包皮をゆっくりと剥き下ろしていく。
雁首がピリリとひりつくたびに、卓郎は内腿の筋肉を小刻みに痙攣させた。
包茎矯正は自分でも何度か試みたことはあるが、まさか異性の手によって剥かれるとは夢にも思っていなかった。
あまりにも刺激的な体験の連続に、頭の中は朦朧とし、思考がまったく働かない。
深奥部で荒れ狂う情欲に、ストッパーをかけることだけで精いっぱいだった。
「卓郎君の先っぽ、かなり大きいから、なかなか剥けないわ」
「あ、亀頭が出てきた! 澪、見てごらん。まだピンク色。卓郎君、童貞だよ!」
友梨香にこれまたズバリと指摘され、恥ずかしさで目眩がしてくる。
「もうちょっとで剥けそうよ」
「あ、ふうぅぅぅぅっ」
包皮が肉傘でくるんと反転し、甘美な電流が肉筒を走り抜ける。
まさに暴発寸前、引き攣られた皮がえらを締めつけ、すんでのところで射精をとどまらせた。
「ふふっ。今、出そうだったでしょ? おチンチンがビクビクしてたもの」
「お姉ちゃん、卓郎君、イカせちゃおうよ」
「そうね。このままやめたんじゃ、いくら何でもかわいそうだし。射精するところを、澪にも見せたいわ」
杏奈はそう言いながら唇を窄め、真上からとろりとした唾液を滴らせる。
透明な粘液は、計ったかのように亀頭の先端にまぶされていった。
友梨香もうれしそうな笑みをこぼし、あとに続く。
(あ、あぁ、なんてことを。お姉さんたちの唾が、俺のおチンチンを!?)