脳漿が爆発するぐらい、刺激的な光景だった。
美人姉妹の甘やかな唾液が、今、自分の不浄な部分をコーティングしているのだ。
とろ蜜にすっかり覆われたペニスは、蛍光灯の光を反射し、妖しくぬらついている。
「あふわぁぁぁっ」
奇妙な喘ぎ声をあげた瞬間、卓郎の心臓はバクンと大きな音を立てた。
なんと澪のつぶらな瞳が、いつの間にか真っすぐに向けられていたのだ。
少女は口元に両手をあて、瞬きもせずに、ぱっちりとした目を見開いている。
二人の姉の淫靡な振る舞いに、性的好奇心をくすぐられたのか、その頬は熟れた桃のように色づいていた。
(ああああっ、見られてる! 澪ちゃんに、俺のチンポを見られてるぅっ!!)
身を焦がすような羞恥に苛まれる一方、みっともない姿を可憐な美少女に晒しているという状況が、倒錯的な昂奮を突きあげさせる。
(み、澪ちゃん、み、見ないで。で、でも……はあぁぁぁぁぁっ!)
身をくねらせた瞬間、凄まじい肉悦が下半身を包みこんだ。
杏奈と友梨香が、猛烈な勢いでペニスをしごきたててきたのである。
「あ、あ……そ、そんな」
「イキたいんでしょ? いいのよ、出しても。その代わり、たっぷりと出すのよ」
「早く、早く出して!」
柔らかい十本の指が肉胴に絡みつき、剥き下ろされた包皮が肉胴を何度も往復する。
亀頭はパンパンに膨らみ、まるでスモモのような様相を呈していた。
粘った前触れ液が胴体に滴り、美女たちの指の隙間にすべりこんでいく。
ニッチャニッチャという淫靡な音とともに、リズミカルな抽送が延々と繰り返される。
「あああああっ、あああああっ!」
下半身が蕩けるような感覚に、卓郎は金切り声をあげた。
凄まじい愉悦が中心に渦巻き、腰がガクガクとわなないてしまう。
ふんわりとした指先の感触は、オナニーとは比較にならないほどの気持ちよさだ。
「ふふっ、エッチなおチンチン。こんなに先っぽを濡らしちゃって」
卓郎の身体は、今やその場でダンスを踊るようにスイングしていた。
視点が上下左右にぶれ、そのたびに澪の驚きの表情、微かな笑みをたたえる杏奈と友梨香の顔、そして灼熱の棍棒と化したペニスの先端が、次々と瞳に映りこむ。
一触即発の瞬間は、もうそこまで差し迫っていた。
下腹部の奥がじんじんと疼き、欲望の塊が風船のように膨らむ。
頭の中で白い火花が飛び散り、目の前が霞みはじめる。
「はあああっ、イキます! イッちゃいますぅぅっ!!」
ついに我慢の限界を訴えると、杏奈と友梨香はさらに手の動きを速めた。
「いいわよ、イッて!」
「エッチなミルク、たくさん出してっ!」
「もう、もう、もう……だめぇぇぇぇぇっ」
杏奈の指が、えらの下側をガツンと叩きつけた瞬間、卓郎の内腿は電気あんまのようにブルブルと震えた。
「イクっ! イクぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ」
顎が天井を向き、熱いほとばしりが体内から排出される。
一発目は自身の首筋まで飛び、二発目、三発目はそれぞれ肩口と胸元を打ちつけていった。
少年の欲望は、一度限りの放出では終わらない。
間欠を繰り返すたびに、杏奈と友梨香の黄色い嬌声が浴室内に響き渡った。
「きゃあぁぁぁぁっ! 出た出たっ!!」
「いや、すごい量だわ!」
硬直を崩さないペニスが、美女のふたつの手で、これでもかとしごき倒される。
眼前に飛び散る白濁を、卓郎は虚ろな表情で見つめるばかりだった。
(あ、あ……あぁ。き、気持ちいいよぉ)
身体に力を込めすぎたせいか、腕や足の筋肉が、解剖されたカエルのようにピクピクと痙攣する。
やがて射精が終焉を迎えると、杏奈は舌なめずりをしながら、肉茎を根元から絞りあげていった。
「きゃっ!」
尿管内の残滓が、ひと際高く跳ねあがる。
目の前に打ちあげられた白い花火を視界にとらえながら、卓郎はひのきの床にゆっくりと沈んでいった。
第二章 豊満女教師の肉弾色仕掛け
1
四月七日、緑泉高校に入学した卓郎は、初登校の日を迎えた。
教室内を見渡せば、新入生たちは皆、期待と不安を胸に抱いているようだった。
緑泉は男女共学だったが、男子よりも女子の生徒数が多く、かわいい女の子の姿もちらほらと見える。
だが卓郎は彼女たちには見向きもせず、椅子に座ったまま、気難しそうな顔つきをしていた。
(あ……また皮が元に戻っちゃった)
パンツの中で包皮が亀頭を包みこんでいく感触は、なんとも気持ちが悪い。
杏奈の指摘を受け、一人旅から戻った卓郎は、その日から包茎矯正を試みた。
ところが過敏な亀頭部がパンツにこすれ、ひりひりとした痛みを与えてくるばかりか、何度剥き下ろしても、元の状態に戻ってしまうのだ。
「はあっ」
卓郎は一転して、小さな溜め息をついた。
(やっぱり……連絡先を聞いておけばよかった)
手コキで大放出した次の朝、四人のあいだに漂う気まずさは尋常ではなかった。
シラフに戻った杏奈と友梨香の顔には、とんでもないことをしてしまったという後悔の色がありありと浮かんでいた。
卓郎にしても、射精の瞬間を可憐な美少女に見られたという羞恥から、ほとんど会話を交わすことができず、逃げるようにロッジをあとにしたのである。
連絡先を交換しなかったことで、美人三姉妹はおそらくホッとしたに違いない。