(……仕方ないか。これ以上、不誠実なことはできないし)
卓郎は「はあっ」と、息を吐きだし、やや俯き加減で真実を告げた。
「一回だけ……しました」
「いつ?」
「澪ちゃんと体育倉庫室で……会ったあと」
瞳に涙をじわりと滲ませた澪は、すぐさま両手で顔を覆った。
交際を申しこまれた直後の行為だけに、ひどいショックを受けたのだろう。
卓郎は慌てて少女のそばにすり寄り、必死のフォローに走った。
「ごめん! 本当にごめん! あのとき、我慢できなくなって、オナニーしちゃったんだ。それを杏奈先生に見られて。頭の中は、ずっと澪ちゃんの顔ばかり浮かんでいたんだよ」
「……本当に、その一度だけ?」
「え? う、うん。もちろんだよ。杏奈先生に、確認してもらってもいい」
澪は顔から手を離し、スンと鼻を鳴らす。そして、卓郎の頬をピシャリと叩いた。
「あっ……いたっ」
「痛いように叩いたんだもん。その代わり、今度だけは許してあげる」
「へ? 許してくれるの?」
もっと頑なな態度を予想していた卓郎は、逆に目をしばたたかせた。
「だって……あのお姉ちゃんたちじゃ、しょうがないと思う」
「た、確かに!」
「確かにじゃないでしょ? 他の女の子だったら、絶対に許せなかったよ」
「ご……ごめん」
やはり、姉妹の絆は石より固いようだ。
卓郎にとっては、浮気相手が杏奈や友梨香であったことは、不幸中の幸いだったのかもしれない。
何にしても、最悪の結末は避けられた。
気が緩んだと同時に喜悦が内から込みあげ、股間に熱い血流が集中する。
「み……澪ちゃん」
唇を近づけると、澪は目尻を吊りあげ、手のひらで遮った。
「だめっ! 許してあげるとは言ったけど、わだかまりは残ってるんだから」
「だって……もう我慢できないよ。一週間も、放っておかれたんだよ。あまりのショックで、オナニーも全然できなかったし」
「お姉ちゃんたちが……そばにいるでしょ?」
「大丈夫! 杏奈先生、邪魔はしないって言ってたから!」
一度燃えあがった情欲は、ちょっとやそっとでは消せない。
柔らかい手を掴み、股間の中心に導くと、澪は困惑顔で眉をたわめた。
「ほら、澪ちゃんのことが好きだから、こんなになっちゃったんだよ」
「まだ……信用できないもん」
今度は胸の膨らみに手を伸ばし、やわやわと優しく揉みしだく。
「だ、だめっ……あ、ンっ」
拒絶の言葉を発しながらも、美少女は目をしっとりと潤ませ、唇のあわいから熱い溜め息を洩らした。
長いあいだ湯に浸かっていたためか、それともいまだにアルコールが残っているのか、顔から胸元まで鮮やかなピンクに色づいている。
「卓郎君、だめだったら……ンふうっ」
唇を奪い、可憐なつぼみを貪り味わう。
澪の性感にも火がついたのか、もはや強い抵抗は見られない。
それどころか、触れていたペニスをキュッと握りこみ、軽く上下にスライドさせてきた。
(あぁっ、自分から……)
積極的な少女の振る舞いに、射精感がぐんぐんと上昇していく。
舌を絡ませ、ディープキスで互いの気持ちを確かめ合った二人は、さらに身体を密着させた。
顔を左右に揺らしながら甘い唾液を啜りあげるたびに、湯の表面がチャプチャプと音を立てる。
「は……ンっ。ふぅぅン」
鼻から洩れる甘ったるい吐息に性感をあおられた卓郎は、丸々としたヒップを片手で撫でまわした。
もっちりとした尻肉は柔らかく、それでいて指を跳ね返すような弾力を放っている。
臀裂の谷間からヴィーナスの丘に指先をすべらせると、熱い息が口中に吹きこまれた。
「あ……ン、もうだめっ。熱くて、頭がふらふらだよ」
唇を離し、切なげな表情で訴える美少女が愛おしい。
虚ろな瞳はのぼせているのか、はたまた性的な昂奮のためか。
卓郎は腰を両手で抱きかかえ、澪を湯殿の縁に座らせた。
「これで、少しは大丈夫?」
「うん。でも、ちょっと恥ずかしい……あっ、卓郎君!?」
閉じられた足を強引にこじ開け、身体を股間に潜りこませる。
下から見あげる少女は、地上に舞い降りた天使のような美しさを誇っていた。
しっとりと濡れた肌は水滴を弾き、蛍光灯の光を反射して、艶々とした輝きを放っている。
(きれいだ……なんてきれいなんだ)
まろやかな曲線を描くボディラインには、もはや感嘆の溜め息を洩らすしかない。
卓郎の視線は、自然と乙女のプライベートゾーンに向けられた。
無毛に近い、ふっくらとした恥丘の膨らみに、咲きかけのライラックの花びらのような花弁がひっそりと息づいている。
初めて見たときと比べると、肉帯はやや厚みを増し、心なしか外側に捲れあがっているようだ。
胸が妖しくざわつき、股間の逸物がジーンとひりついた。
「やっ! だめっ」
慌てて恥芯を隠そうとする澪の手を制し、新鮮な果実にかぶりつく。
「ひっ! ンっ」
すでに美少女のそこは、甘酸っぱいプルーンのような果汁を分泌させていた。
舌先を上下左右に跳ね躍らせ、縦筋に沿って、恥肉をこれでもかと舐めまわす。
澪は身を仰け反らせ、後ろ手をつきながら切なげな眼差しを向けてきた。
「ああ、おいしい。澪ちゃんのおマ○コ、おいしいよ」
「やぁぁン、言わないで」
苛烈な口唇愛撫で充血した花唇は、真っ赤に染まり、淫裂からはヌメった花蜜がジュクジュクと滲みだしていた。