そう答えると、君江はホッとしたのか、安堵の溜め息をついた。
「よかった。私、ずっと心配で眠れなかったのよ」
「たぶん人に話しても、誰も信じてくれないと思いますし」
「そう、そうよね」
芳彦の言葉で安心感を得たのか、君江は花が咲いたように顔をパッと輝かせる。そのあと、すぐに真摯な表情に戻り、しっかりと念を押した。
「でも……冗談でも口にしちゃダメよ」
「はい」
「それじゃ私、職員室のほうに用事があるから、ちょっと席を外すわね。あ、カーテンはちゃんと閉めて寝るのよ」
君江は最後にそう言い残すと、パタパタとサンダルの音を響かせながら、保健室を出ていく。
芳彦は白いカーテンを引き、ベッドへと横たわった。
(君江さん、やっぱり後悔していたんだな。もう一度エッチな体験をしてみたいという気持ちはあるけど、あの調子じゃやっぱり無理かも)
そう考えながら天井を見つめていると、保健室の扉がカラカラと響き、女生徒らしき声が耳に飛び込んでくる。
「莉奈ちゃん、大丈夫?」
(え?)
莉奈という言葉が聞こえた瞬間、芳彦は反射的に上半身を起こしていた。
2
「あれ? 保健の先生いないよ」
どうやら女生徒は二人で来たようで、もう一人の女生徒が盛んに心配そうな声をかけている。
(まさか……莉奈先輩? でも、確か水泳の授業を受けていたはずだけど)
芳彦は音を立てないように立ち上がると、カーテンの隙間から声のするほうを覗き見た。
(間違いない。やっぱり莉奈先輩だ!)
莉奈は青白い顔をしており、女生徒の肩を借りている。もちろん二人とも水着姿のままだ。
紺色のスクール水着を目にした芳彦は、股間の鈍痛感も忘れ、思わず心臓の鼓動を昂らせていた。
となりのベッドへゆっくりと歩み進む莉奈の身体が、つい立ての向こう側へと隠れる。
芳彦は腰を落とし、カーテンを指先でそっと押し開いた。
二つ置いてあるつい立ての間にも、二センチほどの隙間がある。その隙間から莉奈の姿が垣間見れた。
莉奈はベッドへと腰掛けていたが、青ざめた顔つきを見ると、どうやら軽い熱中症にやられたようだ。
「私、保健の先生呼んでくるから、莉奈ちゃんはベッドに寝てて」
「うん」
もう一人の女生徒は、スポーツバッグを片手にしていた。おそらく更衣室から莉奈の私物を持ってきたのだろう。
「それじゃ、制服に着替えててね」
女生徒は最後にそう言い残すと、ベッドにバッグを置き、そのまま保健室を後にする。
しーんと静まり返った保健室の中で、芳彦はじっと息を潜めていた。
水着姿のままでは、ベッドのシーツが濡れてしまう。着替えということになれば、当然裸になるはずだ。
莉奈の裸体を想像した芳彦は、早くも鼻息を荒らげた。
一番奥のベッドだけカーテンが引かれていることを思えば、誰か他に生徒がいることは気づいているのかもしれない。
だが莉奈は、芳彦のほうをチラリとも見ようとはしなかった。
よほど気分が悪いのか、それともつい立てがあるということで、すっかり安心しきっているのか。
いずれにしても、莉奈は当然のごとくカーテンを閉めた。
(あっ、ちくしょう。だめか)
一瞬肩を落とした芳彦だったが、徐々に口元がにやついてくる。
莉奈は五センチほどの隙間が開いていることに気づかず、芳彦のいる位置からは彼女の姿がほぼ丸見えの状態だった。
莉奈はバッグのチャックを開けると、ブラウスとスカートを取り出し、やや俯き加減で競泳タイプの水着を右肩から外していく。
芳彦は身を乗り出し、目を血走らせた。
憧れの美少女の生着替えを、全校生徒の男子の中で、自分だけが目にすることができる。その事実に気分が高揚し、股間の肉槍はピクピクと早くも脈動を打ちはじめていた。
右、左と肩紐を外し、莉奈がウエストまで水着を捲り下ろしていく。お椀を伏せたような白い乳房が露になると、芳彦は鼻の穴から荒い息を吐き出した。
(ああ、莉奈先輩のおっぱいだ!)
まだまだ固さの残る乳房はツンと上を向き、桜色の乳暈の中央に野いちごのような乳首がちょこんと乗っている。思わずしゃぶりつきたくなるような可憐さだ。
莉奈はやや前屈みになると、ウエストに留まっていた水着をゆっくりと下ろしていった。
身体が小刻みに揺れるたびに、釣り鐘状になった乳房がふるふると震える。
一瞬たりとも目を離せないことはもちろん、呼吸をすることさえままならない。
(莉奈先輩のあそこって、どうなってるんだろう?)
芳彦は目をぎらつかせながら、莉奈の下腹部を凝視していた。
微かに突き出た腰骨の上を、紺色の布地がするすると滑り落ちていく。
絹糸のような股間の繁茂が曝け出されると、芳彦は無意識のうちに右手でズボンのチャックを引き下ろしていた。
(あぁぁぁぁ。見える、見える! 莉奈先輩のおマ○コだ!)
水泳の授業のときに確認していたとおり、乙女の恥丘は、その全体がこんもりと楕円形に盛り上がっていた。
莉奈は芳彦の位置からやや斜めの体勢をとっているだけに、その膨らみは余計際立って見える。
(すごいや、すごい! あそこの部分だけは、さらに色が真っ白で、パンケーキのようにふっくらとしている。ものすごく柔らかそうだし、おマ○コを隠すように生えている毛もやたら薄いぞ)
まさに新鮮果実といった美少女の秘芯だった。芳彦の抱いていたイメージで判断すれば、まるで中学生あたりの花園に見える。