「そ、そりゃBまでは経験してたわよ。でもみんなガツガツしてて、どうしても処女をあげる気になれなかったんだもん。だから仕方なく、手とお口でしてあげてたの」
あまりの驚きで言葉が出てこない。
自分より圧倒的にセックスの経験を積んでいたと思われた夏美が、まさか処女だったとは。本当に女の子とはわからないものだ。
芳彦が呆然としていると、夏美は双眸を開け、縋るような目で言い放った。
「やっぱり……バージンは本当に好きな相手にあげたいでしょ?」
夏美の言葉に、深奥部から喜悦が込み上げてくる。
「うん!」
芳彦はうれしさを隠さずに大きく頷くと、再び腰に力を込めた。
いよいよ男の逞しさを見せるときだ。
すでにペニスは、亀頭までが膣口に挿入されている。夏美が処女だと知ったことで気持ちを落ち着かせた芳彦は、怒張をゆっくりと埋め込んでいった。
夏美は口元を引き攣らせ、両腕を芳彦の首に絡めてくる。
「大丈夫? 痛くない?」
「うん。なんとか」
「痛くないと思う方向へ、腰をちょっと動かしてみて」
肉厚のヒップが軽く蠢く。夏美は身体がグラマーなので、莉奈のような膣の狭さは感じない。徐々にペニスを送り込んでいくと、夏美は奥歯を噛み締め、瞳からポロポロと大粒の涙をこぼした。
「や、やっぱり、もうやめて」
幼女のような泣き顔で哀願すると、芳彦は胸をキュンとときめかせた。
「夏美、かわいいよ」
頬にキスをすると、夏美は一転して眉尻を吊り上げる。
「そ、そんなことより、やめてって言ってるの」
「でも……もう全部入っちゃってるよ」
「え?」
「感じない? 僕のおチンチン、夏美のおマ○コに入ってるの」
夏美が確認するかのように、膣壁をキュッと締めつけてくる。
生温かい肉襞がうねりながらペニスに絡みついてくると、芳彦は意識的にさざ波のようなピストンを繰り出した。
「きっと、夏美の中が広くて気づかなかったんだよ」
嫌みをぶつけると、夏美は上唇をアヒルのように尖らせる。
「よ、芳彦のが小さすぎるのよ。きゃンっ!」
その言葉を遮るように、やや腰の抽送を速める。
「芳彦、ひどい。私初めてなんだから、もっと優しくして」
「今まで僕を苛めてきた罰だよ。今は僕のほうが圧倒的優位なんだからね。でも、どう? ホントに痛くない?」
「今は大丈夫みたい」
「それじゃ、ゆっくり動いていくからね」
芳彦は自らピストンの動きを調整し、夏美の膣壁を撹拌していった。ただ性欲だけに衝き動かされていた今までとはえらい違いだ。
これも夏美を大切にしたいという気持ちが、無意識のうちに働いているのかもしれない。
そんなことを思いながら、芳彦は徐々に腰のストローク幅を大きくしていった。
「う……ンっ。ふ……ン」
夏美の口から、ようやく甘い吐息が放たれる。
芳彦が下腹を揺すり、ピストンのたびに肉芽へと擦りつけると、ピチュクチュと淫らな音が響きはじめ、それが恥ずかしいのか、夏美は頬を真っ赤に染めながら盛んに上半身をくねらせた。
「あンっ、あンっ。いやン」
身悶える莉奈の姿は凄まじくセクシーで、また愛くるしかった。
(か、かわいいや。夏美がこんなにかわいかったなんて)
ペニス全体がズキズキと疼き、火のついた性感がグングンと上昇していく。
「痛くない?」
最終確認をすると、夏美がコクリと頷き、芳彦は本格的な抽送に移っていった。
二人の身体から汗が一気に噴き出し、男と女の淫靡な熱気が立ちこめる。
「あぁ、いやっ」
夏美はよがり泣きながら、顔を左右に振っていた。首に絡まる両手にも力が込められていく。
「あぁ、夏美。気持ちいいよぉ」
「私も……気持ちいい」
頭の中が霞みがかり、臀部に小さな痙攣が走る。快楽に全身を打ち震えさせながらも、なぜか安堵にも似た気持ちを覚えてしまう。
この時間が永久に続いてほしい。芳彦は心の底からそう思った。
(きっと夏美も同じ思いに違いない!)
静から動へ、二人の性感は一体となり、絶頂の極みへと上昇していった。
パンパンパンと、恥骨と恥骨がぶつかり合う音がリズミカルに響き渡る。
「あぁン。いやン、本当に気持ちいいよぉ」
上ずった声とともに、夏美の腰も軽い回転動を見せはじめる。芳彦はその動きに合わせるかのように、幼馴染みの膣奥を穿っていった。
まるでベッドが壊れるのではないか、と思うほどの激しい抽送。恐ろしいまでに剛直と化した肉茎が、膣内粘膜に擦り上げられる。水蜜桃のような大きな胸が上下に揺れ、どっしりとした肉厚のヒップがくねる。
「あぁ、いい。芳彦、いいよ。すごくいい!」
夏美は顔をしかめ、セミロングの髪を振り乱していた。
歓喜の声はすでに悲鳴へと変わり、顔を左右に打ち振るたびに、玉のような汗がシーツに飛び散る。
快感と陶酔が交錯するなか、初めて聞く夏美の狂乱の喘ぎ声に、芳彦の性感も一気に頂上へと押し上げられていった。
「夏美! 僕、もう我慢できないよ!」
「私も! お願い、このまま一緒にイッて!」
「い、いいの? 中に出しちゃっても」
「うん。出して」
その言葉を受け、芳彦の腰の動きはいっそうの激しさを増した。
身体の芯から八方へ、ドロドロに溶けた溶岩が溢れ出す。膨れ上がった淫楽の大波が、自制という防波堤を何度も打ちつける。
「あ、イキそう!」