莉奈はパンティを左足の太股付近に留め、大股を広げて股間を指で擦り立てている。自慰行為をしていることは、もはや疑いようのない事実だった。
(し、信じられない。夢でも見ているんじゃないか? な、なんで、こんな所で莉奈先輩がオナニーを?)
莉奈は身体の火照っている部分に手を伸ばしていたが、すでにそこは十分な潤いを見せているようで、指先が愛液で濡れ光っている。
芳彦は無意識のうちに首を傾げ、莉奈の足の間を横から覗き込んだ。
股間の翳りはうっすらと見えるのだが、スカートの裾が暗がりになり、肝心の部分はよく見えない。
一番敏感な箇所に指を這わせているのか、突然莉奈の身体がピクリと震えた。
「ふ……ンっ。あン」
莉奈は芳彦の存在に気づかないほど、自慰行為に没頭しているようだ。さらに足を広げ、縦に割れている肉裂をゆっくりと指でなぞった。
(あぁ、ようやくちょっと見えた。やっぱり濡れてキラキラ光っている!)
昨日に引き続いて目にした莉奈の扇情的な姿に、芳彦は昂奮をヒートアップさせた。
莉奈の指を動かすピッチが、どんどん速くなっていく。身体が小刻みに痙攣しはじめ、股間からチュプチュプと愛液の奏でる淫らな音が響き渡る。
その猥音を聞いているだけで、芳彦の逸物はパンツの中で屹立していった。
「は……いやっ。はンっ」
莉奈の性感は、うなぎ上りに上昇しているようだ。
喘ぎ声が絶え間なく洩れはじめ、開かれた両足を扇状に開閉させている。しかも空いている左手で、ブラウスの上から胸を揉んでいるのだから、芳彦にとってはまさに生唾ものの光景だった。
学園のマドンナが、アイドル顔負けの絶世の美少女が、校舎の中でオナニー行為に耽っている。
莉奈の行為が理解できないのは当然のことだったが、芳彦の関心はただ股間の一点へと注がれていた。
(あぁ! もっとはっきりと見たい)
どうにかして、あそこを覗き込めないだろうか。
さらに見やすい位置を確保しようと、足を一歩動かした芳彦だったが、莉奈が顔を上げ、ひと際甘い溜め息を放つと、再び全身をビクリと硬直させた。
「はぁぁぁぁンっ」
莉奈が瞼を閉じ、頬を真っ赤に染めながら下唇をキュッと噛み締める。恥丘の膨らみの中央にある乙女の小さな蕾に指を滑らせ、時には転がしているようだ。
「あぁ、いや!」
芳彦は、莉奈の喘ぎ声を聞いているだけでも射精しそうだった。
すでに先走りの汁は大量に溢れ出し、パンツの中はぬかるんでいるような状態だ。
なんと淫靡な表情を見せるのだろう。昨日見たときの裸体も素晴らしかったが、今日はまた、美少女の隠された一面を目にすることができたのである。
芳彦は満足感に浸りながらも、あまりの喜悦で身体を打ち震えさせていた。
(あぁ、すごい。すごいエッチだよぉ)
莉奈が眉間に縦皺を寄せ、またもや唇を微かに開ける。パタパタと、椅子の上に愛液の雫がこぼれ落ちる。
そして美少女は黒髪を揺らしながら、秘部に当てている指の速度を一気に速めた。
「あ……いやっ。いくっ、いくっ」
か細い声を発しながら、両鼠蹊部をピクピクと引き攣らせる。莉奈はひとしきり激しく指を動かしたあと、身体を大きく仰け反らせた。
「あ、あぁぁ」
どうやらエクスタシーに達したようだ。莉奈は天井に顎を向けたまま、ピクリとも動かず、甘い余韻に心酔しているようだった。
細いしなやかな身体は、まだ小刻みな痙攣を見せている。
芳彦は惚けた顔つきをしていたが、股間の肉槍はズボンの前部分を突き破りそうなほどのテントを張っていた。
たとえズボンの上からでも、ペニスにひとたび触れれば、それだけですぐに射精してしまいそうだ。
「はぁ」
莉奈が大きな吐息をつくと、芳彦はようやく我に返った。
うら若き乙女としては、絶対に知られたくない場面だろう。
踵を返して出口に向かおうとした芳彦だったが、突っ張った怒張が歩行を邪魔し、壁の横に置かれていた油絵に足を引っかけてしまう。
ガタンという音とともに、莉奈の高らかな声が響き渡った。
「きゃあぁぁぁぁ!」
「ひっ! ご、ごめんなさい」
莉奈はすぐさま足を閉じ、椅子の背もたれから上半身を起こす。
「三上君!」
「あ、あの……ぼ、僕、何も見てないですから!」
莉奈の視線から逃れるように準備室から出ようとした芳彦だったが、足がもつれ、その場で派手に倒れ込んだ。
「アイタタ」
いったいどこまでドジなのか。自己嫌悪を覚えながらも、上体を起こした芳彦の側に莉奈が歩み寄ってくる。
芳彦は、瞬時にして顔面から血の気を失せさせた。
泣きわめきながら、凄まじい非難の嵐を浴びせてくるのではないか。それとも誰にも言わないでと、必死の哀願を見せるのか。
芳彦は金縛りにあったように身体を硬直させていたが、いつまで経っても沈黙の時間が流れるばかり。
恐るおそる仰ぎ見ると、いつの間にパンティを穿いたのか、莉奈はすでにいつもの洗練された美少女ぶりを取り戻していた。
頬はまだ桜色に染まっていたが、その顔つきは平然としているようで、彼女の真意はまったく読み取れない。
「あ、あの……」
芳彦が問いかけると、莉奈はようやく口を開いた。
「明日の日曜、午後二時に私の家に来て。絶対よ」
やや怒気の含んだ口調でそう言い残し、莉奈はそのまま美術室を出ていく。その後ろ姿を、芳彦は呆然と見送るばかりだった。
第四章 豊満若妻のセックス指南
1