幼馴染みと学園のアイドル 女子高生たちの恥じらいの放課後

「こんなに出して。ホントにいやらしい奴」

呆れたような声を放ちながら、夏美はいまだ小さな噴出を繰り返しているペニスを足裏でこね回している。

吐精が終焉を迎えると、夏美はティッシュ箱を引き寄せ、足に付着した精液を拭い取った。

「いい。二度と稲垣さんには会わないで。美術部も辞めること。いいわね!」

夏美は最後にそう念を押すと、丸めたティッシュを投げつけ、大股で客室を出ていく。

芳彦は朦朧とした頭で、夏美の言葉を呆然と聞くばかりだった。

第六章 幼馴染みの清らかな恥芯

翌日、芳彦は朝から終始困惑げな表情をしていた。

夏美は口を聞くことはおろか、顔を合わせようともしない。

この日も莉奈からアトリエに誘われているだけに、行くべきか、行かざるべきか、芳彦は逡巡するばかりだった。

(何も夏美に義理立てることなんてないんだよな。それに莉奈先輩に誘われる機会は、お母さんが旅行中の今日しかないと思うし)

昼休み、芳彦がそう考えながら廊下を歩いていると、突然保健室の扉が開き、夏美が中から出てくる。

「あ……ど、どっか悪いの?」

引き攣った笑いを浮かべながら問いかけるも、夏美はジロッと睨みつけ、そのまま足早に横を通り過ぎていった。

まさしく取りつく島もないといった感じだ。

(な、何だよ。まだプリプリしてるんだ)

夏美の後ろ姿を呆然と見つめるばかりの芳彦だったが、背後から君江が呼びかけてくる。

「芳彦君、ちょっと」

「は、はい」

君江は保健室の入り口に立ち、微笑を湛えながら手招きをしていた。

今のところ、君江からのレクチャーをしっかり実践しているとは言えない。

(ひょっとして、またエッチなレッスンをしてくれるんじゃ)

期待感に胸を踊らせながら、芳彦は君江の下へと歩み寄った。

「アパートの修理が終わったわ」

「え?」

「予定以上に早かったけど、運送会社も誠意を見せてくれたみたいね。お姉さんにはさっき連絡しておいたけど、明日からでも戻れるから」

「そ、そうですか。わかりました」

アパートに帰れることは素直にうれしかったが、なぜか寂しい感情を抱いてしまう。

「それと、このあいだは約束を破っちゃってごめんなさい。私もう情けないわ。さっきね、夏美ちゃんとも話をしたの」

「えっ? 夏美と何の話をしたんですか?」

「もっと自分の気持ちに正直にならなきゃダメだって言ったの。私のほうは安心して。二度とあなたに迫るようなことはしないから」

「は、はあ」

「それじゃ、がんばってね」

君江は最後にウインクをすると、保健室の中へと戻っていく。

(がんばってって、いったいどういう意味だろう?)

彼女の言葉がさっぱり理解できないまま、芳彦は小首を傾げ、その場に立ち尽くすばかりだった。

放課後、芳彦は約束を守るために莉奈の家へと向かった。

当然ながら、彼女の家に向かう足取りも軽くなってしまう。それでも授業が終了したときはヒヤヒヤものだった。

夏美に釘を差されるのではないか、帰宅するまでベッタリと張りつかれるのではないか。

だがこの日の莉奈は新体操部のクラブ活動があるらしく、スポーツバッグを片手に芳彦には一瞥もくれず、教室を出ていったのである。

その姿を見届けたあと、芳彦はホッとしながら教室を後にした。

(でも、莉奈先輩と今日会うことは、昨日しゃべっちゃったわけだし。帰ってからまた追及されたらどうしよう。夏美より先に家に戻れたらいいんだけど)

莉奈の家が徐々に視界に入ってくると、ただそれだけでペニスが疼いてしまう己の性欲が恨めしい。

ゆっくりと屹立していく股間の膨らみを見下ろしながら、小さな溜め息をつくと、突然横道から若い女の子の声が響き、芳彦は「ひっ!」という悲鳴をあげた。

「芳彦君」

てっきり夏美かと思われた女の子は、莉奈だった。

彼女はすでに家に帰っていたのか、普段着へと着替えている。芳彦はあたりをキョロキョロ見渡したあと、莉奈の下へ足早に近づいた。

「莉奈先輩、こんな所でどうしたんですか?」

「うん。今日はお手伝いさんが来てるから、裏口から入ろうと思って待ってたの。でも安心して。パパやママ以外はアトリエには絶対来ないから」

細い路地、ちょうどアトリエの裏側あたりには小さな木戸があり、そこから敷地内に入れるようだ。

莉奈に導かれるまま裏口をくぐり抜け、芳彦はなるべく音を立てないようにアトリエへと辿り着いた。

莉奈の身体からは、甘い香りがプンプンと漂ってくる。どうやらすでにシャワーを浴びているようで、それだけに芳彦は期待感を膨らませた。

(莉奈先輩も、最初からその気なのかも)

昨日は莉奈相手に二回、夏美相手に一回放出しているので、多少なりとも心には余裕がある。

(よし。今日こそは、僕がイニシアチブを取らなきゃ)

そう考えた瞬間、心臓の鼓動が早鐘を打ちはじめる。

やはり相手が年上、絶世の美少女ということで、まだ気後れがあるのだろうか。

アトリエ内に入ると、莉奈はさっそくモデルの催促をしてきた。

「芳彦君。悪いんだけど、今日もいいかな?」

「は、はい」

夏美のクラブ活動は、いつも六時頃に終わると言っていた。その時刻まであと二時間ちょっとある。

(時間的な余裕はまだあるけど、すぐにエッチな方向に持っていって、少しでも早く家に帰ったほうがいいよな)