ずんずんッ。ぢゅこばこッ。ずんずんッ。じゅこばここッ。
「ひぃン……ッ、痛いよう……ッ、苦しいよう……ッ! お父さん……ッ、お母さん……ッ、助けてぇぇ……ッ」
ついにこの場にいない両親に助けを求めだす少女のオンナに、下呂井はしたたかに、おのが欲望をブチまけていッた──。
「あああ……ッ、ああああ……ッ」
ぶるぶるッ、わなわなッ。
小雪は自分の肉体の奥で男の欲望がわななき、その先端から熱い滾りが噴出していくのをはっきりと知覚し、自分が昨日までとは違う存在に成り果てたのを悟った。
第2章 少女の目覚め ~治療と調教~
……自分が勤める名門私学の女子中学生を犯しまくった後、ミドルティーンの女子中学生におのが欲望を叩きつけるだけ叩きつけた後、我に返った下呂井は何とかかんとか後始末をつけて、喫茶店を出た。
随分暗くなっていたので、下呂井自身が、小雪の家まで送り届け、両親に身分証を示した後、「娘さんを繁華街で見つけ、補導し、相談に乗っていました」「といっても、別に問題のある話ではなく、思春期の女の子に多い軽い鬱症状で心配することはありません」「娘さんと話し合った内容については、娘さんとの約束でお話しできません」などと、その場で思いついた作り話を滔々と並べ立て、小雪の両親に説明した。
どうやら、身分証と学校の看板がモノを言った様子で、下呂井の言葉を、小雪の両親は信じた様子だった。何とかその場を取り繕い、自分の部屋に帰ったものの、下呂井は内心冷や冷やだった。
だから、翌日の放課後、自分の勤務先に、小雪がやってきた時、安堵するとともに、驚きを禁じえず、また一抹の不安が胸をよぎるのをどうすることもできなかった。
様々な感情を押し殺し、安堵の大きな息を吐き出し、湧き上がってくる喜びを噛みしめながら、下呂井はまとった白衣の裾をわずかに翻しながら、薄笑いを浮かべて少女を迎えた。
「よくきてくれたね。どうだい、気分は?」
ぴくんッ。
「…………」
下呂井の質問に小雪はうつむいたまま、視線を床にさまよわせる。
しかし、それは返答と表情の選択に窮してのことであり、警察や学校、両親や他の教師などに訴えたり相談したりしているなどの何かの策謀を巡らしている様子ではなかった。
「体調はどう?」
下呂井は注意深く小雪を見つめながら質問を重ねる。
「……ふつうです……」
ようやく、小雪は答えたが、正直な感想とは思えなかった。
突然の、そして早すぎる破瓜の衝撃と痛みがそんなに軽いハズがなかったし、また、足を引き攣り気味にして歩く様子から察しても、いまだに痛みを感じていると思われた。事実、小雪は小説などで見聞きする、「股間にナニかが挟まっているような」鈍痛を感じ、小説に書かれた感想が事実であることを実感していた。
しかし、小雪はそれ以上何も言おうとはしなかった。実際、小雪は何を言えばいいのか、また何が言いたいのか、自分自身でもよくわかっていなかったのだ。ただ、できれば、昨日の出来事を「悪くとらえたくない」とは考えていた。
自分自身の心境にとまどう少女を見つめながら、保健医師がため息をつきながら、
ふぅぅッ。
約束通り、保健室にやって来た少女を見つめる。
(やっぱり可愛いよなぁ)
(やっぱり、自分の奴隷にしたいよな)
(Mッ気があるなら、なおさらだ)
あらためてそう下呂井は思った。
整った面差し、若木のようなしなやかな肢体。全体的に印象として線が細いようにも感じられるが、それさえも青春の息吹を感じさせて好ましい。
ただ、いつも本人が伏し目がちにしていて、姿勢自体をうつむき加減にしており、そのために左右からの髪が流れて容貌を隠していて、なんだか暗い雰囲気を漂わせ、本来の魅力を大きく損ねているのが何とも残念だった。
(もったいないなあ。キチンと背筋を伸ばしてちょっと視線を上げるだけで、もっとキレイに見えるだろうに)
そう思いながらも、下呂井は最小限度の発言しかしようとしない少女に踏み込むことにした。いつまでもこうしているわけにはいかないからだ。
「白瀬小雪クン」
下呂井はあらためて、ミドルティーンの少女に呼びかけた。
ピクンッ。
少女の視線と体が動く。
そしてためらいがちに口を開く。
「……はい……」
緊張と、それにおそらくは警戒している少女に下呂井は続けた。
「キミは治療にやってきたんだね?」
「……はい……」
ぴくんッ。
少女は視線を部屋の中に動かしながら、硬い姿勢のままうなずいた。
「そうだろう」
下呂井は唾を飲み込みながら、さらに踏み込むことにした。
「じゃあ、上着を脱いで、ブラウスの胸前をはだけなさい」
──!!──
男性保健医師の言葉に女子中学生は棒を呑んだように立ちすくんだ。
上半身だけとはいえ、いきなり「裸になれ」と言われて驚いた様子だった。
ふぅぅッ。
下呂井は大きく息を吐き出し、自分自身の気息を整える。
「ボクの治療を受けたくないんなら、それならそれで構わないんだよ。帰りなさい。もう、来なくてもいい」
下呂井は芝居がかった動作で背中を向けた。
そしてさも忘れていたような仕草で語を継いだ。
「昨日のことは誰にも話さないよ。けれど」