──!!!──
怪人カブトムシ男の脅しに少々あわてた様子で、伊東が釈明する。
「か、彼は歯科医師でね。もちろん、現役だ」
「う……ッ、う……ッ、うぅぅ……ッッ」
もちろん、そんな説明も小雪にとっては何の慰めにもならない。
ぽたぽたッ、ぽたぽたッ。
(ああう……ッ、センセエ……ッ、センセエ……ッ、センセェェ……ッ)
涙と汗、それにオトコのイチモツを咥えさせられた口からよだれを滴らせながら、愛しい男性のコトを思い浮かべて、口を使うばかりだった。
「げへへへッ、どうやらお姫様も、観念したみたいだな」
そう言うと、カブトムシ男は、小雪の頭の左右を押さえながら、腰を前後に動かし始める。
ぢゅっぐッ、ぢゅっぽッ。
「むぐぅ……ッ、ウごぉぉ……ッ」
ぽたぽたッ。ぼたぼたッ。
鼻からくぐもった呻きを漏らしながら、今まで以上によだれをあふれさせる、小雪の耳に伊東の新たな声が届く。
「こうしていても、埒が明かないな。何せ、二十人もいるんだからなぁ。おい、キャンサー」
「あいよ」
カニのコスプレをした男が現れる。呼ばれた通り、手にハサミを持っている。
「お姫様の衣装を切ってくれ」
──!!!──
オトコのモノを咥えながら、咥えさせられながら、目を剥いた小雪の耳にカニ男の戸惑った声が届く。
「お安い御用なんだけれども、いいのかい?」
今や少女輪姦暴行劇の現場になってしまった観のある、このコスプレ撮影会の、主旨を訝る声だった。仲間の疑惑に、伊東があっけらかんと答える。
「そのあたりはうまくやってくれ。できるだけ芸術的に、美しく」
「あいよ」
怪人カニ男が嗤う。そしてハサミを閃かせる。
かしゃんかしゃんッ。
「ぐふふふふふッ、ゲージュツ的に、ウツクしく、キレイに、切り取ってあげますからね、小雪姫」
それからカニ男の「ちょきちょっきんなぁ、ちょっきんな」と鼻歌交じりに小雪のお姫様のドレスは切り刻まれ、断ち切られていった。
ばちばちッ、ばちばちちッ。
(うぅぅぅ~~ッ!)
好きでもないオトコのイチモツを咥えさせられながら、純白のお姫様ドレスを切り刻まれて、小雪は哭いた。
衣装とともに縄も切断され、小雪の真っ白な肌があらわになる。小ぶりの乳房や、未成熟なお尻などがムキ出しになり、太腿の付け根近くまである、純白の長いストッキングまでが丸見えになる。ウェディングドレスを思わせる、真っ白なお姫様ドレスは無残な破れスダレ状、白く細長い短冊をヨコに並べたようになり、少女のなよやかな肢体を艶やかに、そして悩ましく飾り立てる布きれの集まり、繋がりでしかなくなっていた。
半裸になった小雪の両手は自由になったが、代わりにそのほっそりとした首に頑丈な首輪が嵌められる。
ガシャンッ。
──!!!──
金属の冷たさと、首にかかる重さに身をすくめる小雪の耳に、首輪から伸びる鎖が鳴る音が届く。
じゃらじゃらッ。
「鎖の端は、下呂井さんに繋いであげるからね♡」
バチンッ。
気絶している下呂井のいる方で乾いた物音がした。どうやらシリンダー錠か何かで、鎖と下呂井を繋いだらしかった。
「これで小雪姫と下呂井さんは繋がったからね。愛しい姫君と、彼女を慕う騎士とを、物理的に可視化してつないであげるなんて、ボクはなんて親切なんだろう♡ ノーベル平和賞でももらいたいくらいだ」
思い上がりも甚だしい自己陶酔にひたる伊東をよそに、オトコどもが、半裸になった小雪に襲いかかり始める。
わらわらッ、わらわらッ。
「あぅっぐ……ッ、ふぐぅぅ……ッ、むぐぅ……ッ、ッもごを……ッ、うぐぐぐぐッ、あごぉぉぉ……ッ!」
(あああ……ッ、いやぁぁ……ッ、そんなに……ッ、そんなに、一度にこないでぇぇ……ッ!)
カブトムシ男を小さな口いっぱいに頰張らされたまま、呻き泣く、小雪のブラジャーははずされ、パンティは脱がされ、切断された。
バチバチパチちンッ。
お姫様ドレスの残骸をまといつかせただけの裸に剥かれて、小雪はその名前通りの真っ白な肌を鮮やかに羞恥に染めた。全身真っ赤にする小雪の膝立ちになった両脚はさらに割り開かされ、その小さな膝小僧の間に蚊男が滑り込んでくる。
「うぐぉぉぉぅぅ~~~~ッ!!」
オトコの、オトコたちの意図を悟って、小雪は呻き泣き、身悶えして、そこから逃れようとすると、それを逆手にとって小雪を押さえ込み、その華奢な肢体に、すべらかな白い柔肌に触れてくる。
さわさわッ、やわやわッ。
小さな乳房が、未熟なお尻が、まだまだ肉付きの薄い太腿が、愛らしいお臍が、まだまだ生え揃わない春草が、下腹が、そして女の子にとって最も大切な部分にオトコの、オトコたちの手が伸びてくる。
(あああ……ッ、いやぁぁぁ……ッ! センセエッ、助けてぇぇッ!)
くちゅくちゅッ。
びくんッ、びくびくくンンッ。
オトコたちに弄くられて、小雪の細身が、男たちの間で跳ね、悶える。
ぐちゅぐちゅッ。
(あああ……ッ、イヤぁぁぁ……ッ! やめてぇぇぇぇ……ッ!)
カブトムシ男を咥えたまま、首を打ち振ろうとする小雪の耳に男たちの会話が届く。
「──なぁんだ、コイツ、もう、濡らしてるじゃん」