女探偵眞由美の誘惑事件簿

正太郎は急いで目を背けた。だが、衣擦れの音が耳に入ってくるので、ついつい窺いたくなる。

チラッと視線を戻せば、女探偵がブラウスの下に着けていたのは、淡い紫のブラジャーだった。レースで飾られた、アダルトながらも卑猥ではないデザインで、ひたすらデカい。青年が咄嗟に連想したのは、パンパンに張ったビーチボールだ。

ただし、上から覗く乳房の端は、ビニールなんかと比較したら申し訳ないぐらい柔らかそうだった。たぷたぷっと丸っこく、軽く触れるだけでもたわみかねない。

「ん……」

眞由美は微かに喉を鳴らしながら身を傾けて、背後へ手を回す。下着のホックまで、迷わず外してしまった。

カップがどかされれば、もう上半身を隠す物は何もない。むき出しになった色白バストは、まるできめ細かなクリームを盛り上げたように愛らしい。ブラジャーで守られていた時と変わらぬ形を保っている。

それどころか。戒めから解き放たれたのを喜ぶように、一回り近くも大きくなって見えた。ずっしり重たげで、周囲へ薄く影が出来ている。

突端にある乳首は、ミルク多めのチョコレートめいた色合いだった。すでに尖りきって、下の膨らみと反対に、相当な弾力を宿していそう。

乳輪は大きめの気もするが、そもそも正太郎には、他の生身の女性と比較できる経験がない。少なくとも形は整っていて、真円に近かった。

(何をしてくれる気なんだ……!?)

ここまで脱いだ以上、手コキだけとは思えない。純情な青年は興奮と共に、慄きめいたものまで感じてしまう。

その時、眞由美が視線に気付き、甘えるように眉根を寄せた。

「恥ずかしいって言ったのに……もう……」

そっと挙げた右腕で、二つの乳頭を隠す彼女。とはいえ、巨乳全体を覆うのに、腕と手だけでは、到底足りない。むしろ、手ブラに圧されて乳房が凹み、柔らかさが存分に発揮された。青年の脳内では、たった今見たばかりの乳首も、しっかり再生される。

「眞由美……さん……」

正太郎は喘ぐが、雇い主の名を呼ぶ声が、自分のものではないみたいに、遠くから聞こえた。

眞由美の方は急かされたと解釈したようだ。嫣然と微笑んだ後、滑るようにソファーから降りて、再び青年の前に跪く。ペースも完全に戻り、隠したバストの上から、右手をどけた。

「最後は胸を使ってみるわね? 君の大きなモノ……ここで挟んであげる」

眞由美の声音は、あやすように優しい。

しかし正太郎は顔から火が出そうだった。昨日からずっと巨乳を気にしていたことを、言外に指摘された心地。

青年があたふたと脚を広げれば、眞由美は両手ですくいあげるように、巨乳の谷間を開いた。そして膝立ちのままで半歩前進。上半身も倒してきて──。

ムニュリッ。

左右から寄せた巨乳で、持ち主の腹へくっ付く寸前の極太ペニスを、危なげなく挟み込んだ。

「あ、うぅうっ!?」

正太郎の屹立は一瞬のうちに、底なしの柔らかさと温もりで埋め尽くされる。

見下ろせば、バストは掌でされるがまま、平たくひしゃげていた。側面が潰れた分は、縁がはみ出す格好だ。当人がその気になりさえすれば、どこまでも伸びそうな変形ぶりで、亀頭の丸みにも、エラの窪みにも、肉幹の硬さにも、隙間なくフィットする。外へ逃したのは、子種で白っぽく彩られる鈴口周りのみ。

見ているだけで窒息しそうなボリュームだった。

まして、押さえつけられたペニスの方は、感度を研ぎ澄まされたままなのである。エラなんて、痺れが神経の外まではみ出そう。

にもかかわらず、のぼせそうな心地よさも、青年は感じ取る。

手コキがスピード感を伴う急流下りだとすれば、こちらはまるで温かい湯船に浸っているみたい。額にも新たな汗がジンワリ浮いた。

だが、恍惚となっているのは、正太郎だけではなかった。

「ああ……すごい……精液の匂い……ん、私、こんなに近くで嗅いでる……」

眞由美までが幸せそうだ。彼女はそのまま、牡肉の硬さを堪能するように、手の力を変え始める。精液をクチュクチュとすり潰しつつ、軽く圧しては、また緩め。

小手調べのような愛撫が繰り返されて、青年を見舞う快楽に、寄せては返す変化が生まれた。

「気持ちいいです……眞由美さんの胸……」

「だったら……こういうのはどう?」

次いで眞由美が開始したのは、ピアノを弾くみたいに十指を跳ねさせる動き。弄ばれた巨乳も元に戻ろうとして、特大サイズが丸ごと波打つ。

甘美な振動は、肉幹の芯まで押し寄せた。乳肉は弾力たっぷりで、次の一瞬でどううねるかなんて、きっと眞由美にも読めないだろう。まして正太郎に予測できる訳がない。ぶつかってくる不規則な揺らぎは、振りきれそうにこそばゆかった。

「もっと、強くして、いい……?」

興奮混じりの確認に、正太郎も喘ぎながら頷いた。踏ん張り直すと、ペニスは角度を鋭くし、自分から柔肉を擦り返す。

「あ、ン……や、ぁふっ……ヤンチャなおちんちんっ……」

眞由美は両手の力を強め直した。ペニスをギュッと挟んだら、右のバストをズリッと上げる。逆に左の方は押し下げる。正太郎から見れば、肉棒を斜めに傾けさせられる格好だ。

「つぅうっ!?」

エラの片側が疼くと同時に、反対側では亀頭を磨かれた。ザーメンの粘りがあるから、まるで粘膜を引っ張られるみたい。竿の内では、尿道のむず痒さがまた上がる。