女探偵眞由美の誘惑事件簿

しかも眞由美は、その体勢からまた舌を操りだす。さらなる粘液をせがむみたいに、鈴口をウネウネ突っつけば、振動は尿道にまで及んだ。

吐き出される息も、滾る肉棒には熱風さながらだ。

「く、ぁ……ま、まゆ……さ……」

女探偵の攻勢は終わらない。正太郎が呻く間に、上唇を短いストロークで前後させ始める。きつめの扱きを、亀頭に集中させる。

結果、張りつめた牡粘膜が、好き勝手に歪まされた。愉悦だって、グイグイ押し入る。

しかも眞由美は、徐々に振れ幅を大きくしていく。亀頭へ食い込む痺れが、いつしかエラへ引っかかるようになり、裏筋まで伸縮させだした。

力加減はきついままなので、カリ首の段差は連続して、裏返らんばかりに痺れてしまう。

「く、ぐ、ぅううく……!」

正太郎はこみ上げてくる絶頂感に耐えた。泣き言は吐けない。強くやってくれと頼んだのは自分なのだ。

とはいえ、待っていましたといわんばかりのこの猛攻。全ては眞由美の計算通りなのかもしれない。

青年は少しでも切迫感を減らそうと、淫靡なフェラチオから顔を背けた。

だが視界に入るのは、怪人や化け物が女体を嬲る光景ばかりだ。

その間にも、股間の喜悦は変化を遂げる。

「んぶっ、ふっ、う、ちゅ、う、ううっ!」

女探偵はしゃぶる位置をずらし始めた。亀頭を口内へ収め、行き来の範囲を、カリ首から剛直の付け根近くまでに移す。

竿が淫らに擦られて、エラ周りも裏筋も、これまで以上に引っ張られた。美貌が前へ進むたび、打ち上げられるように快楽は上昇だ。そして後退されれば、すぼまった唇がカリの裏へぶつかってくる。

「あむっ……しょ……たろ……くっ……んぷぶっ、んっんっ、んぇっ、んくふっ……!」

亀頭は舌から襲われていた。丸っこい牡粘膜と交尾したがるように、のたうちまわる赤い軟体。唾液も多量に分泌されて、先走りと混じる。ビリビリした疼きにも、ヌルッとした感触にも、正太郎は意識を揺さぶられた。

「眞由美さん……っ、く、ぐっ……眞由美、さんっ……!」

今日も早々と絶頂へ追いやられそうだ。

しかし、青年は歯を食いしばって、砕けそうな腰を固めた。

やられっぱなしの自分を奮い立たせようと、周囲の展示物を睨みつける。豹男のように眞由美へ襲いかかったり、化け物椅子のように女体をまさぐったり、そんな場面をイメージだ。

その上で叩きつけるように視線を落とせば、

「お、うっ!?」

容赦なく責めてきているはずの眞由美の姿に、俄然、肉欲が高まった。

「ひうっ……あ、おっ、おっ、うんぅうっ! んぶっ、ちゅぶっ!」

余裕たっぷりだろうと思っていた女探偵も、見ようによっては、いっぱいいっぱい。顔だけでなく、上半身まで一心不乱に前後させている。

切なそうに眉をひそめ、赤らんだ額に汗を浮かべて。

唇は狭められながら前へ突き出され、あられもなく竿へへばり付いている。呻きもくぐもっていて、苦しそう。

「んんぅっ、く、ひっ、くむっ、んむぅううっ!」

両手はいつの間にか、しがみつくように青年の腰へ移されていた。

あんまり激しく動くから、セミロングの髪がユサユサ跳ねる。毅然とした雰囲気のスーツまで、男女の湿気を吸って、しんなり柔らかくなっているようだ。

「く、おっ!」

正太郎はもう少しだけ頑張れそうな気がした。それに、これは『勉強』でもある。だったら、成長せねばならない。

腹筋を締め直した彼は、一途に女探偵へ頼んだ。

「眞由美さん……あなたが知ってるやり方っ、もっと色々教えてくださひっ!」

「んひうっ!?」

声は裏返ってしまったが、初めて女探偵の予想を裏切れたのかもしれない。眞由美はヒクリと女体を竦ませて、「ぅんっ!」ペニスを頬張ったまま頷く。次の瞬間から下品極まりない音を室内に響かせた。

「んじゅっ、じゅっ、ずぶぢゅるぅううるっ!」

彼女が始めたのは、パイズリの時にも披露したバキュームだ。ただし、鈴口だけが相手だった前回と違い、今度は咥えた竿も纏めて啜る。

口内の気圧が激変し、正太郎は亀頭が捩れそうだった。先走り汁も引きずり出され、尿道内を真空にされかねない。

射精の瞬間もグイグイ迫る。後一押しでも加われば、我慢の糸がいっぺんに切れるかも。分かってはいたが、正太郎は吠える。

「もっと! もっと他にもお願いですっ、眞由美さんっ!」

「んっ、うっ、ぅううんっ!?」

眞由美は猿轡でも噛まされているように、籠る悲鳴を高くした。年上の余裕も薄らいで、ヤケクソのような動きでスピードアップだ。

「くぶっ、ひ、ひぅうっ、んぷっぶっ!」

強く吸いながら唇を動かせば、竿との間で、空気の潰れるような音が鳴る。

勢いが付いた分、口蓋まで猛スピードで亀頭へ衝突してきた。ドーム状のそこは、前が硬くて、後ろが柔らかい。時に亀頭を打つように、時にグニッと受け止めるように、ぶつかるたびに違う感触を味わわせてくれる。

窪んだ内頬も、エラの側面へ密着していた。ヌルつきながら、牡の性感帯を目まぐるしく擦る。

「気持ちいい、ですっ! どんどん続けてください……っ!」

「ん、ぐくっ!」

乞われた眞由美は、顔へ捻りを加える。たとえば前進する時に右へ傾けた口腔を、後退しながら左へ揺らす。

ペニスもそこら中にぶつかって、女探偵の粘膜を掘削した。頬を中から持ち上げた時など、冒涜的なまでに美貌を歪ませてしまう。