女探偵眞由美の誘惑事件簿

「ふぅん……私、君のオカズにされちゃったのね?」

正太郎はカッと顔が熱くなった。だが彼の耳元へ、眞由美は色っぽく囁いてくる。

「実は私もなの。君との『勉強』が忘れられなくて、何度か自分でしちゃったのよ。今日は新しいことをやって、お互いのオカズの材料、増やしちゃいましょう?」

「え? ええ?」

「こんな部屋にいるんだもの。今回はちょっとねちっこく行くから……ね?」

その詳細を問うよりも、女探偵の行動の方が早かった。

腰を落として膝立ちの姿勢となり、青年からズボンを脱がし始める彼女。ベルトとホックがいそいそ開かれ、ズボンはズズッと滑り落ちた。そして、膝に引っかかってストップだ。

すでに正太郎も下半身全体の感度が上がっており、擦られた腿に鳥肌が立つ。

しかも眞由美は、ボクサーパンツまで脚の付け根に下ろしてしまった。

「う、お……」

パイズリから間が空いたためか、股間を直視される羞恥は絶大だ。

しかしペニスの方は、持ち主の動揺をエネルギーに変え、みるみる最大サイズまで至る。

切っ先が天井を向き、それを支える太い根元も、小刻みにヒクついている。牡の匂いと共に、熱気まで立ち上らせそうだった。

「はぁあ……やっぱり大きい……」

眞由美はうっとり呟くと、宝物でも扱うように、両手を怒張へ添えてくる。肉幹の半ばに掌を、亀頭には十指を絡み付かせ、全てをバラバラに蠢かせだした。触れる力は僅かだが、前哨戦じみた快感を牡粘膜にもたらしてくれる。

続けてセクシーな唇から、濡れた舌をめいっぱい差し出して──。

顔の角度が上向きだから、見下ろす正太郎にも、彼女が目を閉じていると分かった。端を垂らしながら寄せられた眉も、この上なく悩ましい。

「んぁ……ぁあおっ……」

微睡から醒めるような声まで聞かされると、今から急所をねぶられるのだと、童貞の身でも直感できる。

だが現実感が希薄すぎた。上に超が付く美人で、頭も良い女探偵が、こんなあられもない表情で自分のものに奉仕してくれるなんて。

棒立ちのまま動けない──そんな情けない正太郎の肉幹の裏側に、ヌルい湿り気が押し当てられた。指と違って、舌は圧迫が強く、当たる範囲も相当広い。質感を十二分に感じさせる。

しかも眞由美の顔は、先端へ遡りだした。

「ぁあお……ん、むふぅうふ……」

正太郎は四肢が震えた。そのくせ、腰が前へ突き出そう。

表面がザラつく牝舌は、肉棒へ唾液を塗り付けながら、入念な摩擦までしていく。しかも緩慢なペースのまま、裏筋に差し掛かった。

ちっぽけな溝が、竿より格段に弱いと熟知しているからだろう。愛撫はより粘っこくなって、三度四度と往復だ。

両手だってまだ動いており、張りつめた粘膜を撫でくっている。

「ま、眞由美……さん……っ」

ようやく正太郎は女探偵を呼べた。とはいえ後は、腰の両脇で手を握り、スローペースの愉悦に耐えるのがやっと。肉棒がアイスキャンディよろしく溶けていきそうな錯覚さえ抱く。

やがて眞由美は裏筋から離れ、次の場所へ矛先を変えた。

狙い撃つのはさらに上の──鈴口だ。

ザラつきが牡粘膜を擦れば、真っ先に生まれるのは痛みと似た感触だった。しかし男根の切っ先からも、透明な先走りがこぼれ始めている。痺れはすぐに粘っこい膜で和らげられ、混じりっ気なしの快感へ変化した。

眞由美も意図的に我慢汁を広げるつもりらしい。

穴の形に沿って、上へ下へとペロ、ペロ、ペロ。存分に舌先をベタつかせたら、のの字を描くように操りだす。牡の体液は亀頭へまぶされて、痺れも一緒に広がった。

「ぁあん……ん、く、ふ……んじゅっ、ぅう……」

眞由美は時折、先走りをすくい取って口内へ運ぶ。息遣いにニチャニチャいう音が混じり、巨根はいよいよ溶けかけのアイスキャンディじみてきた。

さらに女探偵の美貌は、肉棒の横へ回り込み、亀頭側面まで撫で回す。身を捻り、腰をくねらせて、唾液が垂れても、口はだらしなく開きっぱなし。牡肉を隈なく味わわなければ気が済まないとでもいいたげだ。

なのに、正太郎はだんだん焦れてくる。気持ちいいのに、何かが足りなくなってきたような──。

きっと動きがいつまでも緩やかで、気持ちの昂ぶりとバランスが取れないからだ。

「ま、眞由美さん……あのっ、もっと強く……速くっ……してくれますか!?」

つい身の程もわきまえず頼んでしまった。

対する眞由美は僅かに頷くだけで、喋ることに舌を使う間を惜しんでいる様子。ただし、リクエストにはきっちり応えてくれる。

「んぁあおっ、ん、むぅうっ!」

彼女は正面に戻り、ずっと滑らせていた両手で、男根の根元をギュッと捕まえた。急角度だった竿を自分の方へ傾けた。

おかげで過剰な重みが、正太郎の股間へ押し寄せる。

「ぐっ! それ、ですっ……眞由美さんっ、俺、そういうのが欲しくて……つぁあっ!?」

もっとも、これは準備に過ぎなかった。眞由美は厚みのある唇で、亀頭を上下からサンドしたのだ。

実際に咥えた部分はごく僅か。しかし、上唇は亀頭のど真ん中を凹むほどに圧し、下唇も裏筋周りに吸い付く。

「あむぅ……ふっ!」「う、ぁおうっ!?」

押さえつけられた正太郎の神経の中で、快楽が目まぐるしく入り混じった。背筋が勝手にピンと伸び、離れた二の腕まで鈍く痺れて。