女探偵眞由美の誘惑事件簿

優しげだったはずの眞由美の声色にも、牝の響きが混じってくる。

秘洞に至っては、後から入ってきた肉竿も、グチャグチャと抱擁だ。壁の伸縮性は抜群で、元の小ささが嘘みたいに、異物へみっちり形を合わせる。すでに納まりきったカリ首と亀頭も、ピンと張ったところを捏ね続ける。

正太郎は身体中に汗が浮き、救いを求めるように喚いた。

「眞由美さん……お、俺っ……もう、何が何だか……ぁっ!?」

口を動かすと、手にも力が入り、五指がねじ曲がった。紅潮してきた女探偵の美尻へ、一層の赤みを刻んでしまう。

しかし未熟なやり方を、美女はむしろ堪能しているようだ。

「いいのよっ……初めてなんだから……い、今は何も考えないでっ……感じるままにやればっ……ぁっ、あぁンっ! 構わない、から……ぁっ!」

「眞由美……さん!」

青年は鼓動が速まり、セーブしたかった腰まで、ズンッと進めてしまう。

「うあっ!?」「ひぁああんっ!」

強い摩擦に、息が途切れかけた。しかも次の瞬間、弾力のある分厚い行き止まりが、亀頭へぶつかってくる。

これ以上は道がない。分かっていても、青年はブレーキをかけられなかった。弱点を丸ごとねぶられながら、切っ先を前方の壁へ押し付け続けた。

急な動きの変化には、さしもの眞由美も身悶えている。

「やっ、やぁあんっ……正太郎君のが……つ、突き抜けちゃいそ……ぉ……っ!」

固定されていた牝尻がくねり、膣襞も一斉にざわついて。

「眞由美さんっ、俺……腰が勝手に……! あっ!? おっ、つおおっ!?」

遠吠えするように斜め上を仰ぎ──その首を意識してグイッと下へ傾けると、正太郎はやっと少しだけ、身体のコントロールを取り戻せた。肉竿を送り出す太腿からも、力を抜けた。

ただし、疼きは途切れない。むしろ腰の裏まで突き抜けて、余計な圧迫でもかかろうものなら、カリ首がすっぽ抜けそうだ。

「お、俺っ……しばらく下がれない……です!」

「んっ、分かった、わ……! 私ね……っ、君と繋がってるだけでっ……すご、くっ……気持ちいいのよ……っ!」

「は……い!」

正太郎はそのまま尿道を狭めて、性器と性器が馴染むのを待った。

二分──いや、三分はジッとしていただろうか。眩暈を覚え、身体も熱いままだが、何だか動けそうな気がしてくる。

根拠はない。のぼせながらの願望も込みだ。それでも眞由美に宣言する。

「俺っ……そろそろやってみますっ……! 腰を……動かします!」

「うんっ……して! おマ○コっ、かき回してみてっ!」

「ぃっ!? おマッ……!?」

眞由美も本当は、ピストンがなくて、物足りなかったのかもしれない。考えるより先に吐いてしまったように、マ○コなんて卑語が飛び出してくる。

胸を衝かれた青年は、考えていたのと違うタイミングで、しかも思っていた以上の距離を、いっぺんに下がってしまった。

こうなると、密集する肉襞がエラの裏へこぞって引っかかる。コンドームが薄い防護壁になっているのに、押し寄せる熱は覚悟していた以上。

「つぁあ!」

亀頭の方も、太いカリ首寄りから先端へ向かって、無遠慮に逆撫でされた。

肉竿の付け根だけは、牝襞の圧迫が緩んだものの、却って尿道まで軽くなってしまう。それを埋めるように強まったのは、濃厚なスペルマの気配だ。

まずい──!

正太郎は咄嗟に方向転換し、秘洞の最深部へ突き戻った。ズブプブッ!

「ひ、んはぅううっ!? しょ、おほっ!? しょったろぉ……君ぅううっ!?」

「す、すみま……せんっ!」

謝る間にも、正太郎はもがくようなヴァギナの脈動に、神経が融解しそうだった。

しかし、絶対に諦めたくない。

「今度こそ、まともにやります……からっ!」

言いながら腹筋を硬くすると、その力を起爆剤に、再び後退を試みた。

またもや喜悦が襲ってくる。そのうねりを気合で制し、青年は今度こそ下がりだした。

子宮口から蜜壺の中ほどへ。さらにもっと外寄りへ。亀頭のぶつかる位置がズリズリ変わっていく。

「あ、ぁあんっ……そうっ……急がなくてっ、いいのよっ……あ、はぁううっ!」

眞由美はあくまで優しい先生として振る舞いたがっているらしいが、声からはゆとりがそぎ落とされていた。

女探偵眞由美の誘惑事件簿

やがて膣口とカリ首が、ぴったり噛み合って。

「く、あっ!」「い……ぃいんっ……!」

青年と女探偵は、仲良く背筋を硬くする。しかし、満足するにはまだ早い。

正太郎は歯を食いしばると、高熱と蠕動が待つ膣奥へ押し戻った。

濡れ襞は早くも寄り集まって、彼が切り開いたばかりの道を塞いでいる。そこへ敢えて、さっき以上の速度を乗せて、雄々しく猛進だ。脆い亀頭を駆使し、迫る肉壁をかき分けていった。

「く……おぉおっ!」

怒声と共に疼きを食い荒らし、終点までノンストップで打ち抜けば、眞由美の首もクッと反る。

「ふぁああうんっ!?」

「眞由美……さんっ……!」

正太郎は息が上がっていた。まるで柔道の練習へ身を入れた後のようで、長く持ちそうにはない。

──だったら。

「俺、眞由美さんの胸を揉みたいです……!」

相手をイカせるなんて高望みするのではなく、時が許す限り、今後へ繋がる経験を積んでおきたい。

眞由美の方も、青年の意を汲んでくれた。

「んっ、だったらっ……ふあっ、き、君の手で……私を脱がせてぇっ……!」