女探偵眞由美の誘惑事件簿

「え、え?」

「今日は危険日から遠いのよ。探偵事務所までもうすぐだし、足を伸ばせばラブホテルもあるでしょ? 正太郎君の好きな場所でどうかしら? エッチの先生としては、シックスナインでイカされた分を取り返さないと、ね……」

やっと意味が脳みそへ染み入った。

刹那、鼻血が出かねないほど発情させられる。

正太郎は衝動的に身を乗り出して吠えた。

「だったらここで! ここで続けませんか!」

青姦が無茶なことぐらい、分かりきっている。身体を起こしたのだって、元は人が通る前に退散したかったからだ。

しかし、眞由美をイカせた流れに乗っかれば、実力以上に上手くやれそうな気がした。がむしゃらに前後するのみだった昨日とは違う。きっと色々な動きを試せる。

眞由美は目を丸くして青年を見上げたが──すぐに驚きを隠して、ゆったり微笑んでくれた。

「だったら、しちゃいましょうか。君が忘れられないぐらいの、凄い『初めて』に……ね?」

モゾリ、と夜の草むらで、美脚が大胆に開かれて。

「はい……っ」

正太郎もつんのめるように、眞由美の太腿を跨いだ。股の間へ身を置いたら、型崩れしていたスカートの裾を捲る。

セクシーな黒ショーツは、秘所の上に戻っていた。そこへ再び左手の指を引っかけて、ヌチュッと貼りつく抵抗を感じながら、股布部分を横へとどける。

眞由美の秘唇は淫らに綻びながら、愛液が微かな光を反射していた。正太郎は大きいままの陰茎を右手で握り、受け入れ態勢万全の割れ目へ亀頭を密着させる。

「ふ……ぅっ!」

早速の痺れに、鳥肌が立った。ゴム膜が一枚なくなっただけなのに、挿入の喜悦は跳ね上がりそうだ。

咄嗟に動きを止めた彼は、性器の上で視線を固定する。息を整えてから、改めて亀頭を割れ目に沿って上下させてみた。

大陰唇がクニックニッと広がって。そこへ特大の亀頭がめり込んで。これだけで十分に卑猥だが、さらに三度目の往復で、鈴口が深みのある穴に引っかかった。

「ぁ、おっ!」

武者震いする正太郎。これまでの経験が役立って、独力で入口を発見できたのだ。

眞由美の方もさりげなく腕を動かして、声を堪える準備のように、右手の甲を口へ乗せていた。

──やるぞ!

勢いを衰えさせないため、青年は敢えて力強く腰を繰り出す。

直後から、うねる膣壁によって、むき出しの牡粘膜を抱きしめられた。

「おっ、おうぅううっ!?」

熱い。熱い。いきなり熱い。

前進すれば、牝襞は次々とぶつかってきて、亀頭が煮崩れを起こしそう。

ちゃんと分かっていたつもりだが、生の擦れ合いは予想を超えていた。

眉間へ皺が寄る。押し出されるように汗が浮いてくる。

下では、眞由美も手の甲を唇へ押し当てながら、やっとのことで嬌声を封じていた。

「ん、くぅううっ!」

「眞由美……さっ……!」

反射的に名を吐き出しかけたところで、子宮口へ辿り着く。かかった時間は僅かだが、逆に言えば、短い間に全ての襞と睦み合った訳だ。肉の壁で押し返された鈴口など、潰れんばかりに疼いてしまう。

さらに動きを止めても、快感は薄れなかった。むしろ粘膜を撫でくられ続け、ジワジワ上昇していく最中。

そこで眞由美がすがるように見つめてきた。

「ん、くっ……正太郎、君っ……! すごく逞しいやり方……っ!」

際どいタイミングで視線が交錯し、青年の心臓は大きく跳ねる。

「こんな乱暴な動きじゃ……駄目でしたか……っ?」

「ううん……もっと強くしてもいいわっ……。私の身体に……君の『初めて』を覚え込ませてっ……!」

むしろ、求めてもらえた。ならば可能な限り、情熱的にやりたい。

「はいっ」と正太郎は腹筋を固め、雄々しく後退し始める。

「あ、おおぅうっ!?」

愉悦は一層凄まじかった。邪魔なコンドームがないおかげで、カリ首を段差の陰までしゃぶられる。まるで無理やり引き止められるようだ。

「ぐくぅううっ!」「ぃあぅううんっ!」

陰茎が抜けきる手前で、正太郎は動きを止めた。ペースは落とさずに済んだものの、エラが果てしなく疼き、射精とは別の形でパンクしそう。

それでも続けて二度目の突撃に挑む。

「んいぃいいっ!?」「きひぅううっ!」

火傷しそうな衝撃に、眞由美と揃って声を裏返らせて──。

後はとことん律動だった。

ズポッ、ズブッ、グポッと、ヌメる襞をレールさながらに。下半身の筋肉だけでなく、ガッシリした背筋もうねらせる。

正太郎が選んだのは、一往復ごとに止まっては、気力を高め直すやり方だ。鈴口と子宮口の衝突も毎回物凄く、牡粘膜は猛スピードで磨かれる。尿道の奥で、精液が噴火寸前のマグマ同然となった。

「眞由美さんっ……眞由美さんのおマ○コっ! グチャグチャにっ! なってますっ!」

青年は昨日使われた淫語を吐き出してみた。

しかし、眞由美からは返事が来ない。彼女は口を押さえたまま、目もきつく閉ざし続けている。

「んひっ!? ひぅううっ! くっ、ぅいぃいふっ!」

唇から漏れるのは、危機感たっぷりの呻きだけ。喋るために右手をどかそうものなら、即座に喘いでしまうのだろう。

愛液も我慢汁とブレンドされながらかき出され、外出用のスカートに大きく染みを作っていた。

「く、ぅうっ!」

とうとう正太郎の方もオーバーヒートを起こしかける。彼は最深部まで穿ったところで、ブレーキを掛けた。