「でも祐美香さん……まだ痛いの? 痛いのは最初の一瞬だけじゃないの?」
そんな話をどこかで聞いたことがあるような。
「ヒロくうん。それ間違いだよ。ま、個人差もあるけど……最初の数年は女の子は中は痛いだけなんだから」
「え……まじ?」
(す、数年っ?)
初めて聞いた。
「まじだよ。だから、やさしくしてあげてね」
「……うん……わ、わかった……結姉ちゃん」
どこまで我慢できるか自信はないけど。祐美香さんを気持ちよくさせてあげられる自信もなくなってきたけど……。
力なくうなずいた宏之の横で、下着姿の女流カメラマンが口を挟んだ。
「大丈夫よ。加奈もアシストしてあげるから。佐橋くんはしばらく、そのまま、なるべく動かないで静かにしていて」
「は、はい……荒花先生」
動かすのは我慢してみる。確かに、好きな女の子の膣に包まれてジッとしているだけでも身体は悦びを感じていた。きのうおとといとさんざん射精したせいでか、まだまだもちそうではあった。そんな余裕はついピストン運動したいという欲求につながってしまって……。
「あ……っ、あ、あ、つらい」
「あ、ご、ごめん、祐美香さん」
また腰が勝手に動いてしまったようだ。
美顔のアイドルは歯を食い縛ろうとしている。くちびるがゆがみ、眉が寄せられる。快感をおさえこもうとしているのではなく、やっぱり痛みを我慢しているのかもしれなかった。額にはふつふつと大粒の脂汗が次々に浮き出している。いや。汗だけではなかった。目尻からとろりと涙がひと粒……。
(そ、そんなにつらいの?)
さすがに平然とはしていられなくなってきた。
でも宏之がなにかする前に。
「祐美香。今気持ちよくしてあげるからね。菊池さんも、さあ」
「はい先生っ」
加奈と結が左右から祐美香のGカップ乳房に、はむっと顔を寄せた。
「あぁ、あぁあ、胸は、感じるから、だめ……」
くちゅくちゅと左右同時についばまれ、乳首はひときわぶりゅっとふくらんだ。
それに呼応するように、宏之のペニスを受け入れている粘膜ひだがざわついて幹にいっそうからみついてきた。
(ゆ、祐美香さんの身体の方から……ぼくのおちんちんを受け入れてくれてる?)
うれしくてまた動かしそうになったが、ぐっと踏みとどまる。
グラビアアイドルが身体をよじろうとした。それをおさえつけるようにして三十二歳の独身カメラマンと二十六歳の独身編集者は胸愛撫をつづける。結はそそり勃つ乳首の感触を味わうかのように、しこしこと舌とくちびるで舐め擦る。加奈は祐美香の上体を抱きかかえながら背中に腕を回して、自分の顔に祐美香の温かそうな乳房をむにっと密着させ、鼻先を押しつけたままはあはあとみだらに息を吹きかけている。
すると。
(ああ……祐美香さん!)
派手なピストン運動なんかしていたら気づかなかったかもしれなかった。膣を通して年下の恋人のとくとくという体内の脈動を感じる。祐美香の体温も。筋肉のひそかな動きも。骨のかすかな動きまでもが。ああ。
「あぁ……なにかへんになる……ひ、宏之くぅん、へんになるわたしをきらいにならないでね……っ、あ、あっ」
「き、きらいになんか、ならないよ」
みちっ、みちっ、みちっ……からみつこうとする一方の微細な熱い粘膜ひだを強引にかきわけるようにして肉茎をそっと奥に進ませた。迎え入れながらひだは宏之の意図を察したみたいに、締めつけつつも内側へ引きこんでくる。それと同時に祐美香のぐっしょり濡れたゴージャスな身体は、いっそう力が抜けてくにゃりとなっていた。
宏之の腰の動きに気がついた加奈だが、それをとがめることはしなかった。
「いいわ。佐橋くん、少しずつ動かしていいわ……でも、そっとよ。ゆっくりよ」
「はっ、はい……」
ぐにっ……いったん少し引き戻し、それをまたグイッと深く挿しこむ。膣粘膜のひだは歓喜にざわめいて、痛みに近いような感覚を宏之のエラに与えてくる。でも痛みを上回るはっきりとした快感の爆発の予感が下腹部の底で弾け始めていた。
「や、やだ、わ、わたし、感じちゃって、恥ずかしい……どうしよう……こんなに」
(ぼ、ぼ、ぼくも、もうこらえきれないいい……っ)
大粒の汗を浮かべた祐美香の表情にもいっそう欲望を刺激されて、宏之はまた腰を動かし、一気に奥まで衝いていた。とたんに今度は粘膜全体が重いゼリーのように弾んでとぷんと肉棒を呑みこんでいた。
「ひあううっ……っ、は、はげしっ、だめえ、それ、だめ、そんなこと……ッ!」
甘ったるい匂いとともに汗が飛び散り、セミロングの髪が揺れる。たぷんたぷんとおっぱいも揺れる。それがおっぱいにむしゃぶりついている加奈や結も興奮させていた。ふたりに抱きつかれたようなかたちのままで腰が右に左にとうねる。と。
「ふひいやああっ」
二十歳のグラビアアイドルはひときわせつなげな嬌声を上げた。ゴルフボールのようなコチコチの亀頭がグッと子宮口を持ち上げていた。愛液のシャワーを浴びて俄然、宏之の腰遣いは勢いを増した。男子大学生の若い肌と現役女子大生のうつくしい肌がぱんぱんと音をたてて鳴り、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、と粘膜が粘膜を強引に擦る音も響きわたる。
「ゆ、祐美香さん、すごい……熱いのが締めながら──からみ、ついて、ううっ」