(すごい! こんなにムチムチしてるのに、なんて柔らかいんだ)
眼下に見下ろす肉の球体は、今にも正平の腰を呑みこんでしまうかのように押しつけられている。さすがの巨根も柔肉の白い山脈に隠れぎみ、まるで子供の性器に見えてしまうような大きさだ。
「どう? エッチなぼうや。服の上からとは、また感触も全然違うでしょ?」
真奈は淫靡な笑みを浮かべたまま、言葉責めで正平の性感を煽ってくる。
そして「エッチなぼうや」という響きが、お姉さん好きな正平の心を大きく揺さぶった。
「このあとよね? 射精しちゃったのは」
そう言いながら、真奈はヒップを小刻みに上下動させてくる。しかも合間に回転運動を加え、肉茎を豊臀で上下左右に嬲ってくるのだから堪らない。
(あっ、やばい。そんなことしたら!)
射精願望がグングンと上昇し、正平は思わず身体を捻り、その場から逃れようとした。
このままでは、真奈のヒップに精液を放出してしまう。そのことを恐れた正平の行動だったが、やはり身動きは取れず、ただ間断のない嗄れた声をあげるばかりだった。
「あぁぁ、あぁぁぁあ」
「どうなの!?」
「あぁ、そうです! これで射精しちゃったんですぅう!!」
「また出ちゃいそうなの?」
ヒップの蠕動を続けながら、真奈が意地の悪い質問を繰り返す。
高圧電流さながらの快美が背筋を走り抜け、正平が思わず下唇を噛み締めると、真奈はさらにヒップを大きく揺すった。
「どうなの? 出ちゃいそうなの!?」
ビシッと命令調に言われると、そのたびに上半身がピクンピクンと引き攣ってしまう。
それが元来のM気質からくるものだと、正平にはわかっていたが、すでに快感の塊は発射台へと乗せられ、あとは着火のスイッチがいつ押されるかというところまで差し迫っていた。
「あ、出ちゃいそう。ホントに出ちゃいそうです!」
先端から湧出したカウパー液が臀裂へと塗りつけられ、それが潤滑油の役目を果たし、ヌルッとした心地いい感触がペニスを包みこむ。このときの真奈のヒップの動きも、凄まじい速さを見せはじめていた。
さらに前屈みになりながら尻朶を締めつけ、レゲエダンサーのように腰を激しくくねらせたのだ。
まるで精液を搾り出すように、ヒップがキュッキュッと裏茎に押し当てられると、正平の我慢はついに限界へと達し、射精曲線は頂点へのベクトルを一直線に描いた。
「あっ、ダメ! もうイキます!!」
まさに発射寸前、苦悶の表情で訴えると、真奈は突然、身体を正平からスッと離した。
鈴口付近まで昇りつめていた精液が、陰嚢に向かって逆流していく。放出の機会を奪われたペニスが切なそうにひくつき、もどかしい感情が全身を苛む。
正平は思わず「あぁ」という断末魔の悲鳴をあげた。
「やだ。そんなに簡単にイッちゃ。満員バスの中で、あんなひどい行為をされたうえに、射精までしちゃったんですもの。もっと楽しませてもらわないと」
真奈は真正面を向き、荒い吐息をつくばかりの正平を、まるで小動物でも見るかのように見下ろしている。今度はどんな手段で苛めてあげようか、といった表情だ。
やがて正平の呼吸が徐々に整ってくると、真奈はゆっくりと歩を進めた。
「おチンチン、すごいことになってるわよ。真っ赤に腫れあがっちゃって」
バラの花びらのような、桃色の爪が眼下に飛びこんでくる。
次の瞬間、真奈の人差し指は、ビキニ水着から半分だけ飛び出ている裏茎をそっと押しこんでいた。
「あ……あ……あ」
美帆に続き、恥部を触れられた二人目の異性。正平は腰をくねらせ、深奥部へと引き戻された快感の溶岩流を再び沸騰させた。
尿管を圧迫され、おちょぼ口状に開いた鈴口から、トロッとした粘液が溢れ出てくる。それは亀頭から胴体へととめどなく流れ落ち、まるで小水を洩らしているかのような量だった。
「あらあら。私のお尻がヌルヌルしてるのは、これが原因なのね。全然止まらないじゃないの」
ツンツンと指を裏筋に押しこんでくるたびに、前触れ液は次から次へと湧出してくる。
いったい、自分の身体はどうなってしまったのか。正平自身が驚愕するほどの昂奮ぶりだ。
「本当にしょうがない子だわ」
冷たい態度とは裏腹に、その言葉にはどこか優しい響きが含まれている。真奈は指をペニスから離すと、今度は密着させるように身体を近づけた。
すらりとした長い右足がくの字に折れ曲がり、ムチッとした太股が正平の両足の間へするりと滑りこんでくる。
「さっきから、ずっとビンビンじゃない」
真奈はうれしそうに言いながら、太股で水着の底部分をチョンチョンと突きあげた。
正平のビキニ水着は、まだ着たままの状態である。当然睾丸もまだ布地の中に隠されたままだったが、肉づきのいい太股の表面が陰嚢を前後に擦りあげるたび、正平は腰をビクビクと引き攣らせた。
まるでジェットコースターが天辺から一気に下降するときのような、なんとも不可思議な快感が下半身を覆い尽くす。
これまでの自慰行為では決して味わえなかった感覚は、正平をすぐさま未知の快楽へと誘った。
「あらあら、苦しそうな顔して。でもかわいいわ」
真奈は相も変わらず右足を前後させ、太股の上で睾丸を転がすような動作を続けている。そして今度は膝頭で、またもや裏茎をギュッと押しこんだ。