対して真奈の格好も、まさに生唾もののセクシー水着だった。
両肩から下方に伸びた二本の布地はやたら細く、ただ乳首を覆い隠しているだけ。乳房の輪郭やお腹の部分、身体の両サイドも剥き出しになっている。
股間を隠す布地も、横幅が二センチほどしかない極度のハイレグで、単に縦筋を隠しているようにしか見えなかった。
もはや悩ましい、などといった表現は凌駕している。
臍のあたりの布地から両脇に伸びた細い紐が肌にきっちりと喰いこみ、プール場で見たハイレグ競泳水着など、とても比較にならないほどの際どさだ。
ふっくらとした股間の柔肉と、閉じられたムチムチ太股との絶対領域が鬩ぎあうような盛り上がりを見せ、こちらもまたその圧倒的迫力に、ただただ呆然とするしかなかった。
真奈が後ろを振り返り、ジャージのズボンを長椅子の上に放り投げる。その瞬間、正平はまたもや目を見張った。
おそらく肩紐は首の後ろで結んでいるのだろう、髪で隠れているので、上半身は何も着用していないように見える。
それ以上にびっくりしたのは、プルプルと震える肉感的なヒップだった。
「ふふ。あなたはお尻も好きだったわよね。どうかしら、このTバック。私のヒップも丸見えでしょ?」
むっちりとした、水蜜桃のような双臀が惜しげもなく晒されている。
蕩けるような熟脂肪をどっしりと詰めこみ、つやつやとした肌の質感と滑らかな曲線が、扇情的ともいえる凄艶さを醸し出していた。
正平はただ視線を釘づけにすることしかできなかったが、おそらく愛理も別の意味で同じ気持ちだったろう。
美帆と真奈の淫靡な着衣を愕然とした表情で見つめ、信じられないといった顔つきをしている。
「柏木さん、これから江本君にお仕置きするから、ちゃんと見てなきゃダメよ。あなたの代わりにするんだから」
そう念を押すと、美帆と真奈がゆっくり近づいてくる。このときになって、正平はようやく我に返った。
(ど、どんなことされるんだろう?)
苛められたい、嬲られたいという被虐的な快感は期待しつつも、根元を縛るリボンがかなりの責めとなっているだけに、これ以上の強烈な痛みに耐えられるか、正直自信はない。
もちろん、自分に拒否する権利はないこと、いやその度胸さえないことを、正平は十分に承知していた。
美帆は優しげな、真奈は妖しげな微笑を浮かべ、正平の前に立ちはだかる。そして二人は、そのままゆっくりと腰を落としていった。
まるで腫れ物にでも触れるかのように、美帆が柔らかい指を肉幹に絡める。
「こんなに大きくしちゃって。辛そう。でも、リボンはまだ外してあげないわよ」
「これも、いいお仕置き代わりになってるんじゃない? たっぷり苦しまなきゃ、罪を償うことにはならないもの」
美帆の言葉を受けた真奈が、左から指を伸ばしてくる。
次の瞬間、美帆は赤い舌を突き出し、陰嚢から亀頭に向かって、ツツーッと舐めあげた。
「うっ」
敏感な裏茎に虫が這うような感触を受け、ペニスがビクンとしなりを見せる。今度は真奈が亀頭から雁首をチロチロと舌先で擽り、美帆は陰嚢を手のひらで弄んだ。
「ずっしりと重いわ。精液がたっぷりと詰まってそう」
美帆の淫語が狂おしいほどの快美を与え、自然と腰がくねってしまう。
「あ……あ」
口から小さな喘ぎが出た瞬間、美帆は真上から怒張を一気に呑みこんでいった。
「あぁぁぁぁ!」
唇で肉胴を軽く挟みこみ、唾液をたっぷりとまぶしながら、やや速めのストロークで肉茎をしごいていく。
鼻から抜ける「ん……ン」という甘い吐息とともに、口唇の端からすぐさま唾液が溢れ出し、それは肉胴から陰嚢まで滴り落ちていった。
五回ほどの律動で、美帆が口からペニスを抜き取る。
正平がひと息つく隙すら与えないように、今度は真奈が怒張をくわえ込み、二人は交互に淫らなサンドイッチフェラを仕掛けていった。
クチュ、プチュと唾液の跳ねる音が鳴り響き、舌をねっとり肉胴に絡ませたかと思うと、ときにはまるで軟体動物のようにくねくねと蠢かす。
「ん……ぷっ」
「うン……ぐっ」
二人の口からペニスが抜き差しされるたびに、ジュプッと大量の唾液が滴り、正平の怒張はまるでオイルのような照りを見せていた。
(あっ、すごい! すごいよ!! おチンチンが……おチンチンが溶けちゃうぅ!!)
鋼のような反りを見せているペニスは、あまりにも張りつめすぎ、かなり刺激に鈍感な状態になっている。それでも女教師二人から受ける口唇奉仕は、正平に精神レベルからの絶大な淫楽を与えていった。
美帆と真奈が頬を目一杯窄め、ジュポッジュポッと強烈な吸引を見せはじめる。その顔つきの、なんとエロチックなことか。
「あぁぁ、あぁぁ」
大きく開けた口から間断のない喘ぎを洩らしながら、童貞少年の顔はやや天井に向けられ、瞳には涙さえ浮かべていた。腰や膝はガクガクとわななき、もはや立っていることさえままならない。
正平にとって、二人の行為は仕置きという枠にはまったく入っていなかった。
確かに、リボンの枷がいまだに根元に疼痛を与えていたが、それ以上に口唇愛撫の快楽のほうが圧倒的に大きい。
正平の視界の片隅に、愛理の姿が映りこんだ。
彼女は目を丸くさせ、両手を口元に当てながら、「えっ? えっ?」と盛んに小さな驚きの声をあげている。