新妻【贖罪】 私は牝になる

「オッパイも柔らかくて最高ですよ。トロトロのプリンみたいです」

「や……お願いです……触らないで……はンンっ」

酒井の愛撫はあまりにも巧みで、頭の芯がジーンと痺れたようになっていた。

汗ばんだ乳肉を下から掬いあげるようにねっとりと揉みしだき、溜め息がもれるような快美感を送りこんでくる。そうしながら、ときおり尖り勃った乳首を指先で掠めたりと、決して刺激に慣れさせない。

(駄目……絶対に駄目よ……ここは晃司さんと私の……)

美帆は必死に気持ちを奮い立たせていた。なにしろ、お互いの気持ちを確認し合う夫婦の閨房で、卑劣な陵辱者にねちっこく嬲られているのだ。すでに穢された身ではあるが、この部屋で陥落するわけにはいかなかった。

しかし、そんな決意を挫くように、いきなり勃起した乳首を摘まれる。そのまま指先でクニクニ転がされると、無意識のうちに腰が左右に蠢いてしまう。

「あううっ、や、やめて……あふっ、それ、いやです」

「乳首が感じるんですね。ほら、ピンピンになってますよ。こんなに硬くして、新妻のクセに恥ずかしいと思わないんですか?」

「あンっ、いや……ああンっ、恥ずかしいです……」

中年男のツボを心得た巧みな愛撫に、初心な新妻の性感はあっという間に蕩けていく。先ほど絶頂を味わわされた直後なので、女の快楽を教えこまれた肉体に火が着くのは早かった。

「ひゃうッ! やっ、それ……あッ……あッ……」

前後の穴に埋めこまれたふたつの淫具が、いきなり予告もなしに暴れだす。ただでさえ敏感な器官を同時に責められると、肉が蕩けそうな感覚が湧きあがる。

凄まじい快美感が脳天まで突き抜けて、拘束された裸体がのけ反っていく。それでもローターとアナルパールのスイッチは切ってもらえない。媚肉と肛門がブルブルと振動して、甘美な刺激が縛られた四肢の先まで伝播する。

(や……駄目よ、ここでは……晃司さんを裏切れない……)

必死に心を静めようとするけれど、意思の力だけではどうにもならない。全身の毛穴から汗が噴きだし、意識まで甘く蕩けそうになってしまう。

「アナルもすっかりお気に召したようですね。しっかり開発してあげますよ」

「あふっ、やめ……あッ……ひッ……お尻は……ひああッ」

拘束された手足に力が入り、汗ばんだ裸身に細かな痙攣が走り抜ける。

「そろそろ私の極太チンポが欲しくなってきたでしょう?」

「い、いやです……あンっ、それだけは……」

他の部屋ならまだしも、夫婦の寝室で犯されるのだけは避けなければならない。

しかし、女を狂わせる淫具での二穴責めに加えて、乳首にもむしゃぶりつかれたことで、快感曲線が一気に跳ねあがってしまう。

「ひゃうッ! や、いや……あううッ」

唾液まみれにされた乳頭は、いやらしいほどに尖り勃っている。その敏感な突起を前歯で甘噛みされると、理性が蒸発しそうな快感が突き抜けた。

「あひいッ、だ、駄目っ、乳首、噛んだら……あひいいッ」

「こんなに濡らしているのに強情な人ですねぇ。乳首だってこんなに硬くなってるじゃないですか。仕方ないな。もう一度、旦那さんに電話をしてみますか?」

意地の悪いひと言を囁かれて、美帆は涙を流しながら首を左右に打ち振った。

「許してください……あうッ、せめて、他の場所で……」

悔しいけれど、肉体には完全に火が着いている。この状態で電話などできるはずがない。きっと今度は喘ぎ声を我慢できなくなってしまう。

「選ばせてあげますよ。私とセックスするのか、それとも旦那さんと電話で話しながらイキまくるのか。どっちがいいですか?」

「で、電話はいやです……あンンっ、乳首、駄目ぇっ」

「それならセックスするんですね?」

脅すように言われれば、逡巡しながらも頷くしかなかった。

(晃司さん、許してください……私はまた……)

また夫を裏切ることになる。愛する人との生活を守るために、虫酸が走るような男と性交しなければならないなんて……。矛盾を感じながらも結婚生活が破綻することを恐れて、美帆は泣き腫らした瞼をそっと閉じていった。

ローターとアナルパール、それに乳首への愛撫で散々喘がされてから、ようやく縄が解かれた。

「ハァ……ハァ……ハァ……も……もう……」

焦らし責めにかけられた裸体は熱く火照り、ちょっと触れられただけでも昇りつめてしまいそうだ。美帆は命じられるまま、ダブルベッドの上で四つん這いのポーズをとっていた。

膣に入っていたローターは抜かれているが、肛門にはアナルパールが突き刺さったままだ。握りの部分がまるで尻尾のように揺れているのが、なおさら新妻の羞恥心を煽りたてていた。

「フフッ、いい格好ですね。発情した牝犬みたいで、すごく色っぽいですよ。どれどれ……グチョグチョになったオマ○コが丸見えだ」

酒井は全裸になって真後ろに陣取ると、人妻のくびれた腰を撫でまわす。

「ああ、いや……恥ずかしいです……」

たったそれだけでゾクゾクするような愉悦に襲われて、まるでおねだりするようにヒップを揺すってしまう。しかし、剛根の先端が陰唇に触れると、条件反射的に腰を逃がしていた。

「あっ……やンっ、後ろからなんて……あふっ……いやンっ」

「おや、もしかしてバックは初めてですか?」