新妻【贖罪】 私は牝になる

「おや? 肉の合わせ目が湿っているようですな。もしかして……」

「濡れてなんて──はンンっ、や、そんな……あぅっ、いやぁっ」

肉唇の左右に指を添えられて、肉門をぱっくりと開かれる。その途端、内側に溜まっていた透明な汁がトロトロと溢れだした。

「あっ、違う……やだ、これは、違うんです」

狼狽えて言いわけするが、百戦錬磨の中年男を誤魔化せるはずがない。

「これはすごいですな。直接触れてもいないのに、マン汁がどんどん溢れてくるじゃないですか。すっかり濡れやすくなりましたね」

酒井はローターを見せつけると、濡れそぼった膣口にゆっくり押しこんできた。

「あうっ、い、挿れないでください、あううっ……いや、挿れないでぇっ」

涙声で訴えるが、男が手を休めるはずもない。蕩けきった媚肉はまったく拒絶することなく、おぞましい淫具をヌルリと呑みこんでしまう。丸みを帯びたローターはサーモンピンクの泥濘に埋没し、あっという間に見えなくなった。

「奥さんのオマ○コが、美味しそうにローターを食べてしまいましたよ。これはいやらしい。まるで尻尾が生えてるみたいです。フフフッ」

酒井は薄気味悪い声で笑いながら、新妻の股間を凝視している。ぴっちり閉じた陰唇から、ピンク色のコードだけが卑猥に伸びていた。

「ぬ、抜いてください……ンンっ、こんなことばっかり、いやです」

双眸を潤ませて恨みっぽくつぶやき、切なげに腰を捩らせる。美帆は下腹部に生じた妖しい感覚を否定できずに戸惑っていた。

「腰が動いてるじゃないですか。もうイキたくなったんですか?」

下唇を強く噛み締めるが、腰の揺れはとめられない。小さな淫具を埋めこまれただけで、膣襞が意思に反してザワザワと蠢きはじめていた。

(どうして? こんなのいやなのに……晃司さん、助けてください)

心のなかで愛する夫に呼びかける。しかし、膣の奥から蜜が溢れて媚肉を潤し、まるで誘いこむようにローターを咀嚼してしまう。

「挿れただけでは物足りないでしょう? すぐに動かしてあげますからね」

「やっ、いやです、やめてくださ──ひいいッ」

蜜壺に埋めこまれたローターが、低い音を響かせて小刻みに震えだす。濡れそぼった媚肉を揺さぶり、途端に蕩けるような快美感を生みだしていく。

「ううっ、だ、駄目、立ってられない……あっ……あっ……あううっ」

思わず太腿を閉じそうになるが、命令なので歯を食い縛ってこらえた。結果として膝が曲がり、ヒップを後ろに突きだした情けない格好になってしまう。

つい先ほどまで夫と過ごしていたリビングでこんな醜態を晒している。心を激しく掻き乱されるが、どんな屈辱にも耐えなければならない。ここまでがんばってきたのは、夫との幸せな結婚生活を守るためなのだから。

(どんなことをされても……私は、晃司さんの妻ですから……)

蜜壺がクチュクチュと鳴っているのが恥ずかしい。しかし、スカートの裾を握り締めた左手薬指には、永遠の愛を誓い合ったリングが光っている。どんなに身体を穢されても、夫の愛を信じている限りは心が折れることなどないはずだ。

「さ、酒井さん、私はこんなこと──ひううッ!」

ローターの無機質な振動が強くなり、思わず裏返った声がもれてしまう。膣襞を強制的に揺さぶられて、胎内が急激に熱くなっていくのがわかった。

下唇を噛めようとするが、瞬く間に理性が侵食されていく。脳裏に浮かべた夫の顔がぼやけて、膣肉がキュウッと勝手に収縮してしまう。すると振動をより強く感じて、望まない快美感が急速に膨らみはじめる。

「くっ、はっ……だ、駄目……あっ……あっ……」

自然と顔が上向きになり、半開きの唇から艶っぽい喘ぎ声が溢れだす。見慣れているはずのリビングが、どぎついピンク色に染め変えられていく。

「強いほうがお好きでしたよね。コードを伝って愛液が流れてきましたよ。どうやらオマ○コの奥はぐっしょりみたいですねぇ」

「あっ……ああっ……つ、強すぎます……ひっ、あああっ」

全身が汗ばみ、内腿に小刻みな痙攣が走りはじめる。膝がガクガクと震えて目の前が白く霞み、全身の筋肉が硬直していく。もう耐えられないと思ったそのとき、ふいにローターの振動が弱まった。

「おっと、残念でした。まだ駄目ですよ。感度がいいのはわかりましたが、勝手にイクことは許しません」

酒井はコントローラーを操作しながら、美帆の顔と陰唇を交互に眺めていた。強弱を微妙に変えて、昇りつめない程度の快感を送りこんでいるのだ。その目の奥にはサディスティックな炎が妖しく揺らめいていた。

「ンンっ……い、いやです……ンンンっ」

立ったまま腰をクナクナと揺すり、眉を哀しそうな八の字に歪めていく。そんな仕草のひとつひとつに、本人は意識せずとも牡を誘うような媚が含まれていた。

「やっぱり期待してたんですね。思いきりイキたいんでしょう?」

遊び慣れている酒井には、世間知らずな新妻の考えがすべてお見通しだった。巧みにローターの動きを調整しながら、いよいよ精神的にも追いこんでくる。

「昨夜は楽しかったですね。エビフライを揚げながらイクなんて、そうそう経験できることではないですよ。しかも、旦那さんの目の前で……クククッ」