「あひゃっ」
今度は身体全体がびくんと激しく震えてしまった。
「うふ。女のコみたいな声を出しちゃって。可愛いわ」
「だって……あっ……ひゃうっ……ひゃはぁッ」
積極的な人妻は、右手で陰茎を手コキしながらも、ぬらぬらと濡れ光る舌を長く突き出してはれろれろと左の乳首を嬲る。ざらざらとした舌の表面が優しく乳首を撫でるたびに甘く痺れるような快刺激が奔る。
身体への刺激だけではなく、上目遣いで宣英の様子を窺いながら舌を使う凪子の表情もまた刺激的だった。やや細められたセクシーな目つきに、溢れた涎が光る唇、ねっとりと動く長い舌と小さな八重歯。濡れた髪が首筋に張り付き、その白と黒のコントラストが眩しい。その下では、宣英の手のひらの中で大ぶりの乳房がたぷりたぷりと自由自在に形を変える。
「ぐぅっ、凪子さん、すごいっす……こんな……」
「まだまだよ。まだお口でもしてないんだから。ね、吉川くんのおちんちん、お口でさせて」
「あっ、うっ……はい」
ただでさえ発射寸前だというのに、この上、口でなどされてしまったら、射精に耐えきれるものか本当に自信がない。けれど、凪子の口技を味わってみたいという思いも強く、そのジレンマに身が引き裂かれそうだ。
「うふふ。こんなに大きくかっちかちにさせちゃって。お口の中に根元まで入るかしらね」
凪子は上半身を屈ませると、陰茎の付け根、睾丸とのすれすれのところに唇をむちゅっとつけた。半開きに開いた唇は涎で濡れていてぺとりと密着する。
「あっ……あひぃっ……」
「熱くてやけどしちゃいそう。それにすっごくドクドクいってる」
その温度と鼓動を確かめるように凪子は先端に向かい、唇を移動させていく。ねっとり、ぬめぬめとした唇の感触に、ぞわわと睾丸が震える。
唇が通り過ぎた後の陰茎は、てかてかと涎で濡れ光っていた。血管の浮き出た陰茎が照りを帯びて、まるで獰猛な海生物のようにも見える。しかし、奉仕好き人妻は、いとおしげに唇を寄せては、心を込めて接吻してくれる。
「ああっ、くぁわっ」
まだ口の中に入ってさえいないというのに、声が漏れて止まらない。
「おちんちんがびくびくって動いちゃって、可愛いわ」
亀頭のクビレまでたどり着くと、凪子はようやく唇から舌を出してちゅるりと一周舐め回した。ザラッとした舌触りが、快楽神経の集中しているクビレ部分を舐り、強烈な快感を呼び起こす。
「お、お願いします。凪子さん……もっと、もっとしてくださいっ」
「うふふ。我慢できないの? 仕方ないわね」
淫らすぎる人妻は、鈴口にちゅっと唇をつけるとそのまま、ずぶりと陰茎を咥え込み、じりじりとめり込ませていった。温かな口内粘膜が陰茎をねっとりと包み込み、温かでぬかるんだ至高の感触が肉竿を襲う。
「あ……すごい……凪子さんの口の中、気持ちいいです」
凪子の口内はとろとろに蕩けた生クリームのような柔らかな感触だった。それでいて、内頬が陰茎の表皮にべっとりと吸い付いて狭窄してくる。
「いっぱい味わってね、吉川くん」
ねっちょねっちょと卑猥な水音を響かせて、肉棒を咥え込んでいる凪子の顔には恍惚の表情が浮かんでいる。
(こんなに……こんなにちんちんを美味しそうにしゃぶってくれるだなんて)
テクニックはもちろんのこと、うっとりと色っぽい顔つきで、心の底から嬉しそうにペニスを咥える人妻の姿に、睾丸がきゅっと痺れるような興奮を感じる。
(けど……こんなふうにしゃぶられたら、あと何分持つか……)
きゅっと頬がへこむほどにすぼめた唇で宣英のペニスをずっぽりとくわえ込んだ凪子が頭を上下させるたび、陰毛まで垂れるほどの大量の唾が唇の端から溢れ落ちる。
痛いほどにカリが張り、精液が今にも溢れ出んばかりに陰茎を上昇する。気持ちいいのはいいが、このままでは、凪子の口の具合が良すぎてあっという間に達してしまいそうだ。
「あ。ダ……ダメです。凪子さん……本当に、俺、イっちゃいますから」
「いいわよ。このまま、お口の中に出して」
凪子が唇でカリ首をきゅっと押さえた。その締め付けに精子がぐぐっと迫り上がる。
(う……くぅっ!)
なんとか発射を堪えたものの、口内では硬く尖らせた舌べろが、おいでおいでとまるで誘うかのように鈴口をノックする。
「凪子さんっ……本当に、そんなふうにされたらイっちゃいます。まだ凪子さんを気持ちよくできてないのに……」
「大丈夫よ、吉川くんが気持ちよくなっているところが見たいんだもの」
「いや……そんな……」
「ね、お口でイって頂戴。君のザーメン、全部飲んであげるから」
吉川の劣情をさらに刺激するように、凪子は舌を長く伸ばすと、妖しい微笑みを浮かべ、見せつけるように肉棒を舐め上げた。
根元に添えられていた右手は、精子を導きだすように上下にしこしこと動き、ざらついた舌表面が亀頭にべっとりと張り付いて這い回る。精を吸い出すように鈴口をちゅーちゅーと吸われ、気がくるわんばかりの快感が精道を押し上げられてくる。
「あっ、あっ、ああああっ。本当に……出ちゃいますから……」
汗ばんだ首筋に絡みつく黒い髪。響く淫猥な水音。甘い唾の匂い。噎せ返りそうな人妻フェロモンが蒸気に混じり合って頭がくらくらとする。みっともないが、このままでは達してしまうのも時間の問題だ。