夏色誘惑アイランド 艶色母娘とビーチラブ

「んっ、ノリくんっ、わたしも……わたしも、またイっちゃいそうっ」

「あ、ああっ!」

絶頂を目前として、膣口がきゅうっと締まった。次にペニスを包む肉のカーテンがざわざわと蠢き、一斉に収縮していく。

(う……わ、美波ちゃんの胎内、別の生き物みたいだ……)

灼熱したような欲情が、腰の奥で出口を求めてふつふつと煮えたぎっている。

(も……もうダメだっ!)

美波の細腰をぐっと掴むと、最後に一回、奥まで突き上げた。同時に美波が頤を震わせてぶるぶると痙攣を始める。膣内がまるで精液を吸い上げるかのように内側へ向かってぐぐぐと激しく蠕動して精子を誘導する。

「ぐはぁっ、で、出るっ!」

陰嚢がぐぐっと迫り上がるように蠢いた次の瞬間、脳裏とペニスの先端で、閃光が爆ぜた。どくっ。慌てて膣から抜いた肉棒の先から、熱いスペルマがどぴゅりと勢いよく噴き出して、美波の太ももへと迸る。

「はぁ……ノリくん……最高の初体験を……ありがとう」

「俺こそ……ありがとう、美波ちゃん」

Tシャツが汚れるのも気にせずに、美波の横にごろりと横たわると、感激を噛み締めながら夜空を見上げた。

(はぁ、まさか、美波ちゃんと、こんなことになるだなんて……)

そう思った次の瞬間、ふとつい先日も同じことを考えたことを思い出す──相手は凪子だったが。

(俺……いったいどうしちゃったんだろう)

この島に来てから、なんだか信じられないことばかり起きる。しかも今日からは、身体の関係を持ってしまった母娘ふたりとひとつ屋根の下で暮らすのだ。

(大丈夫かな……)

嬉しいような困ったような気持ちで天上を見上げると、数え切れないほどの満点の星がきらめいていた。

第四章 常夏奔放娘と純情少女、青姦H ─渚で3P─

「本当だ、ずいぶんと波が高いや」

台風が近づいて来ているから、海に潜っている美波の様子を見てきてくれと凪子に頼まれ、民宿前の海岸沿いの道に出ると、いつもは穏やかな海がいつになくうねりを打っていた。

(本当に台風がくるんだ……)

空を見上げれば、雲ひとつない青空が広がっている。海から吹き込んでくる風も心地よく、天候が悪化するだなんて、とても信じられない晴天だ。

(美波ちゃんは、いつもの浜かな)

美波と結ばれたのが先週の土曜日のこと。今日は火曜日だから、あれからもう三日が過ぎたことになる。

あの祭りの夜以来、仕事が終わった後、ふたりで浜辺で話をするのが日課になっていた。好きな本の話や音楽の話や、互いの幼い頃の話、宣英の東京での生活の話や、美波の島の暮らしの話。

毎晩遅くまで話しても話し尽きず、ここのところ少し寝不足気味だ。けれど、始終、恋の始まりのうきうきと弾む気持ちでいるせいか、体調はばっちりで、身体中にやる気が漲っている。

(……できるなら、またエッチもしたいんだけど)

しかし、美波にしてみれば生まれて初めてのセックスを経験してたった三日。

あまりがつがつとして嫌われてしまっては困るし、実際問題として、なんといってもエッチをする場所がない、というのも正直なところだ。

美波の部屋は凪子の隣だし、宣英の間借りしている部屋は、凪子の部屋の真上だ。当然のこと、古い民宿に防音が施されているわけもなく、いくら声を出さぬようにと気を使ってもやはりセックスをするともなれば、音が漏れてしまわぬわけはない。

(早く……また、美波ちゃんをまた抱きたいなぁ……)

悶々とする気持ちを持て余しながら、自転車を漕いでいると、やがて美波がいつも潜っている浜へと到着した。

(えっと、美波ちゃんは……どこかな)

上の道路から入り江を見下ろすと、小さな砂浜にひとりの少女がいるのが見えた。

「美波ちゃーん、あれ? 美波ちゃんじゃ……ないな」

磯の手前のわずかな砂浜に、タオルを引いて寝そべっている黒いビキニ姿の少女は、髪の色や体型が美波とは違って見える。

(……あれ、ちえりちゃんかな)

美波よりもこんがりと焼けたグラマラスボディはきっとそうに違いない。となると、美波は海に潜っている最中だろうか。岸壁に据えつけられたコンクリートの階段を下りると、日光浴中の少女のそばへと近寄った。

「こんにちは、ちえりちゃん。美波ちゃんは海?」

「あ、ノリくんじゃん。どうしたのぉ?」

ちえりは、顔の半分が隠れてしまうほどの、大きめのサングラスをずらして宣英の姿を認めると、仰向けに寝そべらせていた身体をゆっくりと起こした。

「凪子さん……美波ちゃんのお母さんが、様子を見てくるようにって。台風が近づいてるんだって?」

「ああ、台風ね」

ちえりはサングラスを頭の上にちょこんと乗せると、水平線を見つめてふっと目を細めた。

「……まだ大丈夫なんじゃないかな。たぶん来ても三日か四日後だし、美波なら、これくらいの波があっても潜っても大丈夫でしょ」

「へぇ、そんなの、よくわかるね」

「まぁ、生まれた時からこの島で育ってたら、それくらいわかるようになるよ」

見た目は東京の渋谷辺りを闊歩している女のコとさして変わりのないちえりだが、やはりこの島で生まれ育った娘なのだなと、ヘンに感心してしまう。ちえりはのんびりあくびをかみ殺すと、両手を天に突き上げてぐっと伸びをした。