母娘喰い 奪われた媚肉

「ひぐッ、おごおおおおおッ!」

由香里もくぐもった悲鳴を迸らせる。喉の奥に大量の精液を浴びせかけられて、こみあげてくる嘔吐感にたまらず胸を上下させた。

(息が……し、死んじゃう……)

粘性の高いザーメンを次から次へと注ぎこまれて、瞬く間に喉が塞がれる。呼吸が苦しくなり、窒息してしまうのではないかという恐怖がこみあげてきた。

「一滴残らず全部飲むんだ。濃くて美味いぞ。ほら、飲め!」

剛根で喉奥を突かれた瞬間、反射的にゴクリとザーメンを飲みこんだ。いずれにせよ、このままでは息ができない。由香里は涙を流しながら、中年男のおぞましい樹液を嚥下していった。

「うはっ……ハァ……ハァ……ハァ……」

ようやく男根を引き抜かれると、フローリングの床にへたりこんだ。

一拍置いて汚辱感がこみあげてくる。最低の陵辱魔の精液を飲まされたのだ。身体の内側まで穢されて、死にも勝る屈辱に打ち震えた。

「俺様のザーメンは濃厚だったろう。少しは腹の足しになったか?」

見おろしてくる牛島の顔には、下卑た笑みが浮かんでいた。

由香里は糸が切れた操り人形のように、床にくずおれたまま啜り泣きを漏らしている。絶望感に胸を塞がれ、なにをする気力も起きなかった。

「帰ってください……」

ザーメンが喉の奥に絡んで、いがらっぽい声になってしまう。余計に屈辱感が大きくなり、思わず下唇を噛み締めた。

「おいおい、ザーメンを飲んだからって、俺を追い出すつもりか?」

「飲みたくて飲んだわけじゃありません……」

消え入りそうな声でつぶやき、頬を伝い落ちる涙を指先で拭った。

「まあ、そう冷たいことを言うなって。せっかく奥さんと過ごすために有休を取ったんだからさ」

牛島は急に猫撫で声を出すと、皺だらけの黒いポロシャツを脱ぎ捨てた。なぜか全裸になり、射精直後だというのに屹立したままの男根を見せつけてくる。そして、背後から由香里の二の腕を掴んで無理やり立ちあがらせた。

「や……触らないでください……」

手を振り払おうと身を捩るが、牛島は離そうとしない。それどころか、脂肪で弛んだ巨体を背中に密着させてくるのだ。

「ひっ……もう、いやです……」

スカートのヒップに硬直した男根を擦りつけられて、反射的に逃げようとする。だが、牛島の大きな手が、カーディガンの上から乳房を鷲掴みにしてきた。

「ああっ、またそんなこと」

布地越しとはいえ、双乳を揉みしだかれるのは屈辱だった。女の身体を性欲処理の道具としか思っていないのか、好き勝手に指を食いこませてくるのだ。

「いつまで、こんなことつづけるんですか?」

「俺の気持ちは十六年前から変わってないんだ」

牛島は由香里の質問を無視して、胸を揉みながら語りはじめた。まだ由香里が働いていた頃のことを言っているのだろう。

フューチャー事務機の経理をしていたとき、ひとまわり年上だった牛島にしつこくアプローチされた。いったい何度食事に誘われたかわからない。すでに浩志と付き合っていたので、もちろん一度も応じなかった。

「毎晩電話をしてたよな。覚えてるか?」

牛島はまるで恋人に語りかけるように、耳もとで囁きかけてくる。思いだしたくもない昔の出来事を、二人だけの甘い秘密であるかのように語っているのだ。

(この人、なにを言ってるの?)

由香里は否定も肯定もせず、ただ身を硬くしていた。

妄想に取り憑かれたような牛島が恐ろしい。なにか恐ろしいことが起こる前触れのような気がした。

「じつは奥さんの声を聞きながらオナニーするのが習慣になってたんだよ」

それは衝撃の事実だった。

無駄に長話をしながら妙に息遣いが荒かったのを覚えている。この男は毎晩電話をかけてきては、由香里の声を聞きながらペニスを握り締めていたらしい。知らないうちに、毎晩オナニーのおかずにされていたのだ。

「そんな……いや……もういやよ」

その姿を想像するだけで寒気に襲われる。首を左右に振りたくり、思わずその場に座りこみそうになった。

「おっと、お休みするのはまだ早いぞ」

牛島の大きな手が双乳を強く掴んでくる。背中には脂肪だらけの体が密着しており、尻たぶには勃起した男根が触れていた。

「専業主婦なんだから、いろいろやることがあるんじゃないのか?」

牛島はテーブルの上に置かれている皿を指差し、洗い物をしろと言う。なにかを企んでいるのは間違いないが、従わないわけにはいかなかった。

背後に張りつかれた状態で、テーブルの食器類を対面キッチンのカウンターに置いていく。そしてキッチンに移動するが、やはり牛島がそのままついてきた。

「俺のことは気にせず、洗い物をはじめていいぞ」

そう言いながらもカーディガンのなかに手を入れて、シャツのボタンを外しはじめる。純白レースのブラジャーが露出すると当然のように押しあげられて、いきなり豊かな膨らみを剥きだしにされてしまった。

「いや……」

思わず両手で覆い隠すが、その手を強引に引き剥がされる。昨夜とは異なり、昼間の光のなかだと隅々まで見られてしまう。肩越しに中年男の粘りつく視線を感じ、新たな羞恥が由香里の胸を締めつけた。

「でかいのに垂れてなくて、乳首もいい感じのピンクだ。これだけの身体をしてたら、旦那の粗チンだけじゃ物足りないだろう」