母娘喰い 奪われた媚肉

「いやいやぁっ、赤ちゃんできちゃうっ、いやああっ」

「まだまだ出るぞぉっ、おほおおおおッ!」

「あひいいいッ、灼けちゃうっ、ひッ、ひッ、ひああぁぁぁぁぁぁぁッ!」

沙緒里は怪鳥のような悲鳴を迸らせた。背筋が折れそうなほどのけ反り、小さなヒップにえくぼを作って力ませる。なかば白目を剥きながら、気が狂いそうなほどの激痛に悶え狂った。

「うおッ、また締まってきたぞ、おうッ、おううううッ!」

牛島はよほど気持ちいいのか、低いうなり声とともに延々と射精をつづけた。

沙緒里の下腹部がぽっこり膨らむほどザーメンを注ぎこむと、ようやく剛根が引き抜かれる。一拍置いてゴプッという下品な音が響き、破瓜の血が混ざった白濁液が逆流してきた。

「あっ……あっ……」

沙緒里は尻を高く掲げたまま、上半身をシーツの上に突っ伏した。

ザーメンがゴポッ、ゴポッと溢れるたびに声が漏れる。頭のなかは真っ白になっており、もうなにも考えられなかった。

母親のむせび泣きと、牛島の悪魔のような笑い声だけがいつまでも聞こえていた。

第四章 母は娘の為に、娘は母の為に

娘がレイプされた翌朝、由香里は涙をこらえてキッチンに立っていた。

夫のためにスクランブルエッグを作りながらも、やはり頭に浮かぶのは昨日のことだった。

牛島は外回りの営業をサボり、昼間から家に押しかけてきた。そして、写真をネタに脅されて、なぜか娘の部屋に連れこまれたのだ。

娘のベッドで犯したのは、ただ単に屈辱を与えるためだと思っていた。だが、今なら牛島の本当の狙いがわかる。最初から沙緒里に覗かせるつもりだったのだ。もちろん、その後にレイプすることまで計画のうちだったのだろう。

結局、牛島が帰ったのは夕方の六時を過ぎていた。

悲しみを癒やす方法はなかった。裸のまま娘と抱き合い、ひたすらに涙を流しつづけた。夫の帰宅時間が迫っていなければ、一晩中でも泣いていただろう。その後、由香里が促して二人でシャワーを浴びた。

沙緒里は心が壊れてしまったように放心状態だった。しかし、突然思いだしたように嗚咽を漏らす。そんな娘が不憫でならなかった。

由香里は心をこめて、娘の身体を洗い清めた。まるで生まれたばかりの赤ん坊だった頃のように……。

沙緒里の部屋を掃除して寝かしつけた。沙緒里はひとりになるのを怖がったが、夫が帰ってくるのでずっと付き添っていることはできなかった。

自分も身なりを整えて、夕飯の支度をしているところに浩志が帰宅した。

悪夢の痕跡はどこにも残っていない。沙緒里は風邪気味なので早めに寝かしつけたと嘘をついた。

夫に相談することは最初から考えていなかった。

妻がレイプされただけでも大変なことなのに、娘のヴァージンまで奪われてしまったのだ。そんな事実を打ち明けたら、大きなショックを受けるのは間違いない。浩志がそれに耐えらえるとは思えなかった。

夫はまったく気づいていない。少し鈍いところがあるので、こちらから話さなければ当分は誤魔化すことができるだろう。

とりあえず隠せたことに、ほっと胸を撫でおろした。

だが、悪夢は終わったわけではない。あの性欲の塊のような男は何度でもやって来る。地獄の苦しみは、まだはじまったばかりだった。

(沙緒里ちゃん……許して)

由香里は思わず溢れそうになった涙を懸命に呑みこんだ。泣き顔を夫に見せるわけにはいかなかった。

それでも、娘のことを思うと申し訳ない気持ちでいっぱいになる。今にして思えば、最初にレイプされたとき、すぐ夫に相談していればよかったのだ。

犯されたことを知られたくない、軽蔑されたくない、そんな思いから話すことができなかった。その判断のミスが、娘まで巻きこむ悲劇を生みだした。取り返しのつかない事態に発展してしまったのだ。

「おっ、今朝もいい匂いがしてるな」

リビングに入ってきた浩志が、にこにこしながらテーブルについた。

すでにワイシャツに着替えてネクタイを締めている。新築のマイホームに引っ越してからずっと機嫌がいい。家族のためにがんばってきた浩志にとって、戸建てを購入したことは成功の証なのだろう。

(許してください、浩志さん……)

由香里は心のなかで謝罪した。隠しごとをしていると思うと、胸が罪悪感でいっぱいになる。こうなってしまった以上、一生隠し通すしかなかった。

「沙緒里の具合はどうだい?」

浩志が対面キッチンのカウンター越しに話しかけてくる。昨夜、風邪気味だと伝えたので気になっているのだろう。

「少し熱があるみたいだから、今日は学校を休ませるわ」

言った直後にまた胸が痛んだ。ひとつの嘘がさらなる嘘を呼ぶ。この悪循環がさらなる悪夢を生みそうで恐ろしかった。

「由香里、顔色がよくないね。風邪をうつされたんじゃないか?」

「え……そ、そんなことないわ。大丈夫よ」

慌てて視線を逸らし、スクランブルエッグを皿に盛りつけていく。

顔色が悪く見えたとしたら、それは風邪ではなく牛島にレイプされた影響だ。極太ペニスで何度も犯されたせいで、股間の奥に妙な違和感が残っている。じつは昨日からずっと、長大な肉柱を挟みこんだままのような錯覚に陥っていた。

この調子で牛島に犯されつづけたら、そのうち飼い慣らされてしまうような気がする。なにしろ、こうして夫と二人きりなのに、あの巨大なペニスのことが頭から離れないのだから……。