『もうすぐ娘が帰ってくるんだろう? だったら早くイッたほうがいいぞ』
『あッ……ああッ……沙緒里ちゃん、こんなママを許して、あああッ』
謝罪の言葉を口にしながら、腰の動きはさらに激しくなる。そのはしたない姿は母親というよりも、快楽だけを追い求める一匹の牝だった。
(イキそうなの? ねえ、ママ、イキそうなんでしょ?)
沙緒里はドアの隙間に顔を押しつけて、涙を流しながら股間をクチュクチュといじりつづけた。
『ようし、出してやる。娘のベッドで中出ししてやるっ』
『そ、それだけはやめて、ああッ、なかだけは……あッ、ああッ』
口では抗っているが、腰の上下動はとまらない。むっちりしたヒップを打ちおろすようにして、巨大な肉柱を味わっている。ときおり見える肉胴は、たっぷりの愛蜜で妖しく濡れ光っていた。
『もうすぐだ、ううっ、もうすぐ出るぞっ』
牛島も限界が近づいているのか、苦しげな声を漏らしている。そして、由香里の動きに合わせて、下から腰を突きあげはじめた。
『あッ、あッ、すごいっ、奥までズンズン来るぅっ、はああッ』
由香里はひたすらによがり狂い、極太の男根を堪能するように腰を振りたくる。発情した牝の匂いが、廊下でオナニーに耽る沙緒里のもとまで漂ってきた。
(ママっ、わたしも……わたしもイキたいっ)
未知なる絶頂を求めて、沙緒里も指を激しくピストンする。息遣いが荒くなり、今にも喘ぎ声が漏れてしまいそうだった。
『おおおッ、出すぞっ、娘のベッドでイクんだっ、ぬおおおおおッ!』
牛島が気色悪いうなり声をあげて、肥満体を激しく震わせる。全身の贅肉を揺らしながら、母親の膣内に射精をはじめたのだ。
『ひいッ、なかはダメぇっ、ひああッ、熱いっ、ひッ、ひッ、沙緒里ちゃんのベッドなのに、あああッ、すごいっ、あああッ、イクっ、イックううううッ!』
由香里の裸体がのけ反り、剥きだしの乳房が大きく弾む。淫らがましい喘ぎ声を迸らせて、ついにオルガスムスへと昇り詰めていった。
(ああっ、イッたのね、ママ……わたしも、あッ、あッ、わたしもっ!)
沙緒里は母親のアクメを見届けると、膣に押しこんでいた中指をさらに深く埋没させた。
「あぐううッ!」
指先が処女膜に触れるのがわかり、制服に包まれた華奢な身体がビクビクと痙攣する。下唇を強く噛み締めて、溢れそうになる絶叫を抑えこむ。強烈な愉悦の波が押し寄せて、全身の毛穴からどっと汗が噴きだした。
膣の奥から新たな華蜜が湧きでて、パンティがグショグショになってしまう。それでも指を抜くことができず、いつまでも膣内を掻きまわしつづけた。
(こ、これが……イクってこと?)
雷に打たれたような衝撃で、頭のなかが真っ白になっている。沙緒里は床にぺたりと座りこみ、快楽の余韻に浸っていた。
『あ……なにを……う、牛島さん?』
『いいから大人しくしてろ』
部屋のなかから、なにやら不穏な会話が聞こえてくる。由香里は脱力した裸体をうつ伏せに押さえこまれ、牛島が手にした縄で縛りあげられていた。
両手を背後で拘束されて、胸の上下にも縄をまわされている。豊満な乳房が絞りだされているのが痛々しい。足首もひとまとめにされて縄掛けされていった。
(……え?)
沙緒里はドアの隙間から、母親が縛られていく光景をボーッと見つめていた。
頭が朦朧としており、まるで現実感が湧かない。スクリーンに映しだされる映像を眺めているような感覚だった。
牛島は縛りあげた由香里の裸体を、ベッドからおろして絨毯の上に転がした。そして突然、沙緒里がいるドアのほうを振り返った。その目は獲物を狙う猛禽類のような鋭い光を放っている。牛島が肥満体を揺すりながら、ゆっくりと向かってきた。
(え……な、なに?)
沙緒里の頬が引き攣った。ぼんやりしていた意識が急速に覚醒していく。逃げなければと思うが、身体に力が入らない。アクメの余韻なのか、迫りくる恐怖のためなのか、腰が抜けたようになっていた。
ドアが開けられても、沙緒里は身じろぎひとつできなかった。ただ怯えきった瞳で、中年男の裸体を見あげていた。
「覗き見するとは、いけないお嬢ちゃんだねぇ」
牛島が粘着質な声で語りかけてくる。そして口もとに卑猥な笑みを浮かべると、股間の逸物を揺らしてみせた。
(や……)
沙緒里は悲鳴をあげることもできず、目を見開いたまま生唾を飲みこんだ。
極太のペニスはいまだに青筋を浮かべていきり勃っている。濃厚なホルモン臭を放つ肉塊は、突きつけるだけで女を黙らせる圧倒的な迫力に満ちていた。
3
「行儀の悪い娘には、きついお仕置きが必要だな」
牛島の目がぎらりと異様な光を放った。
どうやら、最初から沙緒里が覗いていることに気づいていたらしい。それを承知のうえで由香里を犯していたのだ。
「あ……」
手首を掴まれて無理やり立たされたとき、沙緒里の唇からようやく小さな声が溢れだした。そして有無を言わさず部屋に連れこまれる。その瞬間、縛られて床に転がされている母親と視線がぶつかった。
「ママ……」
「さ……沙緒里ちゃん?」
由香里の顔が見るみる青ざめていく。
無残に縄掛けされた裸体を娘に見られて、激烈な羞恥を感じているのだろう。慌てて背中を向けると、少しでも肌を隠そうとするように丸くなった。