母娘喰い 奪われた媚肉

たまらずソファを握り締めて泣き叫ぶ。陵辱魔に中出しされたにもかかわらず、その衝撃で連続アクメに達してしまったのだ。

これまでの絶頂をはるかに凌駕する、身体がバラバラになりそうな快感だった。脳細胞まで灼きつくされたように、頭の芯がジーンと痺れていた。

「奥さん、あんた最高だよ。当分楽しませてもらえそうだな」

牛島の下卑た声が聞こえてくる。

由香里はソファに突っ伏して、ただ静かに涙を流していた。もう、この悪魔から逃れる術はない。肉体を支配されたことで、心まで屈服しそうになっていた。

昼を過ぎても、牛島は女体を貪りつづけた。

何度イカされたかわからない。牛島は驚異的な精力で、結局三度も膣の奥で射精した。身も心も徹底的に犯されまくり、ようやく解放されたのは日が西に傾きはじめた頃だった。

由香里は汗にまみれた身体をソファの上に投げだしていた。

服を脱がされて一糸纏わぬ姿になっている。膣口からは白濁液がゴポッゴポッと下品な音を立てて逆流していた。

もう涙も溢れてこない。まるで廃人になってしまったように、焦点の合わない瞳を宙に向けていた。

いったい、どれくらい呆けていたのだろう。ふと身を起こしたのは、娘の帰宅時間が迫っていることに気づいたからだ。

脱ぎ散らかされた服を掻き集めると、部屋中に残されている陵辱の痕跡を慌てて拭き取った。そしてバスルームに駆けこみ、熱いシャワーを頭から浴びる。身体が温まってくると、ふいに大粒の涙が溢れだした。

「うっ……うぅっ……うわああっ」

嗚咽はすぐに号泣へと変わり、魂まで震えるような恥辱に苛まれる。卑劣な男に狂わされたことが悔しかった。そして家族を、愛する夫と娘を裏切ってしまったことが悲しくてならなかった。

ひとしきり泣いたことで、少しだけ気分が落ち着いた。とはいえ、肉体を穢されたショックと深い後悔の念が消えることはなかった。

急いで身なりを整えると、キッチンに入って中途半端だった洗い物を済ませる。そして夕飯の支度をはじめようとしたとき、娘が学校から帰ってきた。

「おかえりなさい……」

平静を装ったつもりだが、上手くいっただろうか。とにかく、陵辱されたことを家族に知られるわけにはいかなかった。

「ただいまぁ。ううん、新築の匂いがするぅ」

沙緒里はリビングに入ってきた途端、おどけた様子で伸びをする。そして制服姿のままソファに腰をおろした。

「あれ? なんかヘンな匂いがする」

娘のつぶやく声が聞こえて、心臓がキュッと竦みあがる。綺麗に拭き取ったつもりだったが、まさか牛島の精液がソファに付着していたのだろうか。

「ねえ、ママ。今日の晩ご飯はお魚?」

沙緒里が対面キッチンに近づいてくる。そして首をかしげるようにして、顔を覗きこんできた。

「さ、沙緒里ちゃんの好きなハンバーグよ」

「ママ、どうしたの? 目が腫れてる」

先ほどシャワーを浴びながら泣いたせいだろう。瞼が腫れぼったくなっていた。少しなので誤魔化せるかと思ったが、娘は意外としっかり見ているようだ。

「もしかして……泣いたの?」

「ち、違うわよ……さっき……その、目にゴミが入ったから……」

苦しい言い訳をしながら、無理に微笑んでみせる。沙緒里は納得していないようだったが、それ以上追及しようともしなかった。

──今度俺の言うことを聞かなかったら、写真をバラ撒いて娘もレイプしてやるからな。

牛島の脅し文句が脳裏によみがえる。

家族を守るためには、レイプされた事実を隠し通さなければならない。これから先も、あの卑劣な中年男に従うしかなかった。

第三章 ロストヴァージンは母親の前で

沙緒里はポニーテイルを揺らしながら、駅から自宅への道のりを急いでいた。

(ママ、大丈夫かな?)

母親の様子が心配だった。

昨日の朝から元気がなく、無理をしているように見えた。しかも沙緒里が学校から帰ってくると、泣いていたらしく瞼が腫れていたのだ。

もしかしたら、なにか悩んでいるのかもしれない。そういえば、リビングに腐った魚のような匂いが漂っていたが、あれも関係あるのだろうか。

今朝も目の下に隈を作っていた。それでも明るく振る舞っているのが逆に痛々しかった。だから今日は授業が終わると、クラスメイトたちとおしゃべりもしないで帰路についた。とにかく早く帰りたかった。

沙緒里はこの春、菫ヶ丘女学園に入学したばかりの高校一年生だ。

紺色のブレザーの胸ポケットには、菫の花をモチーフにしたエンブレムが入っている。赤のリボンタイに赤いチェックのミニスカート、それに紺色のハイソックスという制服は、地元の高校生たちの憧れの的だった。

名門女子高と言われている菫ヶ丘女学園の学生になり、さらに先日十六歳になったことで、いよいよ大人への第一歩を踏み出したと思っている。母親の様子がおかしければ、助けてあげるのは自分の役目だと考えていた。

(わたしがしっかりしないと。パパはお仕事で忙しいんだから)

沙緒里は家路を急ぎつつ、両親の顔を思い浮かべた。

やさしい母親のことが大好きだった。新築の家を買ってくれた父親にも感謝している。両親にはいつまでも仲良しでいてもらいたい。そのためには、自分も母親の悩みを聞いてあげられるくらい大人になりたかった。