母娘喰い 奪われた媚肉

「あッ……あッ……や、やだ、どうして?」

「動かせば動かしただけ気持ちよくなれるぞ。奥が好きなんだろう?」

耳もとに息を吹きこみながら、乳首を摘みあげられる。すると電流のような快感が乳房全体を包みこみ、四肢の先まで伝播した。

「ああンっ、それダメです……あッ、ああッ」

もうこうなったら拒絶できない。股間をぴったり密着させたまま、腰をしゃくりあげるように振りたくる。はしたないと思いつつ、膣壁にカリが食いこむように下腹部を波打たせた。

「こ、擦れてる、なかで……ああッ、ゴリゴリって」

「たまんないだろう? もう旦那の粗チンじゃ満足できないぞ」

牛島の声がまるで催眠術のように頭のなかで反響する。夫のことを言われるとつらくなるが、それでも肉体は快楽を追い求めていた。

「わたしは、浩志さんだけを──ひああッ!」

真下から腰をズンッと突きあげられて、剛根が穿ちこまれる。亀頭が口から出てきそうな衝撃に襲われ、頭のなかが真っ白になった。

「あああッ、い、いいっ、うああッ、も、もうダメっ、あッ、あッ」

「旦那がなんだって? 俺のチンポのほうがいいだろう?」

「だ、だって……ふ、太くて、長いから……あンンッ」

腰の動きが加速して、太幹をギリギリと絞りあげる。すると快感が爆発的にひろがり、猛烈なスピードで絶頂感が押し寄せてきた。

「ああッ、もう、もうっ、ああッ、すごいっ、あッ、あッ、イッちゃうっ、いやなのに、あああッ、イクっ、もうダメっ、ひああッ、イッちゃうううッ!」

顎を跳ねあげて背筋を大きくのけ反らせる。全身の筋肉を硬直させながら、あられもない声で絶頂を告げていた。

由香里ひとりでアクメに昇り詰めると、力尽きて背後に倒れこんでいく。ちょうど牛島に寄りかかるような格好だった。

「もうダウンか。俺はまだイッてないんだぞ。自分だけイクとは、まったくだらしない奥さんだ」

牛島は楽しそうにつぶやくと、脱力した由香里の裸体をベッドに横たえた。

硬直したままのペニスは、愛蜜にコーティングされてヌラヌラと妖しい光を放っている。まだ射精をしておらず、暴力的な牡の匂いを発散していた。

「どうやら、奥さんじゃ俺を満足させられないみたいだな」

牛島がベッドから立ちあがろうとする。由香里は絶頂の余韻に四肢を震わせながらも、慌てて中年男の体に縋りついた。

「ま、待ってください……お願いですから」

脂肪だらけの腰に背後から抱きつき、必死に行かせまいとする。この陵辱魔が娘の部屋に向かおうとしているのは明らかだった。

「奥さんが射精させられないなら、お嬢ちゃんにやってもらうまでだ」

「それだけは……もう一度、わたしにもう一度やらせてください」

涙ながらに許しを乞う。絶対に行かせてはならない。絶頂直後で身体に力が入らないが、全身全霊をかけて阻止しようとしていた。

「手を離すんだ」

「いやです、死んでも離しません!」

「自分だけ気持ちよくなっておいて、困った奥さんだな」

牛島が苦笑を漏らしたとき、いきなり何者かが寝室のドアを開け放った。何事かと思えば、愛らしい顔を引き攣らせた沙緒里が立っていた。

「ママ、もういいの……」

沙緒里はベッドの脇までやってくると、悲しげな声でつぶやいた。そしてピンク色のパジャマに包まれた身体を震わせる。黒目がちの瞳からは、真珠のような涙をポロポロと溢れさせた。

「ありがとう、わたしのために……」

どうやら沙緒里の部屋まで、由香里の懇願する声とよがり啼きが聞こえていたらしい。無視することができず、危険を承知でやってきたのだろう。

「沙緒里ちゃん、部屋に戻って」

由香里は自分の裸体を手で隠し、やさしく娘に語りかける。とにかく、沙緒里と牛島を近づけたくなかった。

しかし、沙緒里は自らパジャマのボタンを外しはじめる。硬い表情のまま上衣を脱いで、ささやかな乳房の膨らみを露出させた。さらにズボンもあっさりおろし、飾り気のない純白パンティを露わにしてしまう。

「な、なにを……しているの?」

由香里は不安になって問いかけた。だが、沙緒里は答えることなくパンティまで脱いで、ついに一糸纏わぬ全裸になった。

発展途上のスレンダー体型は、十代の瑞々しさが溢れている。小さな乳房の膨らみの頂点では、愛らしい乳首が羞恥のために震えていた。

「ママのこと、守りたいの……守られてるだけはいや」

沙緒里の声は震えていたが、悲壮なまでの覚悟が感じられる。ただ無謀なだけではなく、強い意志のもとに決断したのが伝わってきた。

「沙緒里ちゃん……いつの間に……」

娘はもう泣いてばかりの子供ではなかった。

自分なりに強くなろうとして、少しずつ成長していたのだろう。子供だとばかり思っていたが、親が気づかないうちに大人になっていたのだ。

「おじさん……わたしがママの代わりになります」

さすがに顔から血の気が引いて白くなっている。しかし、それでも沙緒里はきっぱりと宣言した。

「な……なにを言ってるの、いいから部屋に戻るのよっ」

慌てて説得しようとするが無駄だった。それまで黙って見ていた牛島が、沙緒里の手首を掴んだのだ。

「お嬢ちゃんはやさしい娘だねぇ。そうか、ママを守りたいのか。それなら、早い方がいいよ。ママはもう疲れてるみたいだから」