その粘着質な声には、獲物を逃すまいとする悪辣さが感じられた。
「は……はい……」
「じゃあこっちにおいで。ママの近くがいいだろう?」
牛島は立ちつくしていた沙緒里をベッドの上にあげると、由香里の左隣に横たわらせた。ダブルベッドなので、二人が並んで寝ても余裕があった。
「沙緒里ちゃんのこと、守りたかったのに……」
「ごめんなさい……でも、わたしだってママのこと……」
由香里が慈愛に満ちた瞳を向ければ、沙緒里もやさしい眼差しを向けてくる。母娘で視線を交わし合い、右手と左手を重ねていく。指をしっかり絡ませて、互いの体温を感じながら熱い涙を溢れさせた。
「母娘で仲良くやってるところ悪いが、お嬢ちゃんのオマ○コを貸してもらうぞ」
牛島も巨体を揺らしながらベッドにあがってくると、さっそく沙緒里に覆い被さった。細い下肢を開かせて、でっぷりした腰を割りこませたのだ。
「ああっ、娘は許してください!」
叫ぶような声で懇願する。しかし、牛島が聞く耳を持つはずもなく、目をギラリと光らせた。
「奥さん、邪魔をしたら、全部旦那にぶちまけるぞ」
「そ、そんな……」
「手は繋いだままでいろよ。そのほうが興奮するからな」
グローブのように大きな手が、沙緒里の小さい胸に伸びていく。妙にやさしい手つきで乳肉を揉みほぐし、先端のポッチを太い指で摘みあげる。すると娘の華奢な身体にヒクッと官能的な震えが走った。
「ひゃっ……」
「気持ちいいだろう? ほら、乳首が硬くなってきたぞ」
「やンっ、恥ずかしいです……ンンっ」
沙緒里は肩を竦めるようにして羞恥を訴える。乳首をいじられるたびに、由香里の手を強く握り返してきた。
「沙緒里ちゃん……ダメなママを許して……」
由香里は涙を流しながら謝罪する。我が子を守れなかった責任が、心に重くのし掛かっていた。
「泣かないで、わたしは大丈夫──ひンンっ」
沙緒里の声が途中から卑猥な喘ぎに変化する。牛島が乳首に吸いついたのだ。充血した乳頭を口に含まれて、舌先で転がされている。沙緒里は眉間に嫌悪の皺を刻みこんで、下唇を小さく噛み締めた。
「くうっ、い、いや……はンっ、やだ、あンンっ」
「いやがってる割りには、いい声が出てるじゃないか。本当は感じてるんだろう? ママの前だからって遠慮することないんだぞ」
牛島がからかうように言いながら、左右の乳首を舐めまくる。愛らしいピンク色の突起は、由香里の目から見ても恥ずかしいほどに尖り勃っていた。
(沙緒里ちゃん、まさか……そ、そんなはずは……)
慌てて自分の考えを否定する。だが、娘の顔に浮かんでいるのは、嫌悪だけではないような気がした。
「ひっ……あ、当たってます、硬いのが……」
「そろそろ欲しくなったんじゃないのか? ほら、クチュクチュって音が聞こえるだろう。お嬢ちゃんの割れ目が濡れてるんだぞ」
剛根の先端が沙緒里の陰唇にあてがわれているのだろう。牛島が腰を蠢かすたびに、湿った音が響き渡っていた。
「じゃあ、挿れるから力を抜けよ。それっ」
「ひああッ、痛っ……ひッ……ひいッ」
沙緒里が苦しげな声をあげる。昨日に引きつづき、またしても陵辱者のペニスを挿入されてしまったのだ。
「ひどいわ……あんまりです」
目の前で娘をレイプされながら、由香里はどうすることもできない。助けたい気持ちはもちろんある。だが、すでに牛島は絶対的な支配者として君臨しているのだ。逆らうことなど考えられなかった。
「お嬢ちゃんの一番奥に挿れてあげようね。お嬢ちゃんのママは、奥を擦られるのが大好きなんだってさ」
牛島は股間をぴったり密着させると、沙緒里の両脚を大きく持ちあげていく。そして両膝が顔の横に来るほど、華奢な身体を折り曲げてしまった。
「ううっ、苦しいよぉ……」
「大丈夫だよ。これは屈曲位っていうんだ。苦しいのがクセになって、そのうち気持ちよくなるんだぞ」
沙緒里が訴えるのを無視して、牛島が腰をグイグイと振りたくる。剛根が娘の割れ目に穿ちこまれて、激しく出入りを繰り返していた。
「あうっ、やだ……ひああっ」
「いやらしい声が出てるぞ。少し感じてきたんじゃないか?」
「ああ、やめてください、娘が死んでしまいますっ」
とても見ていられなかった。このままでは沙緒里が殺されてしまうような気がして恐ろしい。それでも、由香里は手を握っていることしかできないのだ。
「ひッ……ひあッ……お、奥まで来てるぅっ」
「そうだろう。俺のチンポはお嬢ちゃんのパパよりも、ずっと大きいんだぞ」
牛島が長大なペニスを力強くピストンさせる。昨日ヴァージンを失ったばかりの沙緒里は、苦しみつつも悩ましく顔を顰めて由香里の手を強く握ってきた。
「ああンっ、ママ……なんかヘンなの……」
「さ、沙緒里ちゃん……」
肉の凶器で串刺しにされている我が子を、ただ涙を流しながら見つめている。なんとかしたいと思っても、牛島ににらまれるだけで動けなくなってしまう。
「助けてあげられなくてごめんね……うっぅぅっ」
「違うよ、ママ……わたしがママのこと助けてるんだから……」
沙緒里は肉柱を抜き差しされながら、潤んだ瞳で見つめてくる。その双眸の奥には、なにやら妖しい光が宿っているような気がした。