放課後の蜜肌教室 人妻女教師と優等生

(う、うわあ……すごい眺めだっ)

幸太の意識はカッと赤熱した。もはや下半身の充血を抑えるのは不可能だった。ズボンの前が勢いよく盛り上がるのを感じ、前かがみになってしまう。そのせいで余計に、真弓の胸元が視界へ飛びこんでくる羽目になった。

量感豊かな乳房は下半分がブラジャーのカップに覆われ、上半分は白い肌をさらしている。色はやはり黒だった。色香たっぷりの女教師に一番似合う色だ。

(……考えてみれば、放課後に真弓先生と二人っきりで補習ってことだよな)

刺激的な想像が脳裏を駆け巡り、幸太はカーッと全身を熱くした。

彼女が人妻だということは、もちろん知っている。たしか結婚して五年が経つはずだ。夫がある女性への思慕は許されない、ということも分かっていた。

それでも真弓への想いは、出会ってから日を追うごとに膨らんでいくばかりで、募る憧憬がどうしようもなく少年の内面を灼く。

「……その元気を、勉強にも少しは注ぎなさいね。浅野くん」

充血する下半身にちらり、と目線を落とし、真弓がささやいた。おそらく幸太が勃起していることに気づいたのだろう。それでも大人の余裕なのか、表情ひとつ変えずに平然としている。

一方の幸太は、耳の付け根まで顔が真っ赤になるのを自覚していた。

第一章 放課後の補習は筆下ろし

放課後になり、一年三組の教室で幸太は英語の補習を受けていた。颯爽と教壇に立つ真弓が、美しい発音でひとつひとつの英文を説明していく。窓からはオレンジ色の夕陽が差しこみ、床や机に茜色をした光と影のコントラストを作り出している。

たった一人で授業を受けていると教室がやけに広く感じた。静かな教室内に女教師の流暢な英語が響く。

(あの真弓先生と二人っきりなんだよな)

クラスの中でただ一人赤点を取り、補習を受けている──

そんな屈辱的な事実も忘れ、幸太は至福のつぶやきをもらした。胸の鼓動は高まりっ放しだった。四月にクラス担任になった真弓と出会って以来、自信と色香あふれる凛とした姿に惹かれ、高嶺の花と憧れてきたのだ。

「じゃあ今説明したところまでを書き出すわね。最後に問題を書くから、あたしの説明を踏まえて解きなさい」

真弓がこちらに背を向け、板書をはじめた。黒板へチョークを走らせる動きに合わせて、タイトスカートに包まれた双尻がリズミカルに揺れる。身体にぴったりフィットする素材らしく、凝視すると臀部の割れ目がかすかに見える気がした。

(真弓先生って本当にオトナの女って感じ。色っぽいや)

周囲に人の目がないこともあり、幸太の行為にも遠慮がなくなっていく。上体を机から乗り出すようにして真弓の臀部を目で追う。

「答えが書けたら、あたしのところまで持ってきてちょうだい。採点するから」

真弓の出した問題は難解だった。あるいは授業や補習をきちんと聞いていれば解けるレベルなのかもしれないが、幸太は彼女の姿に見とれてばかりで授業などほとんど耳に入らない状態だ。

当然のことながらなかなか解けず、渡された答案用紙は真っ白だった。

「わからないなら質問していいのよ。先生は、君を苛めているわけじゃないんだから」

硬質のヒール音を響かせ、真弓が幸太の席まで歩いてくる。近づくにつれて香水の匂いが漂い、鼻腔を甘くくすぐった。三十二歳という年齢相応に落ち着いた匂いの香水だ。大人の香りを嗅いだ気がして我知らず胸が高鳴った。

「あら、なにも書けてないじゃない。あたしの授業をちゃんと聞いていたの?」

「それは……」

「ちょっと立ちなさい。これは能力じゃなくてやる気の問題だわ」

キッとにらまれ、幸太は大慌てで立ち上がった。その瞬間足が机の脚部に引っかかり、バランスを崩す。

「う、うわっ」

よろめきながら前方に倒れると、頬のあたりに柔らかな感触が当たった。

(なんだ、いったい)

その感触の正体も分からないまま、なかばパニック状態で両手を動かす。むに、むに、と心地よい感触を揉みしだいた。触れているだけで気持ちがよくて何度も何度も揉んでしまう。柔軟さと強い弾力性を兼ね備えた極上の触感だった。

しばらくの間その感触に酔いしれてから、幸太は突然我に返った。

「あ、あれ? これってもしかして──」

今さらのように前方へ視線を向けると、美貌の女教師が燃えるような瞳で幸太を見据えていた。狼狽したまま視線を手元に落とす。幸太は転びそうになった拍子に真弓のバストを思いっきり鷲づかみにしていたのだった。

(う、うわ、真弓先生のおっぱい、触っちゃった。どうしよう)

服の上からとはいえ憧れの真弓の乳房に触れてしまうというハプニングに泡を食いながらも、申し訳なさと喜びとがこみあげて幸太は思わず頬を緩める。一瞬の出来事だったが幸太の両手のひらにはしっかりと女教師の双丘の感触が残っていた。

(ああ、すごかった。真弓先生のおっぱい、あんなに柔らかいなんて)

「こら、浅野くん。今のはセクハラよ」

しかしその喜びもつかの間、美しい切れ長の瞳でにらまれ、幸太は息が詰まるような緊張感を覚える。同時に、憧れの女教師を怒らせてしまったショックで胸が痛んだ。

「ご、ごめんなさいっ。僕、その、何がなんだかわからなくて、えっと……」