放課後の蜜肌教室 人妻女教師と優等生

「ああ、そうよ……上手」

真弓の息が軽くはずんだ。ルージュの塗られた朱唇がわずかに開き、ピンク色の舌先がのぞいている。口の端が唾液で濡れていた。右に続いて、左も……両手の指先でいじっていると、いつの間にか左右の乳首は両方とも固くちあがっていた。

(女の人のおっぱいって、こんなふうになるんだ……!)

情感たっぷりに喘ぐ真弓を目の当たりにして、幸太は背筋をゾクゾクとさせていた。うなじのあたりがほんのりと赤く染まり、湯気を立てているように見える。匂いたつような大人の色香に、気がつけばズボンの前は大きくテントを張っていた。

まだ童貞の、高校生の少年には刺激的すぎる光景だった。はちきれんばかりに勃起したペニスは脈動し、今にも射精してしまいそうなほどだ。

「ふうっ……先生ばかりが気持ちいいんじゃ不公平ね。君にも天国を見せてあげるわ」

真弓が幸太の股間に手を伸ばした。何をされるんだろう、と淫らな期待感で動きを止める。ズボンのジッパーを下ろされ、ブリーフの中から膨らみきった肉茎を取り出された。

外気に直接触れて男根全体がひやりとする。ジッパーの間から飛び出したペニスは急角度にそそり立ち、鈴口の周辺が先走りの液で濡れそぼっていた。

「あら、こんなになって。若いのね、うふふ」

女教師はしなやかな指先をカチカチに勃起した肉茎へ伸ばした。指の腹で棹の表面を根元から先端に向けてなぞる。円を描くようにして亀頭を軽く圧迫する。

「どう、浅野くん? 感じるかしら」

「き、気持ちいいですっ……」

幸太はうわずった声でそう返事をするのが精いっぱいだった。指先で、指腹で、あるいは手のひらで、ペニスのあらゆる部分をこすられるたびにジンジンとした愉悦が下肢全体にこみあげる。

「先生、どうして僕にこんなことをっ……」

気持ちよさにうなりながらも幸太は混乱していた。

美しい女教師にファーストキスを捧げ、乳房を触らせてもらい、今また自分の分身器官をいじってもらっている。平凡な高校生に過ぎない幸太からすればまさしく夢のような出来事だ。

(でもどうして? 先生はどうして僕なんかに……?)

「君が可愛いから、じゃ理由にならないかしら? 前々から興味があったのよ」

真弓が長い茎に沿って指の腹を上下させた。微妙に圧迫感を強めたり弱めたりしながら絶妙のタッチで撫でていく。

そのたびに下肢全体に甘い性悦の電流が走った。びくん、びくん、と肉棒全体が上下に跳ねる。

「だって僕……僕なんか、真弓先生が興味を持つような人間じゃないです……僕なんて、僕なんかが……」

魅惑的な女教師と向き合っていると否が応でも劣等感を刺激される。類稀な美貌を誇る真弓と、凡庸そのものの自分とを心の中で比較してしまう。

幸太と真弓とでは何もかもが違う。釣りあうはずがない。自己嫌悪がわきあがり、少年の心をドス黒く塗りつぶした。

(僕が……僕なんかが先生と……)

「自分に自信がないっていう顔しているわね」

真弓は幸太の気持ちを見透かしたかのように艶然と微笑んだ。顔を寄せてそっと頬にキスをする。

「自分を卑下するのはよくないわ。浅野くんはこんなに立派なものを持っているのに……さあ、もっと気持ちよくしてあげましょうか」

しなやかな指先が一気に加速した。十本の指は別々の生き物のように躍り、肉棒の先端を、茎胴を、付け根を、さらには陰嚢にまで──あらゆる場所を撫でさすり、圧迫し、快楽の刺激を加えていく。

女教師の手つきは熟練したものだった。幸太の愉悦を高めつつも、焦らすようにいたぶってくる。指戯の巧みさはそのまま彼女の豊富な性体験をあらわしていた。

(真弓先生……家では旦那さんにもこういうことをしているのかな)

今さらながらに、彼女は人妻なのだという事実に思い至る。童貞の少年は抑えきれない嫉妬を感じた。怒りとも悔しさともつかないもどかしさに胸を灼かれる。

「ふふ。遠慮しないで、いつでもイッていいのよ」

小悪魔を思わせる笑顔で真弓がうながす。そう言いながらも自在に躍る指はけっして休むことなく少年の太幹を攻めたてる。

「わぁっ……すごい、すごいよぉ」

なすすべもなく幸太はやるせない悲鳴を上げた。一方的に翻弄されているのは男として情けなかったが、性的なキャリアがあまりにも違いすぎる。じん、じん、と断続的に響く痺れは甘痒い愉悦へと変わり、下肢全体を灼熱させた。

「だ、だめだぁっ」

幸太はたちまち降参の声を上げた。普段やっている自慰と今女教師に施されている手コキは、原理的には同じものだ。両方とも手でペニスをしごくという行為に変わりはない。

なのに年上の女教師に自分の一番恥ずかしい場所を触れられている、愛撫されているという思いだけで、これほどまでに興奮度と快感に差が出てしまう。

びくん、びくん、とペニスの脈動が一気に強まる。爆発的な勢いで射精感が高まり、十六歳の肉棒がワンサイズ膨らみを増した。

「あああっ! 出るぅっ」

腰を大きく前にしならせ、肉棒を突きだし、幸太は思いっきり射精した。どびゅっ、どびゅっ、と白く濁った体液を勢いよく吐き出す。

「ううっ……く、ぅっ……」

自慰のときとはまるで満足感が違っていた。これほど心地のよい射精は初めてだ。