家政婦は蜜尻女子大生 初恋の君と恋人の甘いご奉仕

という紬の言葉に送られて風呂に入り、すでに十分ほどが経っていた。

寒い季節ならいざ知らず、真夏である。お湯の熱さにそろそろのぼせそうになっていた。痺れをきらし始めたころ、やっと紬が洗面所に姿を現した。

(き、来た)

「ご主人様。そろそろお背中をお流ししましょうか?」

磨りガラスドアの向こうから聞かれた。緊張した、硬い声だった。

「あ、うん。お願い、できるかな」

今や遅しと待ちかねていた裕はお湯の飛沫音を豪快にあげて湯船から立ち、洗い場に身を移した。早々とスタンバイすることで、土壇場になって「やっぱりできません」と逃げ出してしまうかも知れない紬を牽制したつもりだ。

「か、かしこまりました……」

全裸の裕が扉に背を向け、洗い場の風呂椅子に腰を下ろしたのは、磨りガラス越しに紬にも見えたはずだ。

狼狽した声で返事をすると、紬はそそくさとドアの前を離れた。裕はそっと後ろを振り返る。磨りガラス越しに、着ているものを脱ぎ始めた紬の姿がぼんやり見えた。

洗面所の鏡に向かい、栗色の髪をくるくると巻いてアップにしているようだ。髪をまとめ終えると、深呼吸をしたのが分かった。

(さあ、脱ぐぞ)

つい生唾を飲みそうになる。すでにエプロンは身につけていなかった。紬は両手をクロスさせてコーラルピンクのポロシャツをたくし上げ、首から抜く。

(うおっ、おおぉ……)

磨りガラス越しの出歯亀ではあったが、女体が雪のように白いことと、ブラジャーに包まれた大きな乳房がダイナミックに揺れていることが分かった。

紬はポロシャツを丁寧に畳むと、洗面所の脇にある脱衣籠に身を屈めて置いた。

こんな淫らなストリップを目にして、平常心でいられるはずがない。股間がジンジンと甘酸っぱく疼き、陰茎が海綿体を膨らませて雄々しく反り返りだす。

(いよいよだ)

スカートの脇の部分に手を伸ばした紬が、躊躇したように動きを止める。

(お、お願い。ためらわないで)

祈るような気持ちで、磨りガラスの向こうを見た。

紬はもう一度大きく息を吐くとスカートのファスナーを下ろし、ボタンをはずす。

すとん、とスカートが床に落ち、魅惑の股間が露わになった。

(あぁ、すごい……)

ショーツはブラジャーと同じ色に見えた。裕は目を剥いた。衣服の上からでも分かっていたことだが、紬の臀部の張り出し方は尋常ではなかった。

細いウエストがえぐれるようにくびれたかと思うと、見事に実りきった豊満なヒップともっちりしたふとももが圧倒的量感で張り出している。

裕のペニスはさらにムクムクと血を集め、完全に勃起して天を向いた。

どうしようかと戸惑ったが、隠そうとしたところでどうにもならない。手で隠すことすら放棄し、勃起ペニスを堂々と晒して紬を出迎えることにした。

(来るぞ)

胸と股間を隠すだけのセクシーな下着姿になった紬は、スカートを畳んで脱衣籠に入れると、覚悟を決めたように浴室のドアに近づいた。

裕は慌ててドアに背を向け、盗み見などしていなかったふりをする。

「お、お待たせいたしました」

おずおずと言いながら、紬がドアを開け、ついに姿を現した。そのとたん、苺シェイクのような甘ったるい匂いが風呂の中いっぱいに香り立つ。ほとんど裸も同然の状態まで肌を晒したことで、女体から滲み出す芳香は段違いに濃厚なものになっていた。

「あ、うん。それじゃ、お願い」

裕は紬の女体が放散する得も言われぬ芳香にうっとりしつつ、ボディソープのボトルとスポンジを背後の家政婦に渡した。

「はい。失礼、します……」

紬は背後に膝立ちになると風呂桶に湯船の湯をすくい、裕の背中にそっとかけてすべらかな手で肌をなぞった。それだけで、ペニスがピクンと脈打ってしまう。

目の前の壁に、鏡があった。そこに映った紬の顔は羞恥と緊張のせいで紅潮し、可哀想なほどこわばっている。

ボトルのポンプヘッドを押した。スポンジにソープを取り出し、手を使って泡立てる。そうやって動くたびに、ブラジャーに包まれた巨乳が肉を揺らした。

かなり大きなカップのブラジャーだったが、包まれた肉実はいかにも窮屈そうだ。

(ううっ、たまらない)

裕は肉棒を握りしめてしごきたい衝動を必死に抑えた。そんな少年の細い肩に片手を置き、紬は泡まみれのスポンジを背中に擦りつけ始める。

「痛かったら、おっしゃってください」

必死に平静を装っていたが、声が可愛く震えていた。スポンジは裕のうなじのあたりを丁寧に洗い、円を描く動きで肩から背中、腰へと下りていく。

「つ、強すぎませんか?」

「ううん、気持ちいいよ」

股間では、雄々しく屹立した肉棒がなおも疼き続けていた。いつ紬に気づかれるかと思うと、胸のドキドキが高まる。

「ね、ねえ。こういうこと頼む『ご主人様』って、他にもいた?」

「え? あ、いえ……初めてです」

「……だよね」

何かしゃべらなければと思って口にした話題だったが、恥の上塗りをする展開になりそうで慌ててやめた。やはりこんな奉仕を頼むこと自体おかしいに決まっている。

(でも……あぁ、僕もう、どうにも我慢が……!)

裕の理性は、半裸の年上美女に背中を流してもらうという、十八歳の少年にはパラダイス以外の何ものでもないエロチックなシチュエーションに崩壊寸前だった。