甘酸っぱさと酪農臭。野性味溢れる牝の性器独特の分泌物の香り。今はそこに、小便の匂いもたっぷり混じっている。
「紬さん。綺麗にしてあげる。おしっこの残り、僕の舌で。んっ……」
「あ。あぁ、ご主人様。いや、あはあぁ……」
ぴちゃぴちゃ。んぢゅる。チュパ。ぴちゃ。ぢゅぱ。れろ、れろれろ。
裕は美しいピンク色をした膣粘膜を夢中になって舐め立てた。上の方にある小さな穴が尿口。下の窪みが膣穴だ。
尿口からは、今なお金色をした聖水の残滓がちょろちょろと溢れ出していた。
ミルクを舐める猫みたいにピチャピチャと音を立てて尿口を舐め、小便を拭う。
「あうっ、だ、だめ。汚いです。汚いわ。ご主人様、そんなとこ舐めちゃだめ」
紬は盛んに上体をねじり、栗色の艶髪を振り乱して訴えるように言った。
「汚くない。僕、紬さんのものなら、ちっとも汚いなんて思わない。んっ……」
暴れる女体を力任せに押さえつけ、なおも舌を踊らせた。強烈なアンモニア臭と塩辛い味が鼻と舌を刺激し、痺れさせる。
「あん、やだ。恥ずかしい。ご主人様、お願いです。もうやめて。あぁ……」
(……えっ)
紬の喉から零れる声に変化が生じた。小便の残滓をあらかた舐め取ったころだ。
ふと見ると、浄め終わった穴の下方にヌルヌルした液体が溢れ出していた。
(紬さん、感じて来たんだ。愛液が溢れてきた)
それまで以上に身体が熱くなった。己の舌で紬を感じさせていると思うと、獰猛な獣の欲望が膨張してくる。
「つ、紬さん。これ、濡れてるんだよね。そうだよね。んっ……」
震える声で言うと、今度は膣穴をれろんと舌で舐め弾いた。そのとたん、紬の声が「ひいぃ」とひと際高く跳ね上がる。
「だ、だめ。そこはだめ。ご主人様、いけません。わたしには婚約者が」
(こ、婚約者……! あぁ、いやだ。そんなこと聞きたくない)
「分かってる。僕にだって遥香先輩が。でも、もう我慢できないんだ」
さっきまで以上に激しくもがく女体を強引に押さえつけ、豊潤な愛蜜を分泌させる牝穴を舌で舐めた。
感じるのだろう。裕の舌が跳ね上がるたびに、もっちりした肢体が電気でも流されたようにビクン、ビクンと痙攣する。
「いや。舐めないで。あん、そんなことされたら。ふわ。あん、いやん。ご主人様」
「たまらない。自分でも分からないんだ。どうしてこんなに紬さんに惹かれるのか」
「ご、ご主人様。あっあっ。ふわっ……」
拒む気持ちを、肉の悦びが上回り始めたのか。渾身の力で暴れていた紬の抵抗が少しずつ弱まっていく。と同時に、舐めれば舐めるほど、子作りの肉穴からはさらなる淫蜜が湧き出した。甘酸っぱい牝臭が強くなり、唾液の匂いと混じりあう。
「紬さん。すごく興奮する」
裕は窄めた唇をピンク色の肉穴に押しつけ、ストローでジュースでも吸うように汁を啜った。ドロドロととろみを帯びた液体が勢いよく口中に飛びこんでくる。
「ひいぃ。あぁ、だめ。だめぇ。感じちゃう。そんなことしないで」
(あぁ、紬さんが「感じちゃう」って。た、たまらない)
紬の淫らな反応にいっそう恥悦を炙られた。
ぶちゅ。ちゅうちゅう。ぢゅぷる。ちゅぱ。ちゅうちゅぱ。ぢゅるぢゅる。
「あぁ、いや。だめ。か、感じちゃう。恥ずかしい。そんな音立てて啜らないで」
引きつった艶声で紬が叫んだ。見ると、さっきまで肉莢のなかに恥ずかしそうに身を潜めていたクリトリスがいつしかずる剥けになって莢から飛び出している。
(あっ、紬さん、クリトリス意外に大きい。乳首と同じだ)
勃起した乳首が大ぶりになるのと同様、牝芽も硬く痼るとかなりの大きさだった。体液でぬめ光る肉真珠の輝きに息苦しさが募り、責めの矛先を淫核に変える。
強く舐め弾くと紬は身体をバウンドさせ、「ひいぃ」と金切り声を上げた。
「や、やだ。そこはやめて。痺れちゃう。身体が、あぁ、ビリビリしちゃうんです」
「か、可愛い。いやらしい。僕、おかしくなりそうだよ。んっ……」
「いや。だめぇ。感じちゃう。やだ、そんな風にほじらないでください。ああぁ」
さらに莢からこじりだそうとするような淫熱溢れる責めに、紬は艶めかしい声を上げてもっちりした女体をのたうたせる。啜るのをやめた牝穴からは、ところどころ白濁した粘り蜜が出口を求めて漏れ出してくる。
「紬さん、もうだめ。自分を抑えられない」
紬の媚肉とそのまわりを生臭い唾液でベチョベチョに穢した裕の沸騰感は臨界点を越えていた。道徳も倫理も、遥香の笑顔も紬の婚約者への後ろめたさも、すべてが淫悦の劫火を燃え盛らせる薪に変わる。
トランクスごとジャージを脱ぎ捨てた。ゴツゴツした青筋を隆起させて勃起したまがまがしい牡肉が、雄々しくしなりながら威容を晒す。
「えっ、や、やだ、ご主人様。いけません。それはだめです。だめです!」
裕の下半身に目をやった紬は大きく目を見開き、弛緩しかけた裸体に再び力を漲らせ、少年の拘束から逃れようとした。
だがそんな家政婦のいやがる姿が、裕の劣情をよけい高めてしまう。
「あぁ、紬さん」
Tシャツも脱ぎ捨てて全裸になり、逃すものかと上から覆い被さった。
紬の女体は陽に焼かれたように熱く、わずかに汗ばんでいた。胸板につぶれたたわわな乳房が行き場を求め、ひしゃげて脇にぷにゅうっと飛び出してくる。