家政婦は蜜尻女子大生 初恋の君と恋人の甘いご奉仕

「も、もう、全部出されましたか?」

どうしていいのか分からない様子で、紬は熱く火照った柔らかな女体を密着させ、なおも亀頭を優しく包み込んだまま、おずおずと聞いた。

「ありがとう。すごく気持ちよかった。あの……もう少しこのままでいてもいい?」

「えっ?」

「もう少しだけ、余韻を噛みしめていたいんだ……めい、れい……」

「……かしこまりました、ご主人様」

気のせいだろうか。紬の声に、少しだけ甘ったるいものが滲み出した気がした。

裕は新鮮な空気を貪り吸いながら、自分自身もペニスも紬に包まれ、生まれて初めて感じる多幸感を覚えていた。

第四章 家政婦、恥辱の全裸公開放尿

「え。お昼寝? そ、添い寝、ですか?」

翌日の、昼食後のことだった。

紬が作ってくれた、驚くほどおいしいパスタを食べ終えた裕は、言おうか言うまいか思い悩んだ末、勇気を出して「一緒の布団で添い寝してほしい」と頼んだのだ。

裕の命令で、一緒にパスタを食べ終えた紬は目を丸くして裕を見た。

「だ、だめかな」

絶句して見つめ返されると、やはりこんな頼み事しない方がよかったと後悔する。誰に指摘されるまでもなく、少々常軌を逸した依頼なのは分かっていた。

(でも、どうしてだろう。つい紬さんに甘えたくなってしまう)

最初から、裕好みの女体を持つとびきりの美人だからという理由だけでドキドキしていたわけではない。それでも、やはり目を引いたのはその肉感的な肢体だった。

だが今は違う。いつしか裕は自分を真綿のように包んでくれる年上の家政婦に、遥香に求めるのとは違う「母性」や「癒し」を感じるようになっていた。

身を挺して車から守ってくれたことや、お風呂場で優しく抱きすくめられたことで、自分でも不思議に思いながら、より強烈に紬に惹きつけられ始めていた。

「や、やっぱりだめだよね。ごめんね。変なお願いしちゃって」

顔が熱くなるのが分かった。昨夜は調子に乗って手コキまでさせてしまったが、また「命令!」などと強制してまで、いやがることをさせたくはなかった。

「ご主人様。どうしてそんなことをお望みなのですか?」

すると、紬が真摯なまなざしで問いかけてくる。その顔つきには困惑と同時に、何やら奇妙な昂揚感が感じられた。

「え? ど、どうしてって……どうしてだろう」

馬鹿丸出しな返答だったが、偽りのない心境だ。紬に感じる母性や癒しが、どうして「添い寝してほしい」という願望に繋がるのか、自分でも分からない。

「気にしないで。子供みたいなお願いして、恥ずかしいや。さあ、また勉強──」

「ご主人様」

ぎくしゃくしながら席を立とうとした裕を紬が呼び止めた。

「一つだけお聞かせください。わたしとお昼寝をしたいって、まさか……」

「え? あっ……」

紬が確かめたいと思っていることに気づいた裕は、慌てて手を振った。

「ち、違うよ。エッチしたいんじゃない。昨日はつい暴走しちゃったけど、そういう下心があって言ってるんじゃないんだ」

たしかに昨日の今日である。裕のなかに紬の肉体を求める「牡」としての欲望が毛ほどもなかったと言えば嘘になる。

だがそうした下心から誘っているのかと言えば、決してそうではなかった。

「本当に、添い寝するだけですね?」

念を押すように紬が言った。裕は力強くこくりとうなずき返す。

「かしこまりました。場所はどちらで?」

「え。い、いいの?」

紬の思わぬ返事に、塞ぎかけた心が一転してたちまち華やいだ。

「はい」

清楚な美貌をほんのりと朱色に染め、紬が長い睫毛を伏せる。

「よかったら……えっと、紬さんの布団で……」

耳まで熱くなるのを感じながら、か細い声で言った。紬の美貌に、そんな裕を微笑ましく受け入れるような、何とも言えない表情が浮かぶ。

「分かりました。ちょっとお時間をください。ただ今、用意してまいります」

(あぁ、何だか夢みたいだな)

ほどよくクーラーが効いていた。紬が敷いてくれた布団にごろりと仰向けに横たわった裕は天井を見上げて吐息を漏らし、己の幸せをしみじみと噛みしめた。

紬と一緒の布団で昼寝ができると思うと、甘酸っぱい幸福感で全身が痺れた。

紬の私室としてあてがっている客間は和室だった。

部屋の隅に紬のバッグが置いてあるぐらいで、あとはがらんとしている。

(遥香先輩、ごめんね。でも、一緒の布団に寝るだけだからね)

心のなかで遥香に謝罪した。明日は遥香が吹奏楽部の合宿から帰ってくる日──つまり、恋人が戻ってくるまであともう一日あった。

そんな「今日はまだ大丈夫」的な解放感も、裕をいつになく奔放にした。

「……紬さんの匂いがする」

紬が使っているのは客用の布団だった。使い始めてまだ日は浅かったが、枕からも敷き布団からも、ほんのりと紬の甘酸っぱい匂いがする。

うつぶせになり、枕に顔を埋めた。思いきり息を吸いこむ。艶やかにウェーブした栗色の髪から香る甘いシャンプーの匂いが鼻腔を麻痺させた。

(何だろう。何か……やっぱりすごく懐かしい……)

今日も媚薬のように、紬の匂いが理性を妖しく酩酊させる。だがそれを嗅ぐ自分の感情のなかに、なぜだか郷愁のような不可思議なものが混じりだしている事実に裕は気づいた。枕を抱きしめ、何度も息を吸いこんで「何だろう」と自問する。