もちろん、ストーカーを退治して以来、その親密さは増している。
「掃除だって行き届かないじゃない。叔母さんが帰ってきたら叱られちゃうよ」
気まぐれのように現れては、洋介が溜めた家事の一切をこなしてくれた後、必ず甘い時間を過ごしていくのだ。
初めのうちは、お預けを喰わされた犬のように大人しくしていた洋介も、いつしか彼女が働いているうちからちょっかいを出すようになっていた。
今日も、洋介のためにキッチンで甲斐甲斐しく料理を作ってくれている菜緒に、暇を持て余し、彼女の足元に陣取って、性懲りもなく悪戯をはじめた。
超がつくほどのミニスカートにニーソックス姿の彼女も、甘い悪戯を期待しての出で立ちなのだ。
「ああん、もう、邪魔ばかりぃ……包丁持ってるのに危ないじゃない。怪我しても知らないからぁ」
小気味よく包丁の音を立てる菜緒の太ももに頬ずりしながら、水をはじくほどの美肌に手指を這わせる。
まるで秋葉原のメイドさんが着るようなフリルで飾られたエプロンに、顔のあちこちをくすぐられるのが、また愉しい。ひらひらフリルの純白エプロンを着けた菜緒は、初々しい新妻そのもので、いかんなく洋介の助平心をそそってくれる。
小柄な割に腰高な美脚は、大理石のようなつるすべでありながら、指の一本一本がふかっと埋まるほどで、食パンのようにふんわりした触り心地だった。
しかも、その顔をあげると、左右に大きく張り出した美尻が、存在感たっぷりにそこにあるのだ。むっちりとした太ももに連なりWを描く丸みには、白いシルクのパンティがぴっちりと張りついて、見事なまでに盛り上がっている。断固として重力に逆らうフォルムは、天使の見えない掌に支えられているかのようだ。
「ちょ、ちょっと、ああん洋介ぇ……」
抗議するような甘えるような、鼻にかかった艶声。洋介が、のれんをくぐるようにミニスカートの中に顔を潜らせたことを知覚してのものだ。
細腰がよじれ、お尻が左右に振られる。プルンと揺れた尻朶が、生々しいまでの肉感を伝えている。
「気にしないで、料理続けてよ。僕は、お気に入りのお尻を料理するから……」
ゆっくりと洋介は、尻朶に顔を近づけた。やわらかそうな丸みは、ほこほことした熱を孕んでいて、その表面からは、むんとした牝フェロモンを放っている。
洋介は至近距離の肉尻に、思い切って顔を押し付けた。
「もうっ、しょうもない悪戯ばっかりぃ」
その癖、菜緒は細腰をくねらせ、わざとお尻を顔に擦りつけてくる。
「ああ、ふっかふかだぁ……」
お留守になった手指を、再び太ももに這わせ、生肌のぬくもりとビロードのような感触を堪能した。充実したふくらはぎが、きゅっと引き締まり、同時にお尻の谷間もその隙間を肉房で狭めた。
「ねえ包丁使っているんだってばぁ……危ないよぅ」
太ももを触られるたび、びくんと小刻みな震えが起きた。明らかに、洋介の悪戯を意識している。次に、どこを触られるのか、神経を集中させているのが判る。その分、かえって敏感さを増していることも。
「大丈夫、大丈夫。菜緒は、包丁さばきうまいから。ほら続けて……。そんなんじゃあ夜になっちゃうよ」
夕刻までには部屋に戻らなくてはならない菜緒を、洋介は嫉妬混じりに促した。
「うっ、っくふぅ………。よ、洋介ぇ」
ももの内側の特に柔らかい部分に触れると、ビクンと腰がセクシーにひくついた。
「んっ、んんっ……」
じっとしていないももを外側へと回りこみ、存分に指を滑らせてからマシュマロのような尻朶へと舞い戻る。
美尻の丸い輪郭に沿って、五指を鉤にして這わせてみる。
「あんっ!」
触れられたお尻がキュンと収縮して、エクボを描き、深い谷間が一本の溝となった。
「ああっすごいっ、すごすぎるよ!! こんなにボリュームたっぷりで……」
臀肉に指を食い込ませたまま、肉の充実を確かめる。グリグリとこね回したかと思うと、丸い輪郭にあわせてシルク地ごと肌を擦る。
心なしか柑橘系の香りに、酸味が増した気がした。
「ああん。洋介のHぃぃ」
今の菜緒のセリフを文字にすると、その後にハートマークがつくだろう。そう確信できるほど、明らかな嬌声だった。
「菜緒っ……」
名前を呼んだ声が、興奮に掠れていく。
瑞々しいまでに弾力のある若尻は、心地よいまでに指に反発して、十分以上に洋介を愉しませてくれた。
「いやあん、洋介の手つきいやらしいっ……。そんなにしないでぇ」
双臀に指を食い込ませ、ぐりぐりとこね回したり、左右に割り広げたりしては元に戻し、今度は力いっぱいに引きつけながら肉を寄せ集める。
下から支えるようにしているので、重みがずしりと両腕にかかっている。その重量感が、内部に詰まった肉の豊かさを証明していた。
「すごい。すごいよっ。いいさわり心地だ……」
お尻に手をあてがったまま身体を捻じ曲げ、ミニスカートを潜り抜けると菜緒の美貌を窺った。美しい眉間に悩ましく刻まれた皺、長い睫毛が卑猥に震えている。しっぽりと潤ませた大きな瞳を、ゆっくりと開け閉めさせ、口角の上がった愛らしい口元は、今にもそこからよがり声が漏れだしそうなほど、ぽっかりと開かれている。薄い割にふるんとした唇が、わなないているのも色っぽい。