ハーレムマンション 僕と美人妻たちの秘蜜な昼下がり

ぽりぽりと頭を掻いてみせる洋介。その頬が、菜緒のほっそりとしなやかな手指に包まれた。

濡れタオルに包まれていたせいか、ひんやりとした手指は、恐ろしいほどすべすべで一瞬にして洋介の頭の中を真っ白にする効果があった。

「ご褒美に何が欲しい? きちんとお詫びもしたいし……」

湿り気を帯びた菜緒のソプラノボイスが、そう耳元で囁いた。こそばゆくも甘い声に身体を強張らせると、ぷるんとした瑞々しい唇に、悪戯っぽく耳朶をつままれた。

「あ、足立さん?」

温もりを讃えたやわらかな女体が、ソファに横たわる洋介に寄り添うように接近した。

「あん、だめよぉ、足立さんなんて……菜緒って呼んでぇ。私は洋介って呼ぶからぁ」

甘え声が熱い吐息と共に、なおも耳元をくすぐってくる。それだけのことなのに、洋介の心臓は早鐘を打つように鳴り響いた。しかも、心臓はただ単に鳴り響いているだけではない。急速に血液を下腹部に送り込むのだ。

大きくズボンの前を膨らませる洋介に、若妻が目ざとく察した。

「すごぉい。もうここをこんなに膨らませて。期待しちゃっているのね……」

節操など皆無な反応を菜緒に知られてしまい洋介は、恥ずかしさに顔を真っ赤にした。

しかし、洋介の恥じらいなど他所に、しなやかな菜緒の左手は洋介の上半身をなでるように這い進み、ゆっくりと股間へと到達した。

「な、菜緒……さん! 何を……あうぁぁっ!」

慌てふためく洋介の初心な反応に、菜緒がじっとりと瞳を潤ませる。

「ああん、母性本能を刺激されちゃう……。ほら、じっとしていて。お礼にしてあげるわ」

目いっぱいに膨らんだジーンズの前部分を、菜緒の掌にすっぽりと覆われたかと思うと、その強張りをやわらかく揉み解されるのだ。

「だ、ダメだよ。菜緒さん、そ、そんなことされたら僕ぅ……」

童貞の頃に戻ったような、初心な悲鳴をあげてしまった。

恥ずかしいと思ったが、その自らの悲鳴に余計に興奮を煽られてもいる。

どちらが年上なのか判らないくらいに、いつも菜緒には主導権を握られてしまう。彼女の芯の強さが、男を甘えたい気持ちにさせるのだろう。

「いいのよ。いいの。洋介に気持ちよくなってほしいの。私のために危ないことをしてくれたのだもの」

「あう、あうぅっ……ぐううっ……」

洋介は、漏れ出そうとする喘ぎを必死で抑えようとしたが、男のツボを知る若妻の手練手管になす術もなく翻弄されている。

白魚のような指先が、しわ袋の付け根部分で蠢き、ほっこりとした掌底が、肉茎を擦りつけてくるのだ。

「どうかしら……これ気持ちいい? こうされた方が、良いかしら?」

熊手のように鉤状に曲げられた指先が、ジジジっと強張りの上を引っ掻くように撫で上げていく。かと思うと、ジーンズの中身を確認するかのように、指先に強張りを揉まれた。

「気持ち良いっ! 菜緒さんの指、気持ちいいよぅ!」

愛情たっぷりに揉み解され、焦らされるように擦りつけられるうちに、洋介の頭の中はさらなる快楽への期待で満たされていった。ジーンズの厚手の生地越しでは、物足りなくなっているのだ。そんな男の生理を、年下の人妻は経験で知っている。知っているからこそ、さらなる快感を必ず与えてくれるはず。妄想に近いそんな思いを見透かすように、菜緒がジーンズのファスナーを指先につまんだ。

「な、菜緒さん?」

思わせぶりにゆっくりとファスナーを下げられると、ベルトも緩められてしまった。

大胆な手指は、洋介のパンツごとジーンズを一気に引き下げた。

「まあ、洋介って、大きいんだぁ……」

ぼろんとこぼれ出た肉塊に、嬌声が上がる。

しかも、彼女は何ら躊躇う素振りも見せずに、その掌に勃起を包んでくれるのだ。

「いっぱい気持ちよくなってね。たっぷり菜緒を味わわせてあげる……」

つやつやの頬を紅潮させながら、菜緒が洋介の上にその身を預けてくる。肉感的でありながら、想像以上に軽い女体。真っ白な雲がのしかかってきたかのような感覚。どこよりもふわふわな胸元が、洋介の胸板に潰れ心地よい。

「菜緒さん!」

女体のやわらかさを味わわせてくれながら、下腹部に及んでいる手指は、甘く肉竿を締めつけてくる。

「うわわああああっ!」

生暖かくもふんわりした手指の感触は、まるでヴァギナに挿入したかと思うほど心地よい。女性の手がこれほどまでに気持ちの良いものだと、洋介は初めて知った。

「ああ、洋介の大きくてかたぁい……それに、すごく熱いよ。どうしよう。主人のよりもずっと逞しい……ねえ私、やけどしちゃいそうだよ」

彼女も相当に興奮しているのだろう。ソプラノボイスが、さらに甘く湿っている。

「ふしだらな女って思わないでね。主人以外に、こんなことをするの、初めてだからね。洋介だからしてあげるの。主人のこと、愛しているけど、私のために頑張ってくれた洋介も好き!」

十分以上に硬度を保った赤黒い肉塊を、やわらかく握りしめては緩めるを繰り返す菜緒。その甲斐甲斐しいまでの健気さと、何物にも代えがたいほどの愛しさと、やるせないまでの快感に、洋介は彼女の首筋に腕を回し、もう一方の腕をそのくびれた腰に回した。

「あん!」

抱き心地抜群の女体を壊れ物でも扱うようにむぎゅりと抱きしめると、悩殺的に可愛らしい声が耳元に響いた。