「ああ、綾香、なんて素敵なんだ……!」
眦の艶めいたほくろに、ぶちゅっと口づけすると、テクニックなど忘れて、ロングストロークで腰を使いはじめた。けれど、背面型の横臥位では、腰の律動が思ったほど自由にならない。もしその制約がなければ、ごうと燃えた快楽に身を焼きつくし、あっという間に昇天していただろう。
「はぁあん……あ、あ、ああん……ぬふぅ、ふあああ……んんっ、んあんっ、んんん」
「ぐふう、ほああ、き、気持ちいい、綾香、ああ綾香ぁああっ!」
スローな抜き挿しだったが、確実に二人の快感は高まっていく。かつて経験したどのSEXよりも悦楽は大きい。
ぐじゅじゅ、ぶぶちゅ、ぬぷん、ぶぢゅぢゅちゅ──。
卑猥な水音を掻き立てるのは、洋介の抽迭だけではない。綾香も艶尻を練り腰でクナクナとくねらせている。しかも、挿入した膣中では、快楽を搾り取るように、肉襞をヌチュヌチュと蠢かせているのだ。
大人しい顔をした高嶺の花が、これほど淫蕩な一面を持ち合わせているとは思わなかった。つまりはそれだけ、洋介との情事に溺れてくれているわけで、そのギャップが大きいほど興奮を煽られた。
「うああっ、綾香の腰使いいやらしいっ! クネクネするたびにおま○この中で襞が蠢くよ……っくうぅうう……今度はほら、きゅっと締めつけた!」
「は、恥ずかしいから言わないで……腰が勝手に動いちゃうの……もう、どうやって止めればいいのか判らないぃっ!」
綾香自身、いやらしい腰つきを自覚しているらしい。ジンジンと苛む淫波に耐え切れなくて、動かしてしまうのだろう。それも、洋介の抽迭と同じで、ひとたび動かしてしまえば、勝手にくねくねとくねらせてしまうのを止められずにいる。
「す、すごいよ! 綾香、なんていいんだ!!」
ほめそやすたび媚肉は、うれしいとばかりに締めつけ、蠢き、吸いついてくる。しかも綾香は、群発アクメに晒されて、快感痙攣でわななき続けているため、洋介にもその振動が伝わって、この世のものとは思えない官能に道連れにされるのだ。
「ぶわあああ、もうだめだ綾香! もうこれ以上我慢できない」
菊座を絞って射精衝動を堪えるのも限界だった。肉塊全体がやるせないまでに疼いて、ひくひくとヒクついてしまっている。強烈に力んでいるせいか、足や腰に強いハリまで感じる始末だ。
「射精そうなのね? ください。私の子宮に、洋介くんの精子たくさん呑ませてください」
「うん判った。射精すよ。私の膣中にっ! 一滴残らず子宮で呑んでね」
洋介は、綾香の太ももの付け根に両手をあてがい、ぐいっと引きつけた。
肉柱をずぶずぶずぶっと根元まで埋めると、左腕で艶腰を抱え、右手をベッドについて、自らの身体を起き上がらせた。
横臥位ではままならない大きなストライドを求め、しっかりと結合したまま体位を後背位へと入れ替えたのだ。
「うん。これでよし。それじゃあ行くよ!」
最奥に埋め込んであるはずの勃起を、そこからさらにズンと腰を突き上げた。
横臥位では味わえない根元までの深挿しに、ぞわぞわぞわっと背筋を鮮烈な快感が走る。擦られる部分が変わったせいか、ヴァギナの収縮も一段と激しさを増した。
「きゃうううう~~~っ!」
シルキーボイスが、甲高い呻きに変わった。
ゼロ距離から最奥を直撃された衝撃に、またしてもアクメを迎えたらしい。
子宮壁を突き破らんばかりの手ごたえに、洋介も凄まじい快感を覚える。
じゅぶぶぶと抜き取ると、その喪失感に「んあああああっ」と艶めかしい艶声が上がる。
「ああ、掻き出されちゃうぅ、お腹の中が掻き出されて、切ないっ、ああ切ないのっ! ねえ抜かれるのが切ないぃいいいいっ!」
ベッドに顔を突っ伏しながら、女体が激しくくねる。ストレートロングがわさわさと振りたてられ、これがあの貞淑な綾香かと見紛うまでに身悶えるのだ。
「ああん……ひ、開かれちゃうぅっ……ぎちぎちって、おま○こがいっぱいに……あ、ああ、お、奥にずーんって……ああ、イクぅうう!! んんっ……んあああぁああ……」
びくびくびくんと白い背筋が痙攣し、媚肉が肉塊をきゅーきゅーと締めつける。
「イッて……ああ、洋介くんも一緒にぃいいいいい~~~っ」
身も世もなく牝が受胎を求める反応。艶やかな嬌態に魅せられて、洋介はさらに体位を入れ替えた。
正常位に挿入し直し、ズコズコと最後のスパートに入った。
ひたすら頭の中を真っ白にして媚肉にずぶんずぶん猛り狂う勃起を叩きつけるのだ。
「愛してる、愛してるよ綾香……本当に愛してるっ!」
ストレートにヴァギナを串刺しにしながら、思いの丈を叫ぶ洋介。おんなの矜持を存分に満たされた綾香も、全身を歓喜にわななかせながら啼き叫ぶ。
「私も、ああ私もよ! 洋介くんを愛してる……ああ、また来る……ねえ、キスして、イキながらキスしたいのぉおおおおっ」
アクメに震える言葉は、はちみつよりも甘く、花よりも愛らしい。全力で女を咲き乱れさせている。
洋介は、胡蝶蘭を思わせる官能的な唇に、ぶちゅりと口づけをした。
「むふん……はおおお……ふむん……はふお、ふおおおおお……」
朱唇を激しく求めながら、下半身は激しい抽迭を止めない。