不貞妻 詩織 視線を感じて、私……

詩織の胸の真下に跨って、膝を彼女の両脇の下に着けたユウゴが腰を前後に揺すって肉棒を出し入れするたび。

詩織が、顎の間近にまで迫り来た亀頭へと蕩け眼と火照った吐息を注ぐ。

「苦しくないかい?」

女体に体重をかけ過ぎぬよう、ベッドに着けた膝から下に力点を分散しつつ腰振るうユウゴの再度の問いかけに。

「ン……大丈夫、だよ……ありがとう」

奉仕に勤しみながら詩織が礼まで述べる。

二十八歳の詩織の成熟した肢体が、高校当時の制服から部分的に剥き出ているという視覚的刺激もさることながら、すっかり恋人設定に慣れ、高校時代の口調に戻って微笑む彼女のいじらしさにも、十年越しの思慕が絶えず刺激された。

俄然勢いづいた男根が、鼓動しながら乳の谷間を行き来する。

(ひひっ。あの頃をやり直す。我ながら良いアイデアだったなぁ)

詩織の熱視を占有する優悦にまみれる勃起ペニスが、二つの柔らかな肉球の摩擦圧にも蕩かされ、より一層張り詰める。

十年以上片想いし続けた相手の胸を犯しているのだと意識すれば、さらに一段。青筋を複数浮かせて張り裂けんばかりとなった怒張が、力強く摩擦を貪った。

「ン……ッ、ふ……そんなに擦っちゃ、ぁんっ……おっぱいが熱くなっちゃう……」

「パイズリ始める前から火照って熱々だったじゃない」

言葉で責め、視線を浴びせれば、お返しとばかりに詩織が乳圧を強め、肉幹を締めにかかる。うっとりと惚けた視線を、パクつく尿道口へと注いでくれる。

「もぅ……意地悪ばかり言ってぇ……ンッ、ふ、あ……んっ」

教えた通りに時折乳の谷間に唾を垂らし、肉棒との摩擦の潤滑油とする事も欠かさない。双乳を擦りつけながらハッ、ハッと呼気荒らげる様が、発情期の犬猫を思わせ、釣られてユウゴの鼻息も荒ぶった。

「ごめんごめん。詩織があんまり可愛いからさぁ……つい、構いたくなるんだよぉ」

「も、もうあまり我慢できそうに……ないから。お願い……意地悪、しないで」

すでに、丸四か月を経たお預け期間をおさらいするように、フェラチオ、部屋備え付けトイレでの放尿観察、立たせてのクンニという三過程をこなした上でのパイズリ奉仕なのだから、当然だ。

詩織の身体はこの四か月を思い返す事で二重に焦れ、期待を込めるようにひと際蕩けてしまっている。

その証拠に、乳谷を出入りする亀頭を見つめっ放しの眼鏡越しの眼はトロンとまどろみ惚けている。意識せずとも溢れる唾を何度も詩織の喉が飲み下していたし、下腹部はその都度ヒクヒクと震え悶えていた。

清楚然とした人妻の皮を被っていた詩織が、今、高校時代の制服を纏い、本性を剥き出しつつある。

当時から詩織の素質に気づいていたユウゴにしてみれば、「やっと本来の彼女と再会できた」との感慨も漂う。

「本当はどこに欲しいの?」

その興奮もひとしおに、さらに視線と言葉で畳みかけてゆく。

「はぁ、っ。んっ、ン……そ、そんなの、言えない……っ」

小便の味がしなくなるまではもちろんの事。そこからさらに蜜が涸れるのではと思うほど舐り啜った股座は、ベッドに寝転がった当初から大股開きの状態を保持していた。もはや股を閉じて隠すという発想も生じぬほどに、彼女は発情しきっている。

「ほら。さっき撮ったやつだよ」

「……っ! やっ……だ。意地悪、しないで……」

数分前に撮られた自身の股座の写真を、羞恥しながらも凝視し続ける詩織。もう、完全に見られる悦びに開眼している。確信が持てた今、手を抜く事はない。

ユウゴは詩織に濡れそぼった陰唇の写真をかざして見せつける一方で、前後する腰にひねりを加え、乳肉の内側面を押し突くようなピストンを織り交ぜた。

「部室の中でこんなトロトロにしちゃってるんだもん。もうこれ絶対に匂いが染みついちゃってるよぉ。ボクと詩織の匂い尽くしの部室の、カーテンと窓。開けちゃおうか。外で部活してる連中に、嗅がせて、交尾音と喘ぎ声も聞かせてやろうよ……!」

唾と先走りの撹拌液が、乳と肉棒の摩擦に伴ってグチュグチュと音を鳴らす。肉棒の動きと淫音を、膣内で響いていると置き換えて一人昂った詩織が、腰をシーツの上でくねらせ、ひと際甘い抗議の声を上げる。

「ん、っぅ……! そ、んなの駄目ぇっ。明日から学校来れなくなっちゃう……ユウゴ君とのセッ……クスだって、できなくなっちゃうぅぅっ」

見られ辱められる自身の姿をも夢想して、被虐の悦に憑かれた女の全身へとくねりが波及した。よだれをこぼしつつ紡がれた「セックス」という言葉が、待ちわび続ける詩織の期待の高さを如実に物語る。

「今夜はもう、焦らすつもりはないからね……?」

今夜こそ、気持ちを通じ合わせて結ばれるのだ。決意の程を肉棒の鼓動でも伝えたユウゴに対し、詩織の反応はまたも顕著だった。

「あ……っ。ふっ……う、うンン……う、んっ……」

二十八歳の女子高生は、喜びの余り落涙し、喘ぎ混じりに首を縦に三度振る。その際白いシーツに靡いた黒髪を、ユウゴの指が掬って手中に収め、そっと握り込む。

我慢させられ続けた分膨れ上がった期待を下腹に溜め込んだ女と、十年越しの恋慕を爆発させた男の、共に熱を帯びた眼差しが絡み合う。

目配せで了解を済ませた末に、黒髪を離したユウゴの手が、詩織の乳房を支え寄せる手の甲に被さった。そこに指輪の感触がない、という事実が、摩擦を貪る肉棒の内を瞬く間に興奮で満たしてしまう。