不貞妻 詩織 視線を感じて、私……

「ユウゴ君とお外でするために、こんなにはしたないお尻の穴にしてきたんだよ? だ、だから早くぅっ。蓋して。ぴったりフィットするおちんちんで塞いでぇっ」

媚びに媚びた声音と発言内容を受けて、尻を掴むユウゴの手に汗が滲む。詩織の下腹部に押しつけられっ放しの肉棒が、纏うゴムを破らんばかりに鼓動した。

「それじゃ、観客に見えるようにあっち向いてしようねぇ」

ニィと歪んだユウゴの笑みと、愛しさに憑かれた詩織のよだれをこぼす口唇が重なる。結合の瞬間を待ちわびて、心配なほどに呼吸を乱した少年少女を焦らしに焦らした後。

「いくよぉ……」

その少年少女に立ったまま振り向いた詩織と、背後から詩織の尻肉を割り裂いたユウゴ。二人揃っての淫笑に続いて、詩織の口から随喜の嬌声が迸る。

「ふくっ! うぁ……んふぉおぉぉぉっ!」

正面からは、驚愕に見開いた四つの瞳、背後より汗ばむうなじに舐りつく二つの瞳。計三対六つの視線に炙られながら、肛門が拡張される圧迫感と背徳の悦びに酔う。突き入ってきたゴム付き肉棒の太さと硬さを抱き締めた腸洞が、牡の雄々しい脈動に揺さぶられた直後に、押し出された空気ごと獣の呻きじみた嬌声が吐き漏れた。

「へへへ、中もトロトロ柔らかぁ……いいっ、最高だよ詩織ぃぃ」

初めてを、ありがとう。そう続けて、腰を一旦止めたユウゴが息を吐く。腸内の温みと窮屈さを堪能すべく、間もなくゆるゆると前後し始めた彼の腰に合わせ、玉の汗を浮かべた詩織の尻肉も緩やかにたわみ弾む。

「あぁぅぅ……はぉっ、おぉ……んふぅっ……やは、ぁ、見られて、るううぅぅぅ」

膣と比べて凹凸の少ない腸壁を、同じくゴムに包まれ凹凸の減った肉幹に、小刻みに緩やかなペースで扱かれた。

膣よりもずっと窮屈な穴を内より押し広げる肉棒の圧迫感に息詰まる。その一方で、ねちっこく丹念に互いを馴染ませる彼の腰振りによって、抗い難い悦の疼きを付与された腸粘膜が恍惚に震えた。同時に口唇からも喘ぎが吹き漏れる。

焦れと悦びを均等に孕んだ詩織が、尻を振りながら顔を前に向けた。そうして年若い男女の直視を浴び、背に恍惚の痺れを引き寄せる。

「ふぁ、ああああああっ」

背から伝った痺れが腰に到達し、元よりあった疼きをより痛切な代物に変える。緊縮した肛門がよりきつくペニスを抱き留めた一方で、嬉々と跳ねた上体は体勢を崩して前のめりに倒れかかってしまう。

「おわっ」

とっさに伸びたユウゴの両腕に詩織の二の腕が掴まれる格好で、辛うじて立位は維持された。

(あぁ……また、助けてくれた。やっぱり、この人の腕の中が一番安心できる──)

いつもきちんと見ていてくれて、確実に救ってくれる。そのたびに愛されている実感を噛み締められる。溢れる恋慕の赴くまま、肛門でも肉棒を抱き締めた。

「うひぃぃっ、そんなに締めたら、すぐ出ちゃうぞぉぉ」

喜びも露わに放たれた肉棒の鼓動と熱が、繰り返されるにつれ、腸洞のより奥へと轟き、染み渡ってゆく。

「くふ、うぅぅっ! はぁ、あぁあぁ……っ」

呻き、喘ぎ。いずれとも受け取れる響きを吐き出せば、その都度木陰の少年少女が身を摺り重ねる。性的な興奮をもはや隠そうともしていない若い二人。

自分達の痴態がそうさせたのだと思うと、詩織とユウゴ双方の生殖器に宿る淫欲の滾りも際限なく膨張の一途をたどった。

(もっと、見て! この人と、ユウゴ君と愛し合っている時の私が、一番輝いてるの。だから、もっと。もっ……とォ……!)

「まだ半信半疑のようだから、ちゃあんと入ってる所、見せてあげないとねぇぇ」

見られて悦ぶ性癖を共有する恋人の意図を即時察し、言葉でも表情でも視線でもなく、尻穴の締まりの強さで返答をする。

「うひっ! ひひ、じゃあ、ゆぅっくり、足元に気をつけて。ね……っ」

「んふぅっ!」

せっつくように常より深い位置に不意打ちを食らった肛門が、引き攣れながら、より締まり、染み出た腸液ごと肉棒を抱き留めた。

深々とゴム付きペニスを咥え込んだまま、期待を示す彼の脈動と熱気に悶えさせられつつ、促されて左に舵を切る。恍惚に震わされっ放しの詩織の足取りは危うさ満点。歩幅も小さく、覗く少年少女の焦れを誘った。

だが、その焦れをこそ悦の糧としてきた露出性癖カップルにとっては至福の時に相違ない。

足を進め、地を踏み締めるたびに股根に響く振動が、膣と腸の収縮を招く。愛液をひり落とすのと同時に尻穴で愛しいペニスを食い締め、彼の悦びの脈動を受け止め、そうしてまた惚けた面を彼と、木陰の男女に見せつけ、尻を振った。

あえて旋回する足取りを遅らせ、木陰の二人の熱烈な注視を浴び続ける。ユウゴも詩織も、パートナーの意思を確かめるまでもなく同じ行動を採った。

足取りの危うさと対照的に、サマードレス越しの乳房を抱き寄せ握る形で支えてくれるユウゴのお蔭で、詩織の上体は揺らぐ事なく木陰の二人を見つめ返す。そうしてひたすら、一回り以上年下の名も知らぬ子達の期待と不安を煽る遊興に浸った。

「んふ、うぅ……んっ、はひ、っぃぃ……響っ、くうぅぅっ」

元より不確かな体勢を保持するため強く抱き締めている肉棒が、一歩踏み出すたびに嬉々と跳ね、腸粘膜を蕩かす。